谷 好通コラム

2012年09月21日(金曜日)

9/21.今年も何とか社会的な義務を果たすことが出来ました。

企業にとって「黒字」を出すことは義務です。
社会に対する義務であることははっきりしています。

 

企業とは、
社会に存在する資源と資金と労力を活用して、
色々な形の付加価値を作り上げます。

 

その付加価値とは、
材料と労力、設備機器を使って「物」を造るという形の付加価値もあります。
製造業がそれに当たり、農業もそうでしょう。

 

あるいは、
造られた物を運んで、
その物が使われる場所に「移す」「渡す」という形の付加価値もあります。
運送業がそれに当たり、
より便利に提供する意味ではすべての小売業も当たるのかもしれません。

 

あるいは、
社会の人に快適や楽しさを、
材料を使い、才能や労力で作り出し提供する形の付加価値もあります。
外食産業もそうでしょうし、美容院や床屋、
私たちのような洗車・コーティング業もそれに当たるでしょう。
広い意味では金融業もそれに当たるかもしれません。
あらゆる意味でのサービス業がそれに当たります。
現代では「情報」を蓄積し、分類、抽出し、
あるいは形を変えて作り直し、
必要とする人に提供して「情報」を付加価値化する
情報業ともいえる新しい産業もそれに当たるかもしれません。

 

その付加価値を、社会に提供して、
提供した付加価値に見合う「報酬」を、
消費者という一人一人の人間から成り立つ社会から、企業は、「得ます」。
これが「売り上げ」です。
消費者という形の社会が、その付加価値に見合う金額を、
「買う」「買わない」という行為で、
報酬金額=「売り上げ」=「単価×販売数量」を決定します。

 

その付加価値を生み出すための材料が「原価」であり、
その材料は社会の資源でもあります。
不動産、設備機器などの使用コストと、
社会的資本の調達コスト、
人件費という社会から受けるあらゆる労力の集積が「経費」です。
人、物、金、そのすべてが社会的な資本と言え
だから、原価+経費とは、
人件費も含めて企業が社会から受ける(買う、払う)資本そのものと言えます。

 

だから、
「会社が使った社会資本」>「企業が社会に提供する付加価値」=赤字経営。
「会社が使った社会資本」<「企業が社会に提供する付加価値」= 黒字経営
となります。

 

つまり、
企業が使った社会資本よりも、
企業が、社会に提供できた付加価値が”小さい”から 赤字経営となる訳で、
この企業は、
社会から色々な形で受けた社会資本より
小さな付加価値しか造りだせず、提供できなかったので、
赤字となっている訳で、
社会にとってもその企業はマイナスであり、
それが続けば、不要な存在としていずれ消滅する運命にあります。

 

逆に、
企業が使った社会資本よりも
企業が、社会に提供できた付加価値が”大きければ”、黒字経営となる訳です。
この企業は、
社会から色々な形で受けた社会資本よりも、
さらに大きな付加価値を造りだして、社会に提供しているから、
黒字経営になっている訳です。
社会にとっては、その企業の存在はプラスであり、
役に立つ存在として、
もっともっと役に立つよう、
もっと大きな付加価値を造り出し、社会に提供するように、
社会から求められて存在し続ける事する事を求められます。

 

企業にとって、黒字経営とは、
社会から義務として、与えられているものだと思うのです。

 

今日は、アイ・タック技研㈱の株主総会でした。
今年も何とか、社会から与えられた義務を果たせました。

 

ありがたいことだと思います。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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