谷 好通コラム

2019年05月30日(木曜日)

5.30.朝6時の霧多布は普通に寒く11℃でした。

28日に札幌・千歳空港から釧路空港に飛んだのですが、
大変でした。
午後一番の飛行機が取ってあったのですが、
その便が「濃霧のため欠航」になってしまったのです。

 

北海道に行く直前、北海道は異常な高温に襲われ、
比較的釧路に近い北見が39.5℃になったとテレビが騒いでいて、
せっかく北海道に行くのに暑いとは、
考えただけでも憂鬱だったのですが
私達が千歳に着いた27日の夜はもう涼しくなっていたのです。
高温から涼しくなったという変化が釧路に濃霧を呼んだのでしょうか。
千歳空港で2時間以上待って、
次の便は大丈夫だという。
欠航した便はプロペラ機のボンバルディアDHC8-Q400で、
大丈夫だという次の便はボーイング737-800でジェット機であるが
造られた年代は大して変わらない。
だから電子装置もあまり変わらないはずだが、
DHC8-Q400はきっぱりと欠航で、
737-800は、自動操縦で濃霧でも着陸できるという。
そんな馬鹿なと思いながら、
とりあえず、自動操縦であるという次を便である737-800を待つしかない。

 

札幌での仕事も予定以上に早く終わっていたので、
時間がたっぷりある。
そんな時には、「サーモン会館」である。
空港の近くにあるサーモン会館は時間調整に便利で、
北海道出張の時にはよく利用した。
同行の増田部長も「私も良くサーモン会館は行きます。」と言っていた。
みんな同じようだ。
しかし、私のサーモン会館は25年以上前からで、年季が違う。

 

 

昔、最初にサーモン会館に来た時、
サーモン会館の地下から覗くことが出来る千歳川の底がきれいだった。

 

一つの窓の底に、一匹の大きな魚の死骸が沈んでいた。
最初、私はそれを不気味に思えたが、
ガイドのおばさんが、話を聞かせてくれた。
「この死骸は秋に産卵したサケのお母さんです。
産卵が終わったお母さんは、みんな死んでしまいます。
その体が沈んでここで分解しつつあるのですが、
卵からかえったサケの稚魚が、そのお母さんの残骸をつついて食べています。
このお母さんサケは、死んでから、
子供に自分を食べられて、幸せなんです。」
そう聞いて、ひどく感動したことをおぼえている。

 

サーモン会館は随分改装したようで、
水槽の展示はガラッと変わっていたが、千歳川の底は変わらず窓が開いていた。

 

 

今の季節、サケは、稚魚がほんの少しいるだけで
大半が「ウグイ」「エゾウグイ」と「ヤマベ」だった。

 

 

ヤマベは食べるとおいしい。

 

 

時間潰しをしてから千歳空港を飛び立ち、
釧路空港はすごい霧に沈んでいて、地面がまったく見えないまま、
突然がくんと着陸してびっくりした。視程は規定の距離はない。
こんなに濃い霧の中を着陸したのは初めてだった。

 

 

霧の中を;レンタカーで約100km走って、
霧多布に着いたのはすでに午後6時半。
見に行く予定であった「鷲の巣の森」に行くのは、いずれにしても無理だった。
しかし、前日、晴れ渡っていたので、
瓜田さんが知り合いのカメラマンに頼んで、なんと”ドローン”で
空中から「鷲の巣の森」と湿原の映像を撮ってくれていた。

 

 

その夜は、ペンションポーチのご主人瓜田さんと、
認定NPO法人霧多布湿原ナショナルトラストの三膳理事長と、
事務局長の工藤さんとかわいい柴田さんと私達は、
ペンションポーチの奥様お手製のとてもおいしいお料理と美味しいお酒の後、
疲れていたのか、写真を撮るのも忘れて
部屋に帰った後すぐに熟睡したのでした。

 

朝4時過ぎには外が明るくなって、
期待したのですが残念ながら霧は晴れていず、
ワタスゲが咲き始めた美しい霧多布湿原は良く見えませんでした。
残念でした。

 

 

朝の霧多布は11℃で普通に寒かった。

 

事務局長の工藤さんが見送りにわざわざ来てくれていて。
お世話になった瓜田さんと、ぱちりと一枚。
お世話になりました。
ありがとうございました。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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