2004年06月20日(日曜日)
980話 郭さん模範演技
(昨日19日の最終便で上海から帰って来ました。
この話はその飛行機の中で書いたものですが、くたびれていて、
その日にホームページに上げることをしませんでした。
ですから、文中の今日とは19日のことです。)
社員旅行のみんなを上海に残して、
一人名古屋行きの飛行機に乗っている。
なぜか分からないが、
空港までのタクシーの中ですごく眠たくなった。
みんなと別れて一人になって、気が緩んだのだろうか
体が極端にだるい。
しかし、
雨の中、タクシーが高速道路でまでクラクションを鳴らしながらぶっ飛ばし
前の車をごぼう抜きしていくので、怖くて
寝入ってしまうことは無かった。
タクシーを降りてから、
思ったより足が重いのに参った。
つい下を向いてしまう。
JALのチェックインカウンターは長い上海空港ビルの一番端っこにある。
そこまで歩くかねばならないのがすごく苦になる。
チェックインの前に一仕事
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SARS対策で、「あなたは熱が出ていませんか」などという
いわゆるSARSの症状が出ていないかという問診表を書いて、
(すべての人が100%「いいえ」と書いている。)
サーモグラフの前を通過して、
係員のメクラ判を押してもらう“行事”。
・・・・・
黄色い紙の問診表を書くところにメガネを置いてきてしまった。
表を書き終わって20mも歩かないうちに気が着いて、取りに行ったが、もう無かった。
今度は、明らかにそこに置いたことを憶えているので、
何処からかひょっこり出てくることは無いだろう。
一人の時に、こんな事があるとガックリと来る。
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気を取り直して、チェックインカウンターに
途中に2度ほど休む。
カウンターは空いていた。
当たり前ではあるが、JALのカウンターは係員の人がキチンと仕事をしていて
中国の航空会社のカウンターように、
チェックイン時に、長蛇の列を延々と待つことが無くて本当に助かる。
チェックインをして、
ボーディングチケットをもらい、大きい方の荷物を預ける。
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空港使用税を払い、プリカのようなカードをもらう。
空港税は一人90元(約1,170円)
いかにも高い。
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税関検査
手荷物検査のようなX線の透視装置に手荷物を通すだけ、
SARS検査と同様、ただの儀式のような意味の無い物になっている。
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入管で、出国審査。
ここはいつも長い行列が出来る。
じっと待つしかない。
出国審査に引っかかりそうな人がいない行列を探すが、
運悪く審査が長引く人が列に混じっていると、ただただ待つしかない。
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今度は手荷物と身体のセキュリティーチェック
中国はそれほど厳しくはない。
手続きは、これでやっと終わり。
搭乗口に向かう。
上海→名古屋の17:10発の搭乗口は、
ビルの一番端っこ(ガックリ)
チェックインの時ビルの一番端っこに行って、
入管などはピルの真ん中
そして搭乗口は、またビルの一番端っこ、
全部でどれぐらい歩くのだろうか、
搭乗口に行くには「動く歩道」があるのだから、
それほどオーバーなことを言うものではないが、いずれにしても、
帰りの名古屋行きの飛行機は、上海空港の中をしっかりと歩くことになる。
飛行機の乗るだけで、こんなにたくさんの事をしなければならないのです。
今日みたいな日の場合。
特に「しんどい~」と思ってしまうです。
話は、今日の朝に戻る。
今日の朝は、
みんなより一時間ほど先にホテルを出て、上海連絡事務所に行く。
朝一番で、入社希望の方を面接したのだ。
Hさん43歳の人、上海をはじめとして東アジアの国を転々と転勤して、
事情あってその会社を辞めた時、どこに住もうかと考えた。
その時、
Hさん本人も、一緒に海外を回ってくれていた奥さんも、
「上海がいい!上海に住もう!」となったそうだ。
上海は元気をくれる街であるという。
Hさんとは価値観を同じく持てるかもしれない。
つい1時間以上話しこんでしまっているうちに
気が着いたら、事務所に社員旅行の一行がどやどやと入ってきた。
そう、社員旅行の2日目の最初の予定は「上海事務所見学」
あっという間にHさんも、どやどやガヤガヤの中に巻き込んでしまい、
見学というか、覗きというか、冷やかしというか
誠ににぎやかであった。
事務所の見学の後は、頼さんの快洗隊の見学。
Hさんにも「一緒に見に行きませんか」と誘うと、
二つ返事で着いて来てくれた。
事務所から頼さんの店まで約20分
初めて観光バスの高い視点からの上海は、
今まで見ていた上海の風景とはかなり違ったものであった。
いわゆる“見物の視点”というか、生活している視点とはかなり違うものであることに
あらためて気が着いた。
観光バスからの視点は私にとって新鮮ではあったが、
しかし、この視点からだけでは本当の上海は見えないな、とも思った。
頼さんの店は、快洗隊といっても、まだフル装備の快洗隊ではない。
ガソリンスタンドに付随した設備として作られている洗車屋さんであり、
上海の第一歩としての軽装な快洗隊である。
それでも、設備もアクアキーパー快洗FIT-Wが設置してあり、なかなかである。
店の“郭さん”に洗車の模範演技をしてもらった。
郭さんはこの店のリーダー的存在で、ほかの店のスタッフにも
快洗隊流の洗車やKeePreの施工を指導している。
彼の洗車を見守るのは、
アイ・タックのそうそうたるインストラクターたち、
アイ・タックのスタッフでもこれだけのメンバーに見つめられて実技をさせられたら、
緊張のあまりガチガチになってしまうだろう。
その中で、上海を代表して郭さんが“洗う”
ちょっと硬くなっているようだが、それでも堂々としたものだ。
丁寧に、かつスピーディーに、
快洗隊の洗車が上海の地で、上海の人によって実現している。
約20分、実技が終わった時には、
一斉に拍手が起きた。
ちょっと感動である。
縁起が終わったあと、
増田が、ちょっと圧力が変だなぁと言って、
FITの調整を始めた。
この店のオーナー頼さんとその婚約者ジュディーさん。
この店のスタッフたち
みんなを、この店で見送った後
頼さんとジュディーさん達と、昼ご飯を食べながら仕事の打ち合わせをしようと
近くのレストランに行った。
ジュディーさんはある大きな国営会社の“課長”さんであるという。
会社の財務を担当していて、億単位のお金を動かす要職を勤めている。
この若さでの課長職は異例のことであって、
しかも、その上の職までも嘱望されている。
可愛いだけではないすごい人なのだ。
3人で食事をしながら、日本と中国のガソリンスタンドの状況とか、
洗車の係わりとかを議論し始めたら、
みんな、議論に熱中してしまった。
熱い議論である。
3人の意見が一致して、「お互いにがんばりましょう」と誓い合った時は、
もう食事が終わった頃。
結局、肝心の仕事の打ち合わせはせずじまいで、
「29日からまた上海に来ますから、その時にやりましょう。」
ということになってしまった。
飛行機の時間は午後5時、
雨が降っているのでラッシュも考えられる。
2時過ぎには店の方を出発しなければならない。
上海経由で錦州、そして6時間のバスで北京、やっと上海
みんなとここで会って、一緒に感動して
今一人で名古屋に向かって飛んでいる。
長い長い5日間でした。
体のだるさがひどく、飛行機の中が息苦しく感じる。
あ~くたびれた。