2001年04月14日(土曜日)
第84話 赤ウィンナー
歯の工事
本日、最終の第3工事に入りました
去年、第1工事のはじめの時は大変であったが
今回はその時よりも楽だったのはもちろんだが
今年一月にやった2回目のオペの時よりも、随分楽だった
例の堀田先生に言わせると
「僕は、厄介なところから先にやっていく、
簡単でおいしい所はとっておくんだ」
と、
だから、ダンダン楽になって来ているのだと言う
「ふ~~ん」と思いながら
“おいしい所は取っておく”の言葉で思い出してしまった。
昔の事
私の弟、現・常務さんであるが
私とは8才ちがい
私が49歳で、奴が41歳
この歳になってしまうと両方ともただのオッサンだが
彼が幼稚園の頃
私は小学校の上級生から中学生頃で、“悪タレざかり”
彼は“赤ウィンナー”が好きだった
そして
“おいしいものは取っておく”方であった
だから
晩飯を食べる時、大好物の赤ウィンナーは必ず最後に食べるのであった
だからいつも
私が晩飯を食べ終わる頃
彼のおかずの皿には赤ウィンナーがポツンと乗って残っているのである
テレビに彼が気を取られている一瞬のスキ
「ナンだ、食べんのか」と、言うと同時に
とっておきの最後の赤ウィンナーは私の口の中に
「パクン」
アッという間の早業に、彼は一呼吸をおいてから「ビャーッ」と泣く
一度や二度の事ではない
偏食気味の弟はよく赤ウィンナーを晩飯に貰っていた
何でも食う私は、それがうらやましかった
だから、奴から赤ウィンナーをかすめとる事に、何の罪悪感も持たなかった
しょっちゅう取ってやった
お袋にはいつも怒られたが、決して懲りなかった
懲りないのは奴の方でも一緒で
「取られるの分かッとるんだから、ウィンナー、先に食べちゃいなさい」
と言われても
どうしても赤ウィンナーは、最後に食べようとするのだ
そして取られる
「ビャーッ!」
取られても、取られても懲りない奴
奴は酒を飲んだ時などに、いまだに赤ウィンナーを取られた事を言う
「小さい時はいじめられた」と、(^o^)丿
“おいしい所は取っておく”と歯医者さんが言った事から
ここまで書いてしまった
何でもネタにしてしまう習慣が、我ながらアホらしい
それほど今日の歯のオペ、楽であったということ
それにしても、オペのイスに座ったときの“私のビビリぶり”は
かえってエスカレートしているような気がする
やる前はほんとに怖い
やってしまえばドウって事ないのに
赤ウィンナーの事を書いていたら食べたくなって
買ってきてしまった