谷 好通コラム

2020年01月31日(金曜日)

1.31.見た目だけでは何も判るものではない。

人を面接して社員として採用するかどうかは、大変大きな責任を伴う仕事です。
面接は、その人がこの会社の使用人として
「使い物になるか、どうか」を品定めする場ではありません。
その感覚は社員を「道具」として見ている者の価値観であり、
そんな見方しか出来ない者が経営しているその会社の方に問題があります。

 

面接では、
その人がこの会社と共存していける価値観を持って勤められるか、
ここが一番重要で、これが無いと
みんなの仲間として役に立つ仕事が出来ません。
相手の喜びを自らの喜びとして感じる感性=共感性を持っているかどうか、
この一点があるかどうかで、
お客様が喜んでくれることを”目的”に、
車をキレイにするこの仕事が出来るかどうかが決まります。
例えば、自分の過去の経歴を、”口汚く人のせいにする人”はまずダメです。
過去の経歴そのものはそれほど影響ありませんが、
自分の過去の経歴を、誰かを悪く罵るかのよう否定する人は
共感性どころか、仲間を傷つける凶暴性すらある場合があります。

 

その人のフィジカルとしての能力とか、
みんなとうまくやって行ける能力があるかどうかなんてことは、
実際に働いてみなければ分かりません。
しかし、共感性を持ち合わせているかどうかは、
この仕事に共感できるかどうかの境目であり、
そこに共感もできなければ、
残念ながらどんなに訓練をしても、車をきれいにすることは出来ません。
そこを見極めることが面接をする者の唯一の仕事です。

 

ましてや、見た目が良いかどうかはほとんどどうでも良いことで、
そんなものは、面接をする者の感性によって左右されるもので、
実際、判ったものではありません。

 

 

我が家の「小ミミ」は毛皮の模様が「鯖(さば)トラ」で、
魚の「鯖」の皮の模様に似ています。
この鯖トラは、保護猫の引き取りの皆さんに一番人気が無い猫で、
いわゆる見た目が悪い猫になるわけですが、
実際に飼ってみると、人なつっこくて、甘え上手であり、
トイレのしつけも最初からできて、夜は自分のケージでぐっすり寝ます。
そんな信じられないような”いい子”なのです。
見た目は皆さんに人気のない模様ですが、
たくさんの猫を飼ってきた経験からしても、こんなにいい子はいません。

 

 

他の猫や犬とも仲良くやっていけます。

 

 

本当に見た目では判らないものです。

 

 

見た目が悪いと言えば「”ぼて福”のお好み焼き」
今にも倒れそうなヨレヨレの爺さんがご主人のこのお好み焼き屋”ぼて福”は、
広島風でもなく、大阪風でもない、
最初はまだしも、食べ始めるとぐちゃぐちゃになるが、
ものすごくおいしいので、近所では大人気です。

 

 

お爺さんがヨレヨレと店内を歩く姿は、気の毒なまでに見えるのだが、
お爺さんは、お客さんが「おいしい」と喜んでくれるのがうれしくて、
満面の笑顔を浮かべながらヨレヨレと歩いています。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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