2012年08月09日(木曜日)
「○○○右京くん」は小林可夢偉のファン
朝一番の飛行機で福岡から中部空港へ飛ぶ飛行機の中。
昨日、福岡に飛んできた飛行機の中、
ジュニアパイロットと一緒の席だった。
彼が窓側、私が通路側で真ん中の席が空いていたので、
彼の「両口屋」の箱包みをシートに置いてシートベルトで止めて上げた。
きっと、おじいちゃんへのお土産を両親が持たせたのだろう。
ジュニアパイロットのシステムで、一人で飛行機に乗っていた彼は、
飛行機が飛び立ってしばらくしたら窓のシェードを閉めて寝てしまった。
窓の外の景色を見ないのは、
上空からの景色の意味が分からないからなのだろうと、前の話で書いた。
寝ていたのは、ほんのしばらくで、
目を覚ましてから少しぼぉっとしていたので、
話しかけた。
私「君はジュニアパイロットで乗っているの? 小学校何年生なの?」
彼「はい、そうです。小学校四年生です。」
驚いた。
こちらをしっかり見て、さわやかな笑顔で
大人の返事よりも、よほどしっかりした返事が返ってきた。
私「お名前はなんていうの?」
彼「○○○右京といいます。」
私「右京って、F1の片山右京の、右京?」
右京君「はい、そうです。」
私「ほ~すごいね、カッコいいね。」
右京君「・・・(嬉しそうに笑顔)」
私「お父さんがF1大好きで片山右京のファンなんだ。君もF1好きなの?」
右京君「ちょっとだけ好きです。」
私「誰のファンなの?」
右京君「カムイっ!」
私「そうだろうな、おじさんも小林可夢偉、大好きだよ。」
右京君「・・・・(もっと嬉しそうに笑顔)」
右京君のご両親は、
きっと聡明な人で、右京君をすごく愛しているのだろうと思った。
彼の言葉は、普段、ご両親が家で話している言葉なのだろう。
家での両親の会話が子供の言葉そのものになる。
話しかけられたら、
すぐにその人をまっすぐに見て、笑顔で答えるのは、
彼がいつも両親から愛情を持った話しかけを受けているからだろう。
彼にとっては、話しかけてきた人は、
自分に愛情とか好意をもっているのが当たり前になっている。
きっと両親がそうだから。
だから、すぐにまっすぐこちらを見て、笑顔で聞けるのだろう。
右京君は、お父さんが大好きだ。
だから、お父さんが大好きな片山右京の名前を、
自分につけてくれたことが嬉しい。
だから、うれしそうに「○○○右京といいます。」と笑顔だった。
子は親の鏡と言う。
子は親が話す言葉をそのまま話す。
片親がもう一方に汚い言葉や侮蔑の言葉を使っていれば、
子供も、誰に対しても汚い言葉や侮蔑するような言葉を話す。
先日の誰かのブログにあった
マザー・テレサの言葉
思考に気を付けなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気を付けなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気を付けなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気を付けなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気を付けなさい、それはいつか運命になるから。
これは実に深い言葉だと思って、私のPCのトップページに貼ってある。
この中で、
「思考に気を付けなさい、それはいつか言葉になるから。」
この部分は、
もう一つ意味があって、
「言葉に気をつけなさい。それはいつか思考になるから。」
とも言えるのではないだろうか。
子供のころに憶えた言葉は、両親の言葉そのものである。
両親の話している言葉を、そっくりそのまま子供は覚えるしかないのだから。
その憶えた言葉が粗雑ならば、
その子供の思考の方向も粗雑になり、
その言葉が愛情にあふれていれば、
この子供の思考も愛情あふれたものになる。
両親の何気ない会話が、
そのまま自分の子供の言葉になり、
その子の思考パターンとか性格にまで大きく影響を与えるものかもしれない。
母親が父親をバカにしたり、
どちらかがどちらかをなじるような言葉が飛び交うような
殺伐とした家庭が増えているような気がする。
「子は親の鏡」であることを考えると少し恐ろしい。
私はたまたま席を一緒にした
ジュニアパイロット○○○右京君のさわやかな会話に、
そんなことをふと考えたのでした。