2021年04月28日(水曜日)
4.28.報・連・相が出来ない者の共通点
組織が大きくなってくれば来るほど、
日常的な報・連・相の徹底が重要になってきます。
これなくして、組織は一日たりとも正常には維持できません。
しかし、どうしても報・連・相が出来ない者がいて、
そんな者のおかげで、組織としての活動がギクシャクして要らぬ無駄が出て、
その無駄が積もり積もって、組織に要らぬ損失を発生させます。
報・連・相の出来ない者の共通点は、
組織の中における人間関係を「命令と服従の関係」でしか理解出来ない者です。
命令と服従の関係の価値観での「相談」とは、
上の者に許可を得る事であり、修正命令を受けることなのです。
正常な「相談」とは、
たとえば自分の造った物を見せて、あるいは意見を言って、
上の者(相談相手)の意見を聞き、理解して、
或いは自分の造った物或いは意見を修正し、正す事です。
命令と服従の関係の価値観での「相談」とは、
上の者が意見を言うと、
その通りに従おうとし、その意味を理解しようともせずに服従するので、
その修正は、ピント外れの事が多く、
こちらが「違うっ」と言うと、
「なぜ違うのですか。私はあなたの言うとおりに修正しました。」と反論する。
何がどう違うのか説明しても、それを理解しようとはせずに、
言うとおりに従おうとするばかりで、理解しないので、
結局できないことが多い。
おまけに、理解しないので学習にならず、進歩も無く、まったく成長しない。
そういう意味で
「服従」しようとする者は、まったく始末が悪い。
相手を理解しようとしないので、自分を否定することも出来ず、
いつまで経っても、自分を変えることが出来ない。
成長しなくても、組織が成長すると自動的に上の立場に成るが、
自分の組織の下の者に対しても、命令と服従の関係を求めるので、
当然、下の者はその組織を辞めてでも、
その上司との命令と服従の関係を断ち切ろうとするので、逃げるように辞める。
更に、命令と服従の関係しか理解できない者にとって、
「報告」或いは「連絡」とは、上の者に責任を渡す事、転嫁する事なので、
日常の行動で、
修正すべきことを上から言われると、
「これは、以前、あなたから、するように言われた事です。」などと言う。
あるいは
「○○から言われたことをやっているのだから、言う事を変えた方が悪い。
朝令暮改だ。」とも言う。
その上の者は自分の言ったことが間違っていると判断した事は、
すぐに修正をするのだから、「朝令暮改」は当然であり、
「朝令暮改」が出来ないような硬直した上司、あるいは組織は、
成長も出来ない、時代の変化にもついていけない劣った上司であり、組織で、
どんな時代においても”必ず”負け組になる。
「命令と服従」は正常な人間関係では無いだけでなく、
その組織をダメにする劣悪な関係であると言わざるを得ない。
報告・連絡・相談とは、正常な人間関係の基本であり、
正常な組織の基本でもある。
どんな組織においても言える。それが、たとえ軍隊であったとしても。