2007年02月19日(月曜日)
1579.でかい飛行機神話
今、ロサンゼルスに向かって乗っているのは、
ボーイング747-400
現役としては、ほとんど最新であり世界最大の旅客機である。
飛行機は大きい方が安心か?
小さい方が安心か?
揺れを感じさせないのは、やっぱり大きな飛行機である。
全体としての質量が大きいので、気流の乱れがあってもその影響が鈍い。
ということは、
揺れてもゆったりと揺れて、体にあまり感じさせない。
日本⇔アメリカなどの長距離の飛行は、眠らなくてはならないので、
大きな飛行機の方がやっぱり楽ちんだ。
車で言えば、
大型の長距離バスに乗っているようなものか。
飛行機はでかければでかいほど安心できる。
でかい飛行機神話は絶対である。
それに比べて小さい飛行機は、
質量が小さく、ちょっとした気流の乱れでも、細かく、鋭く揺れる。
車で言えば、
車体の軽いスポーツカーか
あるいはレースカーのようなものか。
たしかにレースカーでは長距離はつらい。
だから、長距離を走るレースを“耐久レース”といって、
耐えなければならないのだから、楽なわけがない。
では、どちらが面白いか?
それは間違いなくレースカーである。
鋭い反応のハンドルと固いサスペンションで
細かいカーブでも物凄いスピードで駆け抜ける。
加速もブレーキングも、鈍重な観光バスとは比べ物にならない
大型機とか観光バスは乗せられるものであり、
レースカーは操るものである。
と言うものの、
いくら小さな飛行機であっても、
自分で操縦するわけには行かないので、
操縦している“つもり”になれる飛行機であるという事になる。
長距離は大きな飛行機がいいが、
ちょっとの時間の飛行ならば、
私は断然、小さな飛行機が好きだ。
小さければ小さいほど、私は好きだ。
ずいぶん以前だが、
広島西空港から出雲空港へ飛んだ時、
とても小さな飛行機に乗った事がある。
デハビランド・ダッシュ8とか何とか名前であったが、はっきり憶えていない。
横に1席と2席で、全部で5列ぐらいの15人乗りぐらいの飛行機。
スチュワーデスさんは乗っていない、
しかも、操縦席と客室の壁が無いのだ。
だから、一番前の真ん中の席(1B)に座っていると、
自分が操縦席に座って、自分で操縦しているよな気分になった。
特に着陸に向けて降下し、
真っ白な雲に突っ込んで行く時など
あまりもの感動で涙が出るほどであった。
あの飛行機はまだ、
定期便として飛んでいるのだろうか。
いつか、山陰で仕事が出来たら、
名古屋空港から直接に米子まで飛んだりせずに、
わざわざ広島まで行って、西広島空港から「あの飛行機」に乗って出雲まで行こう。
そして出雲から山陰のどこかへ行こう。
少々遠回りになったって構やしない。(“少々”ではないか)
そんな事はあと一度あるかどうかだ、一度くらい構やしない
ああ、こう書いていたら、
無性にあの飛行機に乗りたくなって来た。
やっぱり飛行機は小さい方が絶対に面白いのだ。
現役世界最大のジェット旅客機B-747-400の、
ビジネスクラスの大きなイスに座って、
ゆったりとしながら、飛行機に乗っているような気がしない。
飛行機はやっぱり小さい方が楽しいのだ。
先日、福岡から松山に乗ったサーブ340
出雲に飛んだあの飛行機に比べれば、はるかに大きい飛行機ではあったが、
それでも、プロペラを回すターボプロップ2発の
定期便用の飛行機としてはもっとも小さい部類に入る、好きな飛行機であった。
ねっ、いい感じで小さいでしょ。
プロペラとエンジン部が戦闘機っぽくってワクワクする。
機内は3列席、多分、7列ぐらいの全部で21名定員ではなかったか。
それに比べて、今乗っている飛行機は軽く400人は乗っているだろう。
私はこの中の400分の1です。
面白くも何ともないでっかい飛行機だ。