谷 好通コラム

2012年08月16日(木曜日)

「梅ちゃん先生」を見たい訳

NHKの朝の連続テレビドラマ「梅ちゃん先生」を、
毎日15分見るのが日課になっている。
映画「夕日の三丁目」の中で「六ちゃん」役で出ていた堀北真希が、
主役の梅ちゃん先生を演じている。
最初は堀北真希の、
六ちゃん役と梅ちゃん先生役のギャップがかわいくて見始めたのだが、
いつの間にかすっかりはまって、毎日見ないと済まなくなっている。
特にハラハラするような筋書きで
目が離せなくなったとか、
ストーリーに特徴が有るわけでもなんでもなく、
平凡といえば極めて平凡なドラマなのだが、見ているとホッとする。

 

なぜホッとするのか考えてみると、
ドラマの中に「悪意」を持った人がいないことに気がついた。
出てくる人は、みんな強い個性を持っていて、
個性と個性がぶつかり合う争いにもなるのだが、
それが利己的な自己主張ではなく損得勘定は抜きでの言い争いでしかない。
梅ちゃん先生のお父さんが好きだ。
医大の教授で大学病院の権威の一人で
非常にプライドが高い人の役だが、
下町の代表のような町工場の親父さんと好対照で、
口では町工場の親父さんを馬鹿にするが、明らかにその存在が好きだ。
日本の一つの権威が下町の中でしっくりと住んでいる。
その中での梅ちゃん先生の存在がまたさわやかなのだ。

 

「利己的という悪意」の人が存在していない架空の世界のドラマだが、
分かっていても、さわやかで、いい日のスタートに朝の15分が気分がいい。

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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