谷 好通コラム

2004年10月02日(土曜日)

1031.やって見なければ

一昨日は上海から車聖の社長・任さんが刈谷に来て、
知立店と安城店を見ていってくれた。
両方の店を見て
「この店を見てから上海の店を作れば良かった・・」
と言ってくれたのは、
お世辞が入っていたとは思うが、内心うれしかった。
しかし、
「とんでもない。上海の店も、あれはあれですごいインパクトですよ。
今度店を作るときには、是非上海の店を参考にしたものを作るつもりです。」
と私は答えた。

 

本当にそう思っている。
店全体を屋根と壁で覆ってしまう全天候型の快洗隊は、構想としてはあったが
雨が降っている日にはお客様は来ない訳だし、
全天候型を作ってもあまり意味がない。
という理由で、今まではすべて開放型の店を作ってきた。

 

しかし、現在の5店舗の快洗隊直営店を見ると、
洗車以外の商品、
例えば鈑金とか車検・オイル・フィルムなどの売り上げが多い店、
つまり、知立店、安城店、刈谷店が安定した収益を出しているのに対して、
後発の北神戸店、
オートバックスに併設であり洗車のみの店舗としての契約の相模原店は、
洗車売り上げの割には、収益が安定してこない。

 

現在は、9月のように天候が不順な月でも、
5店舗とも黒字で運営できているが、
北神戸・相模原店に洗車外収益(快洗隊内の言い方)がもっとプラス出来れば、
?快洗隊の会社全体の収益はより大きな収益体質にすることが出来る。
洗車外収益の確保は運営体質の安定に大きく貢献することは間違いない。

 

そういう意味で、これからは
洗車以外の商品も販売しやすい店舗とはどういう作りなのか、
よく考えていかなくてはならない。

 

そう考えていくと、
開放型は、いかにも洗車専門店然としていて、
雨の日はひっそりとしたムードになりやすい。

 

上海・快洗隊のように巨大なガレージのような形のものなら、
雨が降っていても、店の内部は雨とは関係なく、何でもできる感じがある。
そのような全天候型に、
大きな魅力を感じたのだ。

 

 

上海の車聖快洗隊の全体の大まかな設計は私たちがやった。
与えられた土地の面積と地形と、
その回りのロケーションを考え、
そして、車の導線、待ち客の視線、作業場の使い勝手などを考え、
車の形を表したプラ板の型を、土地の形をした紙の上でいろいろと動かして、
店の全容を作っていく。

 

原始的なやり方だが、
動きを考えた設計を作っていくにはこの方法がもっとも適している。

 

 

上海車聖・快洗隊の場合は、大きな駐車場の中に作られるので、
「建ぺい率」を考える必要がなく、
与えられた面積いっぱいに建物を建てる設計となった。
それでも、待合室の反対側の壁は元々考えていず、2面開放型としていた。
暑い季節の通気を考えてそうしたのだ。

 

しかし、実際に上海で建設されたのは
私たちが想像していたものとはいささか違っていた。
まず、私たちは屋根をテント張りで考えていたが、
実際にはカラートタンを上手に使い、ドーム型となっていた。
などなど
建築法が日本と中国ではかなり違い、安い材料でもOKとなっているし、
工法についても同じだ。

 

しかし、日本の建築基準法に照らしても、
これでいい部分も多く
天井のつけ方、壁と取りつけ方、などなど
「何だそうか、ここはこんな感じで作れば安く仕上がるんだ。」
と思わせられる部分も多くあって
大変勉強になった。

 

出来上がったら、すぐに営業開始になった。
正式なオープニングも、オープン広告も、まだ先であるが、
店舗が出来上がったら、営業していけない理由は何もない。

 

営業開始第一日目。
無事に営業が終わって、片づけをして帰った。

 

次の日、店を開けたとき
「エアーリール」が、エアーガンごと無くなっていたのに気がついた。
夜の間に盗まれてしまったのだ。
次の日、今度は排水の溝にかぶせてあるグレーチングが無くなっていた。
持っていけるものはことごとく盗まれてしまう。

 

そこで、いったんオープンした店をもう一回閉めて
追加工事となり、
盗難防止のために、外壁を張り巡らしてしまったのだ。
結果的に生まれた全天候型の巨大ガレージ式快洗隊。

 

出来上がったのがちょうど真夏で、
壁と屋根に囲まれた快洗隊は、灼熱であったらしい。
それに負けず、上海スタッフが頑張って、
素晴らしい成果を上げているのは感動ものである。

 

 

この方式は、冬は暖かそうだが、
夏の通風をどうするか、
結果的に出来上がった巨大ガレージ式快洗隊の、
いろいろな事が出来そうな雰囲気に、大変感動をしたが、
問題点も明らかになった。

 

どんどん出来てくるフル装備の「快洗隊」
そのたびに、新しい発見と感動と、新しい問題点も発見されてくる。
何でもやって見なければわからない。

 

今月、千葉・松戸に
鈑金工場を包括した形で、
しかも今まで最大の300坪規模の快洗隊がオープン。

 

FC店として、岐阜・高山にごつい実績を上げているSSに一軒。

 

来月は、ドライブするー手洗い洗車をコンセプトとした快洗隊が、
名古屋市緑区に出来上がりオープンする。

 

(刈谷)、知立、松山、博多、長崎、安城、神戸、佐世保、相模原、
四国・西条、熊本、上海、富山、松戸、高山、名古屋・緑区
1年半でフル装備快洗隊15軒。
今年中に上海の車聖さんがもう1軒開くと豪語している。
ほぼ毎月新しい快洗隊がオープンしてきて、
どんどん新しい試みもなされ、パワーアップした快洗隊になってきている。

 

そろそろ、1年に30軒ペースにして行かないとならない。
真剣にそう思っている。

 

そうしないといけない理由が出来てきた。
ルークスカイウォーカーとダースベーダーの戦いが始まるのだ。
(何のことか、いま少しの間、言えない)
でも、真剣な戦いであることは確かである。

 

今日は、仙台にいる。
上海の任社長が、大阪から戻ってきて
仙台までスーパー耐久SUGO戦を見に来てくれたのだ。
決勝を前に、任さんと田中選手や石川選手らと食事をする。
楽しいひと時であった。

 

 

そして、仙台への飛行機の中、やっぱり高度10,000mから見る空がきれいであった。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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