2008年01月02日(水曜日)
1811.ヘリコプターが飛んだ
俺だって遊ぶんだ。
正月ぐらい、俺だって正月らしいことしなくちゃと思って
おもちゃ屋に行き、ラジコンヘリコプターを買ってきた。
ラジコンヘリコプターと言っても組み立てなしの発泡スチロール製のおもちゃ。
もちろん「MADE IN CHINA」
精緻さをまったく感じさせないガサツな作り。
17,850円(一番安い奴)であった。
20歳台の前半、私はプラモデルが大好きで、
何十機ものプラモの戦闘機を作って、天井から糸でぶら下げていた。
漫画も大好きで「ビッグコミック」と「ビッグコミック・オリジナル」を、
毎週買って必ず読んでいた。
しかし32歳で独立してから、いつの間にかプラモも作らなくなったし、
漫画もぱったり読まなくなった。
それから一時、モデルガンに凝ったことがあって何丁も持っていたが、
40歳の頃、グァムに行って本物を撃つようになってから、
モデルガンもつまらなくなってどこかに仕舞いこんだままになってしまった。
プラモ、漫画、モデルガンくらいまでが遊びで、
その後始めたレーシングカートや、四輪のレースは、
かかる費用も遊びの域を超えたし仕事と同等にまで真剣であった。
今年はレースから一歩も二歩も距離を置くことになっている。
去年、アイ・タック技研?を私企業から、
社会的な意味を持った本来の法人にするべく会社の仕組みを大幅に変えた。
だから、私個人の趣味的な意味もあったレース活動も、
会社として本当に必要になった時には復活するかもしれないが、それまではご法度となる。
あったとしても私個人が個人の費用で、
個人としてレースに参加するかどうかである。
そう決まったら、不思議とレースのことが頭に浮かんでこない。
それで、
何か時間が出来たときに遊べるものがないかと考えていて
急に、おもちゃ屋というよりも「ホビーショップ」というか、
インターネットで見つけた
ラジコンとか、プラモ、
フィギュア、モデルガンなどを大量に扱っている店に行ってみたのだ。
モデルガンはオートマチックピストルから軽機関銃まで、
私がモデルガンを買っていた頃とは遥かに精巧なモデルが何百種類も揃っていて、
しばらく私はそのショーケースの前に釘付けになり、
長い間見入っていたが、どれも買おうと思うところまでは行かなかった。
銃という特殊な恐ろしい存在が、
そのモデルになっている物は、かえって白々しく思えて来てしまったのだ。
プラモデルの前で「欲しい」と思ったのは、
巨大な戦艦のモデルの前で、少年時代のワクワク感が戻っていたのだ。
しかし、そのほとんどが「戦艦大和」と「武蔵」(同型)で、
あまりにも型が決まっていてドキドキするものがない。
代わりに「戦艦長門」「陸奥」(同型)か、
重巡洋艦「最上」「鳥海」(同型)があったら、買っていたかもしれない。
飛行機のプラモの前でもしばらく見入った。
少年時代からだと第二次世界大戦の頃の飛行機はほぼ全部作ったし、
30年前最新であった「F14トムキャット」「F15イーグル」「F16ファルコン」
「A10サンダーボルト」とかソ連ものの「Mig25」「Mig29」までは造った。
ちょっと目新しかった「Su(スホーイ)27.29.34?」には食手が動いたが、
この手のプラモはペイントで色を塗らないとリアリティが出ないので、
けっこう面倒くさい。や~めた。
ラジコンのレースカーとかもチラッと見たが、
やっぱり本物をやっていると今更モデルでもないかと思え興味が湧かない。
その隣に有ったのが、
ラジコンの飛行機とヘリコプター。
飛行機よりもヘリコプターの方が面白そうだ。
そう思って色々見ていたが、本格的なものになると5万円とか10万円とか、
はたまた25万円なんていうのもあったが、
初めてやるとして、しかも教えてくれる人などいないとしたら、
すぐに壊してしまうかもしれないのに、何万円もする物はさすがに勿体無い。
そうしたら、その中に「ナイトホーク」何とかかんとかいう
機体全体が発泡スチロールで出来た安っぽいヘリコプターのラジコンセットがあった。
値段は17,850円。
それでもけっこうかっこよく見えたし、かなりの大きさもあったので、
それを買うことにしたのだ。
翌朝、ほんの少しだけドキドキしながら、
ちょっと車で行ったところの公園で飛ばしてみた。
結果は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
右手に持っているのは水浸しのラジコンヘリ。
左手に持っているのは公園にあったゴミ集めのための熊手。
飛ぶには飛んだが、
一発で、池にドボンである。
後で考えれば、
ラジコンヘリなんて初めてなのに、池のそばで飛ばしたのはバカであった。
たぶん、水に浸かったラジコンヘリは、もう動くことはないだろう。
やっぱり、私は休みが苦手である。