2013年04月29日(月曜日)
4.29.午前4時まで修復、15位スタート、9台抜き、6位入賞!
今日は決勝、空も晴れ上がり、
気温も暑くもなく寒くもなく、快適な日になった。
富士山がとんでもなく美しくデカイ。
昨日、予選で壊れた#37のプロペラシャフトは、
思ったよりも広い範囲に破損の影響を及ぼしていて、
メカニックの人達は、その復旧に昨晩から早朝4時までかかったそうです。
技術者はこういう苦労を、
あからさまに口にせず、態度にも見せないのは、いつも感動的です。
いずれにしても、
今朝見た#37はもうすっかり元通りになっていました。
朝のフリー走行では、
最初こそ慎重な走りで、ゆっくりのタイムであったが、
最終的には、僚友の#36と共に、1番と2番の速いタイムで終わっていました。
それを見てひそかに私は鳥肌が立っていたのです。
今回の富士スピードウェー戦には
グラントスタンド観客席に
約150名様分のキーパー応援団の席が作られました。
キーパータイムスとインターネットでの募集に、
応募して当選されたご招待のお客様の専用の席です。
朝、フリー走行後、みなさんには
午前10時に応援団席に集まっていただき、
キーパーTOM‘Sのキャップとマフラータオルをお配りしました。
加えて、TOM‘Sの監督・関谷正徳氏と、
ドライバーの伊藤大輔選手、アンドレア・カルダレッリ選手が、
応援席に集まっていただいた皆さんの前で、楽しいご挨拶をしていただきました。
と言っても、私はその席にはいません
ピット裏から応援席までは、
ものすごく距離があるので、歩くことが私にはちょっと無理だったので、
残念ながら、その様子をピットの中から眺めていたのです。
ドライバー二人と関谷監督の背中が、写真の下のほうにいます。
スタートは、ついものようにローリングスタート。
最後尾15位スタートの#37伊藤大輔選手は、
前の車を抜く気満々のオーラが、
走っている車からにじみ出ているようだった。
ポールポジションの#36ペトロナスTOM‘Sは、かっこいい。
やはりスタートに向けて先頭を進む#37は、なんとも言えずかっこいい。
轟音と共にスタート。
もちろん#36は、トップのままスタートし、トップのまま快走を始めました。
私達の神経は#37に集中します。
#37は一周回ってきた時点で、15位から12位へジャンプアップ。
1周で、3台抜いてきたようでした。
何周目に、何台抜いたか、
激しすぎて、まったく憶えていません。
とにかく、
15周くらい走った時点でまた数台抜いて、
7位、6位まで上がっています。
びっくりするほどの激走ぶりで、
伊藤大輔選手の鬼のような抜きっぷりに、
私の頭も大混乱、テントの中も大騒ぎ、
グランドスタンドの応援団席も大盛り上がりでした。
レースでこんなに興奮したのは、初めて。
何かを叫んでいたが、まったく憶えていません。
そのうち、その走りっぷりを、
テントのテレビの映像ではなく、
実物の走りで見たくて、居ても立ってもいらなくなってきました。
そこで、
サーキット内の観客がレースに集中していて、
コース内の道路が空いて楽に通れるようになっていたので、
観客席の応援団席まで車で送ってもらうインチキをして、こそっと見に行ったのです。
スタンドで見るレースは
テントの中で見る10倍の興奮度でした。
しかしレースは、こう着状態にありました。
#37伊藤大輔選手は6位まで順調に上がったのですが、
それまで追い抜いてきた車は、タイム差のあった車であったが、
6位くらいまで昇って来ると、
次第にタイム差はほとんど少なくなってきています。
だから簡単には抜けません。
少しですが前を行く車より明らかに速いタイムで走っていたのに、
抜けないまま、タイムが遅くなっています。
前の車につっかえてしまっているのです。
でもそうこうするうちに、
ピットインする予定の周回に近づいてきて、
もう無理して追い越しても仕方ないモードに入った。
35周目(レースは110周)、一回目のピットイン。
ドライバー交代と給油、タイヤ交換をして出て行く。
アンドレア・カルダレッリ(以降単にアンドレア)の出番です。
アンドレアは、若く、スピードにおいては伊藤大輔選手に負けない。
・・・・・
でも、結果として、ここまででした。
アンドレアは遅いGT300の車を、
自分のタイムを落とさず抜くことに、まだ慣れていませんでした。
このあと80周あたりで、2回目のピットインがあり、
伊藤大輔選手に再びドライバー交代しました。
しかし、多少の紆余曲折はありましたが、ここまででした。
無事、110周、完走です。6位入賞です。
午前4時まで復旧、
15位スタート、9台抜き、6位入賞!です。
本当に素晴らしいレースで、
私の今までの中で、最も充実したレースであったかもしれません。
僚友の#37は、ポールtoウィンで優勝しました。
何年ぶりかの優勝です。
本当に苦労して、苦労しての優勝です。
なんと名門TOM‘Sでも、
何年ぶりかのスーパーGT優勝なのです。
スーパーGTはそれだけレベルが高く、
日本の最高峰であり、世界的水準のレースなのです。
そのレースで、#37は、
メカニックの人に朝4時までかかって直してもらい、
最後尾スタートから追い上げての6位入賞は最高の出来です。
でも、ピットのとなりにいた#36が優勝して、
みんなが歓喜の渦になっているのを見て、うらやましくて、
ガキみたいで情けないのですが、
うらやましくて、
恥ずかしい話、涙が出て止らないのです。
本当に、
満足して喜ぶべきなのは分っているのですが、
うらやましくて、涙が出てしょうがありませんでした。