2008年04月27日(日曜日)
1901.バス気分で札幌に飛ぶ
今朝、起きてメールをチェックやら色々やっていたら、
突然「札幌に行かなくっちゃ」と思い立った。
だから今は、千歳空港に向かう飛行機の中。
今の飛行機は昔のように
連休の飛行機が何ヶ月も前から満席になることがなくなった。
今日も午前9時過ぎに思いついて、
インターネットで空席状況を調べたら、
さすがに朝一番から二本の便だけが満席になっているが、
午前11時55分のANA便が空席有りになっていた。
帰りの便も全然問題なく、最終の20時千歳発の飛行機に乗ることにする。
家を出る前に予約をしようかとも思ったが、
その必要もないような気がして、
いきなり空港の「航空券販売」のカウンターに行って、
行きと帰りの航空券を買った。
帰りが早くなるようだったら、空港のカウンターで変更をかければいい。
ほとんどバス感覚である。
こんな芸当が出来るのは、私が身障割引を使っているからである。
普通の人がこんなことをやったら、
中部⇔千歳の往復で74,000円という
たぶん世界一高い日本の国内線通常料金をむざむざ払うことになる。
だから通常の人は、
予定の変更が出来ない上に、
前もって予約せねばならない「得割」で買うことが必須となる。
しかし、私の場合、
身障割引は、得割の設定がない繁忙期でも
いかなる時でも通常料金の65%で、
しかも変更自由!
(それでも往復で48,100円もかかるわけで、決して安い訳ではないが)
しかし、飛行機をバス感覚で使えることは、
私の絶対的な特権なのである。
身障者なんていうと暗いイメージがつきまとうが、
全くそんなことはなく、
脚が少々不便でも、
人間は背が小さい人もいれば大きい人もいるわけだし、
どれだけ食べても太らない人もいれば、
普通の人と同じ食べていても太ってしまう人もいるわけで、
人それぞれの個性があると同じように違いがあるのだから、
身障は、私の場合、実はそんな程度の差でしかない。
ちょっと不便な方の足に出来ていた「タコ」も、
いい病院が見つかって、すっかり痛くなくなったし、
私は自分の身障にデメリットをあまり思いつかない。
その上で、
いつどの飛行機に乗っても65%の料金であり、しかも変更自由。
しかもJRも乗車券が半額になり、高速料金も半額。
自動車税もなければ、自動車取得税まで要らない。
おまけに月に何千円かのお手当てまでいただいているのだ。
申し訳ないくらいである。
ものごと考えようで、
あらゆる事に対して悲観したり、自分が被害者であるように思ってしまい、
あるいは、不利であるように思ったり、
誰かのせいで、自分が不幸であると思ったりすると、
その人は、どのようなことがあっても、
常に必ず被害者であり、不利であり、だから不幸でもあることになってしまうようだ。
だいたい
自分が、この世に生かされていること自体、
そのことだけで100%充分であって、
これ以上なことはない訳であり、
せっかく生きているのだから、これを100%充分に生きないと勿体ない。
せっかくの自分を、
被害者にしたり、不利だと思ったり、
ましてや不幸に生きたりするのは、絶対に勿体ないし、
だいいち面白くない。
自分のためにもならないし、誰のためにもならない。
ましてや、自分が人の上の立場にいるならば、
自分を頼っていてくれる人たちをも巻き添えになるわけなので、
その責任は重い。
飛行機をバス感覚で使える便利を感じて、そんなことを考えた。
突然、札幌に行く気になったのは、
快洗隊札幌店を今の二倍に拡張し、
表通りからの視認性が多分10倍以上に増加することで、
この店をどのような存在にすべきなのか、イメージがはっきり見えてきて、
なんだかワクワクしてきて、
それを、西岡さんにどうしても話したくなってしまったからだ。
この店舗が出来るまでには、随分たくさんの紆余曲折があって、
結局、開店がもう雪が積もってからの12月半ばになってしまった。
だから洗車がほとんど考えられない時期である北海道の1月2月3月を、
開店当初に過ごすことになってしまったので、
どれくらいの力があるのか掴みかねていた感があった。
しかし、三月は雪解け時期の板金塗装需要がものすごく、
四月も、板金塗装、コーティング、磨きと、凄まじいまでの仕事量であり、
26日現在で、約380万円の粗利益実績を出している。
事務員さんまで入れて4人だけのスタッフでこの実績はすごい。
改装をして力が上がっている常勝の刈谷店に約20万円の差をつけて現在トップ。
常にシーソーゲームでトップを争っているのだ。
今月通しての平均人時生産性も4,500円/人時を越している。
大したものである。
※ここから、帰りの千歳⇒中部の飛行機の中で書く。
しかし、この実績は過酷な労働で得られたものである。
月100時間を越す残業と、特に責任者である西岡さんは多分今月は一日も休んでいない。
この店舗は、従来からのカーディーラーさんからの仕事や、
中古車屋さんからの仕事、いわゆる「業販」という「下請け仕事」がかなりあって、
実際にお客様が支払う金額の半分以下の値段での仕事がたくさんあるのだ。
だから、いかに高性能コーティングなどが高効率な仕事といえども
作業効率は大して高くない。
だから、
快洗隊・大須店のように二人だけで営業していて
「ダイヤモンドキーパー」「アクアキーパー」の作業の比率が高く、
しかもすべて、直接のお客様から仕事をいただいている店舗では、
札幌店までの過酷さがなくても
4,900円/人時という高さを維持できている。
札幌店は、
非常に評価の高い「磨き屋さんでありコーティング屋さん、板金屋さん」であるところの
「エムズ カーケアパフォーマンス」が、
直接のユーザーばかりをお客様としている「快洗隊」とコラボレートし、
快洗隊という店舗を通して、
エムズの高い技術と能力を
直接、ユーザーに活かして行こうという企画を持った店舗なのだ。
今の作業量がすべて「直需」だとしたら、
その効率は恐ろしいまで結果を出しているだろう。
「洗車の出来るコーティングプロショップ」という快洗隊の新しいコンセプトそのものだ。
しかし、三軒長屋の倉庫の真ん中の一軒だけの店舗はあまりにも目立たなかった。
だから、
ようやく札幌も洗車のシーズンに入っても、洗車で訪れるお客様は、まだ、まばらで、
相変わらず業販の仕事の比率は高い。
しかしチャンスは向こうからやって来るもので、
交差点に面した方の隣の店舗が廃業で空き、その部分も借りられるようになって
がぜん見通しが立ってきたのだ。
店舗面積が2倍になり
もともとあった研修室を除くと作業場の広さは2.5倍になり、
しかも角地になったため、視認性は確実に10倍以上はある。
ここから本格的な「快洗隊」が始まるのだ。
五月中には終わるであろう拡張工事が済んで、
新しい看板を取り付け、地域にアピールすれば
かなりの洗車やコーティング、板金塗装のお客様の来店があるはずだ。
もちろんすべて「直需」だ。
このチャンスに、
快洗隊を知り尽くした現役快洗隊スタッフを加え、
新しい仲間も加えて本格的な快洗隊体制を作り出していかねばならない。
そして、コラボレーションの目的であった
「直接のお客様、顔が見えるお客様に洗車と共に高度な技術を提供し
真に喜んでいただける店舗モデルを造り上げる。」ことになる。
そのために、何をどうすべきなのかを西岡さんと話合いができた。
何よりも必要なのは、
これからどんな店舗を作り上げ、
どんなビジネスを作り上げ、
何を目指して行くのか、「目的」を持った「目標」をはっきりさせるべきなのであろう。
それが見えないと、ただ過酷な労働を耐えるだけの仕事になってしまうかもしれないが、
「目的」を持った「目標」がしっかりとあることで、
自分の将来の目指すべき姿が見え、
確かな前進としての仕事に変化することが出来るのだろう。
それを指し示し、
一人一人にそれを具体的に見えるようにするのが
多分、経営者の仕事なのだ。
西岡さんが言っていた。
「下請け仕事の一番つらい所は、その車の持ち主の顔が見えないこと。
どんなに苦労しても、『ウワっすごい、キレイになったね。ありがとう。』の言葉で
すべての苦労が報われるんですけど、下請け仕事はそれがないんですよね。」
人は目的と目標があって、その上に自分の仕事に対する評価までもらえれば、
たいていのことに頑張りきれるのだと思う。
エムズ カーケアパフォーマンスは、
1月2月3月と雪に閉じ込められる札幌のハンディキャップなどものともせず、
快洗隊と一緒になって、とんでもないビシネスモデルを作り上げるに違いない。
こんな状態が、
こんな風になるはずなのです。ワクワクするでしょ。
(昨日載せた写真と同じ)