2002年04月26日(金曜日)
405話 皿が山になった
昨日、TURUMIとOGINOを連れて、2号店候補地を見に行った
2人ともそのすばらしさにワクワクの様子であった
見に行ったのがちょうど昼時だったので
そのあたりの客層を見がてらに
隣にあった「くるくる寿司」で飯を食べることにした
最近私は、何回か「くるくる寿司」に行った
以前まで、私は「くるくる寿司」が嫌いであった
順番に回ってくる寿司の乗った皿を横目でジッと見ながら、寿司を食べる様子が
情けない感じがしていたから
しかし、なんかの機会に何回か行っている間に、きっと慣れたのであろう
最近はもう、なんとも思わなくなった
これはこれで、なかなかおいしいと思っているし、けっこう楽しい
今回入った「くるくる寿司」は、「魚々丸」(トトマルと読む)
あとで気が付いたのだが、ここは私の勉強会での友達の店であった
そのオーナーは新見さんという方
いろいろな事業をやっている方で、最初はレンタルビデオ
始めたのは十数年前
まだレンタルビデオが始まったばかりの頃である
その頃のレンタルビデオといえばHビデオ専門で
あやしい商売という印象があった
そんな中、新見さんは
Hビデオを置かない映画ソフトだけのレンタルビデオショップを開いたのだ
そのビデオ屋さんに、車で20分ほど離れたところに住んでいた私は
せっせと通った覚えがある
好きな映画を、自分が選んでみることが出来る
これは映画好きには応えられなかった
もちろん店は繁盛していた
次に、始めたのが「パソコンショップ」
まだ、NECのPC98シリーズが全盛の頃である
パソコン専門の店など、人口12万人の刈谷市にはココしかなかった
もちろん店は繁盛した
隣市にもわたって、何軒もの店を拡げた
その頃、もう一つ始めた事業が「くるくる寿司」
前出の「魚々丸」
その存在はまだ珍しかった
今のように寿司屋といえば「くるくる寿司」という時代ではなかった
もちろん店は繁盛した
そして、何軒もの店に拡げた
そのうちパソコンショップを閉めてしまった
どうしたのだろうと心配していたら
案の定、「パソコンの価格過当競争」で
パソコンショップは面白みのある商売ではなくなっていた
新見さんは
傷を負わないうちに、トットとそのビジネスから撤退したのである
新見さんは大変「先見の目」がある人だ
新見さんが始めた商売は、何年かあとには大流行していて
その最初の頃に始めた新見さんの店は、みんな大繁盛店であった
そしてパソコンショップのように
世の中の流れの中で面白みのなくなってきた商売からは
未練なくトットと撤退する
その歯切れの良さも見事である
しかも、パソコンショップからは撤退したが
そのショップ経営の中で得た人材を使って、ソフト部門は元気にやっている
実に見習うべきところの多い人である
「くるくる寿司」は、いまや寿司屋の本流である
大多数の人が、寿司はくるくる寿司か、持ち帰り寿司で食べる
かつての「立ち喰い」と呼ばれ
カウンター越しに、すし屋の親父さんと差し向えに座り
「時価」と書かれたネタを
「食べてみようか、いくらかなぁ
時価っていうのは高いに決まっているしなぁ」
などと思わせてくれた「寿司屋さん」は、もうほとんどない
それでも、私のすぐ近くの「すし善」は
珍しい「立ち喰いスタイルの寿司屋」で
いつも繁盛している立派なすし屋さん
何故、普通のすし屋さんが全滅寸前であり
くるくる寿司が全盛を誇り
その中でも、「すし善」が今なお繁盛しているのか
その話は、また近々書いてみたい、近々
それにしても、TURUMIとOGINOは
「好きなだけ行こう。」と言ったら
今日は2号店の前祝い、とばかりに
くるくる寿司の、皿の山を築いたのでした
くるくる寿司は、安くてうまいが、好きなだけ食べるとやっぱり高い
なんと、昼飯に3人で4,700円も使ってしまった