2005年06月11日(土曜日)
1189.お客様と接する点
昨日紹介した四国の天雲さん。
多分、4・5年前だったと思うが、
ご自分の店舗を、快洗隊を組み込んだ形で全面改装された。
何度も何度も刈谷店に訪れて、
刈谷店の仕組みを十分に理解し、活かし、
かつ、御自分の考えも活かしながらレイアウトを作り上げのだろう。
たった一台しかないマルチ計量器の位置、
4台同時に洗車・コーティングなどが出来る洗車の場所。
また、看板の位置。
それぞれが、オーバーではなく1cm刻みに実際に動かしてみて、
今の位置に決まったのだろう。
いや、そうではない。
店を本格的に稼動させてからも、もっとぴったりの位置はないかと、
何度も何度も吟味され、やっと今の位置が決まったのであろう。
その辺の微妙さが、この店からは感じられた。
今回、天雲さんを訪問したのは“突然”であった。
抜き打ちという意味ではないが、その前の仕事が終わる時間が読めなかったし、
ひょっとしたら、予想以上に時間がかかって、
今回は、天雲さんに行けなくなる可能性もあると思っていたから、
事前に連絡をしなかった。
いずれにしても、結果的にそうなってしまった。
突然であったが、店内の整理整頓と清掃はほぼ完璧であった。
いつもこの通りなのだろう。
キチンとキレイで、整理整頓されているとは、
店が暇で、物が動いていないという意味ではない。
むしろ逆に、忙しい店であるから、
あるべき物が、あるべき所にあり、使いやすく出来ており、
その場所に、いつも、当たり前のようにキチンと有って、
使われているから、道具とか物も、すぐ使えるようにいつもきれいになっている。
忙しい店ほどきれいであり、店がきれいであるから忙しい店になっているのか、
鶏と卵の関係であろう。
お店がキチンと整理整頓され、清掃が行き届いているか否かで、
そのお店の洗車商品全体の品質レベルが解る。
「店が汚いのに、洗車の質は高い」などということは絶対にないのだ。
商品を提供する店舗側と、商品を買うお客様側との「接点」は、
「店舗」と「商品」と「スタッフ」この三つの点だけである。
店舗は、“いつも”、お客様を迎え入れるために、キチンときれいでなければならない。
店舗は、いつも、新鮮であり、魅力的でなければならない。
商品は、“いつも”、お客様を満足させるだけの質を持っていなければならない。
商品は、いつも、新鮮であり、魅力的でなければならない。
スタッフは、それを作り出していく主体であって、
プロとして用意された技術と、道具と、環境を使って、それらを作り出していく。
お客様との接点の主役である。
ビジネスの主役である経営者たちの観点から、
この“接点”が消えた時、そのビジネスの崩壊が始まる。
洗車のビジネスは、
高付加価値洗車とコーティングを主体とした、
顧客満足に立脚したビジネスであって、
商品と、店舗に満足していただいて、リピート客として固定して行き、
その積み重ねによって、商売が拡大していくという性格を強く持っている。
だから、商品においても、店舗においても、
“いつも”が、非常に大切な要素になってくる。
いつも、整理整頓された清潔な店舗で、
いつも、プロの品質を誇る洗車商品が提供され、
毎年、毎年、お客様が増え続け、平均単価も上がり続け、売上げも伸び続ける。
この、“いつも”を、
地道に実現してきたのが、天雲さんなのだろう。
決して多くない周辺人口の中で、
それほど広くない敷地に、自分で設計からやった超こだわりの店舗で、
かたくなに“いつも”を、実践してきたのではないだろうか、
商売において、大切なのは、
お客様と接する点の部分を如何に大切にしていけるかである。
机上での顧客管理手法とか、
販促のテクニックとか、
店頭の叫びとも喚きとも取れる、品のないノボリとか、ポスターではない。
ありとあらゆる意味でのお客様との接点を、
如何に大事にしていけるか、
どんな立派な経営者も必ず異句同音に言うこと。
「商売のすべては現場にある。」
現場を忘れた経営者は失格である。
昨日の四国、久しぶりに快洗隊の原点を見た気がした。