谷 好通コラム

2013年04月08日(月曜日)

4.8.まだ第一戦です。今後、必ず強くなった力が発揮されます

結果が良くないと、
その結果を書く意欲が湧いて来ないようでは、
情けないことですが、
岡山国際サーキットでのスーパーGT第一戦は残念な結果に終わりました。

 

前日土曜日の予選は、
土砂降りの中で雨に弱いブリジストンタイヤで、
それでも15台中10位であり、SC430+BSタイヤの組み合わせでは、
トップであったので、決勝10位スタートではあっても、
お天気さえ晴れれば、何とかなるポジションでした。

 

期待通り決勝の7日・日曜日は晴れたり曇ったりで、
路面はドライ。
午前中のフリー走行でも、
我が#37 KeePer TOM`S SC430は、ドライで7位とまぁまぁ。

 

午前10時くらいにフリー走行が終わって、
午後2時スタートの決勝まで、長い長い時間が過ぎます。
不思議なことに気温がどんどん下がってきているようでした。
朝はシャツにジャンパーで良かったのが、
午前11時くらいにはいよいよ寒く感じてきて
ジャンパーの下にセーターを着込みました。
暖房の入っている部屋に入ればいいのですが、
やっぱりレースの時は、みんなと一緒に一喜一憂したいし、
お客様もたくさん来られるので、みんなと一緒にいることにしました。

 

どんどん下がる路面温度が、
SC430とBSタイヤの組み合わせに吉と出るか凶と出るか。

 

待っている間に行われた「ポルシェカレラカップ」で、
去年、チームのお手伝いをしていた小河諒君が、
強豪を相手に見事、優勝するレースがありました。
小河君いわく「小学校のかけっこ以来、初めて1位になりました。」と、
満面の笑みで喜んでいました。

 

午後2時、2013年スーパーGT第一戦のスタートです。
スタートドライバーは、アンドレア・カルダレッリ。
路面はドライ。スタートポジション10番目。

 

路面が冷えているのでフォーメーションラップが2周とされた後、
ローリングスタート。

 

スタートダッシュで、
カルダレッリは、いきなり2台をパス。
10位から一挙に8位にジャンプアップ。

 

それからも速いペースで走り、
5周目くらいだったか、
前をいく#32エプソンHSVと、#24DステーションGT-Rを捕らえて、
一挙に抜いて、6位に上がりました。
順調に上がっていく#37 KeePer TOM`S SC430を、
デレビモニターに見、やっぱりTOM`Sになって違うなぁと、
背筋にゾクッとしたものを感じました。
明らかに車に力があります。

 

しかし15周、20周、と周回を重ねるうちに、
ジワっとタイムが落ちてきて、
#38ZENTと#6ENEOSのSC430に抜かれてと8位にまで下がりました。
原因は分かりません。

 

一方、同じTOM`Sの僚友#36PETRONAS SC430が、
序盤、前の車を抜きざまにわずかに接触し、
タイヤを傷つけて、無念のタイヤ交換ピットインをしていました。
これで#36は、GT500クラスの最後尾に下がっています。

 

アンドレア・カルダレッリが8番手をキープしたまま、
予定通り35周でルーティンのピットインです。
給油をして、タイヤを4本交換、伊藤大輔選手にドライバー交代。
わずかに余分に時間がかかったような気がしました。
他の車のピットインが一巡しないと現状の順位は分らないが、
少しポジションを落としているように気がします。

 

と、突然「#37ピット作業違反でドライブスルーペナルティ」の表示が出る。
なにそれ?と思っていると、
テントにいたチームの井藤さんが、
「給油中に、インプクトレンチが、タイヤに触れたというクレームです。」
作業を監視しているマーシャルの一人がそう見えたらしく、
もう一人のマーシャルはそうは見えなかったというが、
とりあえずドライブスルーのペナルティが出たからには、
実行しないと失格になってしまう。
ドライブスルーペナルティとは、
コースからピットロードに入って制限速度(60km?)でゆっくりと抜けること。
約20秒弱のタイムロスになるペナルティです。
1周1秒の差があるかないか僅差の戦いでの80周のレースで、
20秒は致命的です。

 

これでいっぺんに12位まで落ちて、
しかし、伊藤大輔選手のマインドはまったく落ちていない。
トップグループにまったく負けないタイムで走り抜いて、
何周かで10位にまで上がってきました。
その意味では、
最下位に落ちた#36番でドライバーチェンジした中島一貴選手も、
結構すごいペースで走っていて、前を行く車に徐々に追いついてきている。
やはり、プロは、どんな状況にあっても、
決して手を抜かず、全力を出し切って仕事をするものだと感心しました。

 

というわけで、TOM`Sの二台は残念な状況の中で、
いよいよゴールの80周を迎える頃、
最後の最後に、「#37番、ガス欠」の情報が入りました。
チームTOM`Sにとって新しい車である我が#37は、
以前からある#36よりも、少し燃費が悪かったようです。
#36と同じ量の燃料で走りきれず、#37はガス欠になってしまいました。
結果、15台中15位です。

 

 

・・・・
何せ第一戦目です。
悪いところが全部出てしまった第一戦。
あとはもう、上に上がってくるだけです。

 

しかし、#37は、昨年より明確に力が上がっています。
それは疑いようのない事実です。
チームのレース運営力も、違うなぁと実感するものがあります。
第一戦目は、こんな残念な結果となってしまいましたが、
確実に第二戦から前にいく力があることを確信して、
ガス欠の声を聞いた数分後にはサーキットをあとにしました。

 

こういうことは、一刻も早く吹っ切ったほうがいいのです。

 

※闘いの前の#37、#36の二台

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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