谷 好通コラム

2005年05月08日(日曜日)

1169.ホントにかわいい

私は、子供が赤ん坊のころ全く世話をしなかったと言う意味では、悪い父親であった。

 

今の若い夫婦は、父親もせっせと子供の面倒を見るという。
そんな今の夫婦の父親たちからすると考えられぬことであろう。
赤ん坊を風呂に入れたこともなければ、
オシメなど触ったこともない。
抱っこして寝かしつけたりしたことも全く記憶にない。
多分一度もしていないと思う。
赤ん坊は苦手である。

 

赤ん坊の世話は母親がするものであって、父親は一生懸命働くもの。
勝手にそう決めていた。

 

 

今日、世間では大型連休の最終日。
でも、道路の混雑はなさそうだったので、
娘が嫁いでいる“富山”に日帰りで行ってきた。
朝9時に出発して米原経由北陸自動車道で午後12時30分に富山に到着。
みんなで昼ごはんを食べて、
夫婦のアパートに行って、少し話をして、
午後3時半出発、今度は東海北陸道(白川郷回り)で、午後6時半に名古屋に帰ってきた。
往復約600km、行き帰り共、道はガラガラであった。

 

富山に行った目的は、娘の顔を見たかったし、
御亭主に日頃のお礼も云いたかった。
そして、もちろん、マゴの顔を見たかった。久しぶりにマゴの成長振りを見たかったのだ。

 

娘から時折送られてくるメールに、
マゴ“京祐(ケイスケ)”の写真が1枚、2枚と添付してあって、
その写真の京祐の様子が、この頃、みるみると変わってきた。
たよりない赤ん坊の顔から、幼児の顔になってきているのだ。
泣いているか笑っているかだけではなく、表情がものすごく豊かになってきている。

 

「かわいい・・」
今まで見た幼児の中で、一番かわいいと思えてしまった。

 

世間では、
「孫は子供よりもかわいいものですよ。」
と言われるが、
私は、生まれたばかりの時と、
何ヶ月目かの時に一度だけ、しかもちょっと会っただけで
「そうかなぁ~、かわいいとは思うが、かわいいと思う程度だけどなぁ~」
と思っていた。

 

人間、歳をとると、弱ってきて、
小さな子供が余計にかわいいと思うようになるのだろう。
とぐらいにしか思っていなかった。
私は、まだ現役バリバリで、元気いっぱいだ。
孫がかわいくてしょうがないなんて、そんな気持ちは、
そのうちに私が現役を引退でもしたら、そんな気持ちにもなるかもしれないが、
でも、今は、まだまだダメだろうな。
なんて思っていたのだ。

 

ところがダメではなかった。
無邪気なこの子を見て、
「ジーン ・・ かっわいい~~~っ」と、思ってしまったのだ。
これは理性の問題ではない。
本能的と言ってもいいのかもしれない。
自分にそんなものがあるとは思わなかった。

 

なんて、グチャグチャ言うものでもない。
そう感じた自分があったというだけのこと。

 

本能的とも言えるものが、理性的なものに優越的であるものでもなければ
勝るものでもない。
ただ、そういうものがあったということに、
びっくりしたし、これもいいなぁと素直に思っただけ。

 

たしかに孫はかわいい。本当にそうだった。
でも、理性を失うほどに孫にメロメロになってしまうことは、多分、今も、これからもない。

 

ただ、「かわいいっ」と、そう感じた自分の中のものを大切にしたいし、
なによりも、この子を大切にしたいと強く思った。

 

ページのトップへ ページのトップへ

  • 最近の記事

  • プロフィール

    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

  • カレンダー

    2024年12月
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    293031  
  • リンク集

  • 過去の記事

  • RSS1.0

    [Login]

    (C) KeePer Giken. All rights reserved.