2009年10月21日(水曜日)
2333.たかがノボリが本当の意味を持つ事
今回はちょっと驚いた。
デザイン的には単純な「ノボリ」のデザインに、
ディレクションをお願いした腕っこきの広告マンは、
この場合のノボリは、こうあるべきと、レポートを何枚も書いて適切な方向を示し、
それに呼応して我がベテランデザイナーは、
ノボリに何十種類ものデザインを提出し、
たかがノボリに、何人かのスタッフが何回も真剣に議論して、
たかがノボリに、実際の店舗に合成写真で入れて見て、また議論して、
絞った何種類かを実際のノボリにして印刷してみて、店舗に掲示して見て、
たぶん、たかがノボリが本物の意味を持ってきて、また議論を重ねて、
本物の意味を持つノボリがやっと出来上がるのだろう。
使えるビジュアルの素材は限定されていて、
ノボリはキャンバスとしても、とても小さいので
適当にバランスを取って載せれば一丁上がりと、
何種類かのたかがノボリが簡単に出来上がるのだろう。
しかし、
まずその意味を戦略的に議論するところから始まって、
この手間と、何度かの真剣な議論と、時間と、
本物のデザイン力を発揮して、本当に意味のある物が出来上がるのだろう。
たかがノボリだが、たかがノボリと適当に造ったのとは大違い。
十分に議論された「濃い意味」のこもったノボリが出来上がりそうだ。
だから、それが何千人もの人に本当に役に立ってくれるはずだ。
何十種類の中の一枚。