谷 好通コラム

2010年03月04日(木曜日)

2440.ほとんど座っているのに、疲れている

昨日と今日は「車の写真撮影」。
新しい販促ツールカタログに載るチラシやPOPに使う車の写真を撮っているのだ。

 

昨日は、本社の開発室を
インスタントのスタジオに仕立て上げ「作業の写真」を撮った。
手洗い洗車、ピュアキーパー、クリスタルキーパー、ダイヤモンドキーパー、
掃除機がけ、内窓拭き、除菌抗菌作業、下回り、などなど
一つのカットごとにプロショップのユニフォームと一般ツナギでの作業を撮る。
全部で100カットほど撮っただろうか。
狭い開発室を使ったスタジオなので、不便を感じながらも精力的に撮る。

 

今日は本格的なスタジオを借りて、
12台の車を持ち込み、
きちんとしたライティングの下に「車の写真」「ツヤの写真」を撮っている。
午前9時から始めて、1台目のライティングに手間取り、
最初のシャッターが押されたのが午前11時50分ごろ。
最初の1台の車を何カットか撮って、撮り終わったのが午後2時。
それから1台1台、丹念にライティングをセットして、
撮るまでに何時間もかかり、かなりこちらもイライラしてくる。

 

せっかく借りてきた車も時間切れで、
全部のカットを撮れずじまいで返したりで、
「ライティングなどへのこだわりもいいが、全台数は絶対に撮りたいですから。」
と、なかなか進まない撮影に半分抗議じみた申し入れもしたりする。

 

撮影チームの仕事への熱心ぶり、
妥協せずいい物を撮りたいという気持ちも分かるが、
あまりものコダワリぶりに、かなりイライラ感がつのっていたのだ。

 

 

しかし、ただいま、夜の11時前、9台目の車が撮り終わった。
あとに残されていた車はカット数が少ないのと、
このスタジオでの撮影と、この撮影の目的に慣れてきたのか、
ライティングのセットアップが早くなってきて、
1台に要する所要時間がずいぶん短くなって、はかどっているようだ。

 

彼らのコダワリぶりを見て思った。
クライアントのニーズに対して、自らのコダワリにコダワル頑固さは、
ある意味、磨きの世界の職人さんに似ているところがある。
素人(ユーザー、クライアント)には見えない部分でも、
職人には見えてしまい、見えたからには、見て見ぬふりはできないところだ。

 

コダワルとは、漢字で書けば「拘る」で、決して良い意味ではなく、
「過ぎてしまった事にいつまでも拘っている。」などと、むしろ悪い意味で使われる。
そう考えると、コダワリとは余計なことであり、害あって一利もない。
しかし、職人のコダワリがあってこそ、
損得なしで一つの高度な技術が伝承されるというようなメリットもある。

 

難しいところではあるが、
誰もが、職人技にある種の尊敬の念を持っているし、
社会にとって無用な部分があっても、
決して無くしてはならないもののような気もする。
正直言って、よく分からない。

 

午後11時を大きく回って、もうすぐ日付が変わる。
撮影が始まってから15時間が過ぎようとしていて、
私はその間ほとんど座っているのに、ひどく疲れているのはなぜなのだろう。

 

ああ、11台目にちょっと手間取っているようだ。

 

※撮影の段取り
まず、応援の快洗隊スタッフに車をキレイにしてもらう。

 

 

※車を入れ替える。

 

 

※撮影の前のライティングのセットアップ。
これの繰り返し。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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