2001年10月26日(金曜日)
260話 ノイブルグ..田舎町
今いるのは、ドイツの田舎町“ノイブルグ”
たった人口3万人の小さな町
私達が泊まっているのは、そのメイン通りのホテル
今、朝の6時過ぎだが、結構車の通りはある
それでも2.3分車で走れば、広大な畑ばかりになってしまう
そんな町
チョッと想像しにくいとは思うが
田舎といっても
田舎→小さい→みすぼらしい→寂しい
という図式は全く当てはまらない
すばらしく洗練された町で
だいいち徹底的に清潔である
すべての建物が、町全体の景観を損なわないように作られており
何百年も前からの町並みを感じさせる、不思議ではないムードだ
文字通り御伽噺の中に出てくるような、そんな町並みの印象がある
かといって、古くさい訳ではない
一つ一つ代わりと大きな建物で
メインストリート沿いの建物は、一階が店舗になっていて
控えめだが、洗練されたショールームになっていたりする
ショッピングに歩けば、なかなか楽しいであろう
建物は、間違いなく古いのだが
すばらしくよく手入れがされていて、“綺麗”の一言に尽きる
民家も同様で
白壁に赤い瓦か、黒い瓦
これが基準で、壁がグレーであったり薄い茶色であったり
全体のバランスを崩さない程度に、個性を適度に出している
窓には一様に花の植木が飾ってある(この季節、咲いている花はまれであったが)
全く日本とは異質のムードだ
町の真ん中に大きな中世の城があって
その城と町全体が
同化していて、城下町をそのまま構成しているかのようだ
日本のように、城が、周りの町とは全く関係の無い“遺跡”になっていることは無い
城が、町に見事に解け混んでいる
住民のすべてが、城を、町全体を誇りに思って住んでいる
そんな感じがした
話を聞いてみると
その町で建物を、新しく建てることはまれで、建てるとしても
細かいたくさんの規則があって
町全体の景観を乱すことの無いようになっているそうだ
かといって
この町は、観光の町ではない
観光とはほとんど無縁の町で、日本人観光客も、全くいない
一人も観光客らしき人とは会っていない
※場違いのようにビデオを取りまくるOGINO
町の誇りとして
そうしている、と言うことのようだ
文化の歴史に決定的な差を感じる
自分が東洋人であることを
自分がヨーロッパ人ではないことを強く感じた