2002年09月11日(水曜日)
513話 飛行少年の1日
0時を回ってしまって
日付が変わっている
今、札幌のホテルでこれをアップしようとしている
書いたのは、飛行機の中
相当疲れてはきているのだが
つい
すすき野で、H.オサムと飲んで
アップするのが遅れてしまったのだ
513話 飛行少年の1日
私は、飛行機が大好きだ
小学生の頃から、飛行機が大好きであった
プラモデルもよく作った
生まれて初めて作った飛行機のプラモデルは
駄菓子屋で買った
「ゼロ戦」(零戦とも言う)
部品数10箇ぐらいの
思いっきりチャチナ物であったが
出来上がった時のときめきは、今でも鮮明に覚えている
あれから
ひたすら軍用機を作り続けた
第2大戦中の日本海軍機、陸軍機が主で
「ゼロ戦」
20ミリ機関砲を両翼に持つ、世界の名機であった
「隼」(ハヤブサ)
形はゼロ戦に似ているが
7.7ミリ機銃2丁のみ。
ひたすら軽さを生かして小回りが強みの陸軍機
「紫電改」
中翼の「紫電」を改良して下翼とし戦闘力が上がった
20ミリ機関砲を4門持つ重戦闘機
「飛燕」
ドイツ・メッサーシュミットが積んでいたエンジン
ダイムラー製水冷式倒立V12気筒をライセンス生産して
この機体に乗せた。スマートなボディが超カッコいい
他にもいっぱい作った
「雷電」「震電」「呑竜」「月光」・・・・
外国ものなら
アメリカ
「ノースアメリカンP51ムスタング」
「リパブリックP60?サンダーボルト」
「ドーントレス」「ヘルキャット」
「B17、B19、B29などの爆撃機」
双発、双胴の戦闘爆撃機「P38ライトニング」
(私はこれが一番好きであった)
イギリス
「スピットファイア」「タイフーン」
ドイツ
「メッサーシュミット」「ウォッケウルフ」
作った、作った
小遣いの大半を注ぎ込んで、プラモデルに没頭した時期があった
それにしても、
名前をよく覚えているものだ
我ながら恥ずかしい・・ (*^。^*)
学生の頃、しばらくブランクがあって
働き始めてから、またプラモデルを作り始めた
その頃は
親からもらった小遣いではなく
自らが働いたお金なので
でっかい箱に入った、縮尺率の低い、大きなプラモデルを買えた
戦車とか、戦艦、F1カーなども作ったが
やはり、飛行機が一番多い
「F-14トムキャット」「F-15イーグル」「A-10フェアチャイルド」
「F-16ファルコン」「F-18ホーネット」
「戦後初の国産旅客機YS-11」
「スウェーデンのビゲン、ドラケン」
ソ連の「ミグMi21フィッシュベット、23、25フォックスバット」
・・・・・
もう、やめよう
キリがない
これらの飛行機の名前
覚えても一銭の得にもならないこのような名前
これを見て
ワクワクする人がいたら
あなたは
私と同類のオバカサンかも知れない
この間の日曜日
岐阜県の南端、各務原市にある「航空宇宙博物館」に遊びに行った
そこには
自衛隊で使われた航空機を中心に
たくさんの本物の飛行機が展示してあった
各務原市には、航空自衛隊の基地
各務原航空基地
つまり自衛隊専用の大きな飛行場がある
そこで卒業となった飛行機たちが中心に、展示してあるのだ
大戦後、街の復興と共に
自衛隊は国産の飛行機をたくさん作り
日本の航空産業を育てた
その中の一つ
「US-2A海難救助飛行艇」
PS-1という対潜哨戒機を、飛行艇に改造したもの
説明版にそう書いてあった
巨大な機体と
飛行艇という、空と海
その両方に接する稀有な存在が
飛行機とも船とも相通ずる、奇怪な形をしている
プラモデルで作ったら
絶対面白いであろう
館内にも
たくさんの飛行機が展示してある
一番目を引くのが
STOL(エストールと読む)実験機
「飛鳥(あすか)」
STOLとは、ショート テイク オフ & ランディングの略で
日本語では
「超短距離で、離陸と着陸の能力を持つ機体」という意味
この機体を使っての実際の実験が盛んであった頃は
テレビにもよく登場していた
バイパス比の大きいターボファンジェットが
高翼の上に4基も据えられ
主翼の後ろに大きく下げられたフラップに沿って
噴流が下向きに曲げられ
大きな揚力を生みだす
実物を見ると
その巨大さと大胆な形態に圧倒されて
しばし絶句してしまう
機体の前にビデオが流されていたが
巨大な機体が
大きな揚力に支えられて
極端にゆっくりとした速度で
フワ~~~~ッと
着陸してくる様子は、幻想的であり
こちらが酔っ払ったような気分になってくる
次に宇宙服
実際にスペースシャトルで
宇宙遊泳に使われるものと同じものだそうだ
カメラを向けると
ヘルメットの金メッキされたバイザーに
自分が映っている
金メッキは、上海での変なビルの窓にあったように
極端に薄くすると
光を部分的にカットした上で、一部を透過し
非常に安定したサングラスの役割をする
金色のバイザーに写った自分を見ていると
中から見られているような気がして
ドキドキしてしまうのだ
私達の平凡な日常とは
別世界の
特殊な用途のために作られた道具達
飛行機
退役したとはいえ
それらの実物を目の当たりにして
静かな興奮を感じ
私は、ひととき“飛行少年”になったのでした
家には、あの時買った「宇宙食」が、3つもある
楽しみに取っておいてあるのだ
美味しいかどうか、また必ず報告しよう