2022年04月02日(土曜日)
04.02.入社二年生が最良、最強、最優の一年生への教師
今でも不思議なのですが、十年ぐらい前に、
外食チェーン店などのスタッフ教育に定評のあるプロの外部の会社に、
LABOスタッフの接客教育を依頼し、やってもらったことがあったのですが、
その時に接客教育を受けたスタッフ達が、
その後、割と短い期間に、かなり高い確率で会社を辞めてしまったのです。
その理由が「お客様と接することがツラくなってしまった。」と言います。
こういうプロの接客教育プログラムでは、
たとえばマックとかの外食産業などでのアルバイトを中心としたスタッフに、
声の出し方とか、言葉の選び方とか、目線の在り方とか、
色々な接客のテクニックあるいは”型”を教え、訓練します。
まず最初は、感じのいい表情の造り方でしょうか。
ところが、
KeePerの店では、
実際に先輩と一緒に車をキレイにした上で、
そのすごくキレイになった車を見たお客様がすごく喜ぶ場面を体験しながら、
「お客様が喜んでくれること」を楽しみにして
車を本気ですごくきれいにすることを、技術と共に学んで行きます。
だから、
その本気でという仕事の中に、”接客の型”を教えられてしまうと、
“本気”と”型”が両立しなくなってしまい、あるいは、
“本気”と”型”が自分の気持ちの中に同居できなくなって、
混乱してしまうのか、
「お客様と接することがツラくなってしまった。」とか
「接客が嫌いになった。」と、なるようなのです。
あのことがあってから、この会社では、
接客の”型”を教え込むプロの教育屋さんに仕事を頼むことは無くなりました。
それとは別に、
誰が言いだして、始めたのか知りませんが、
今年入社に新人には、去年入社した者、つまり二年生が”先生”になって、
KeePerの一番の入口である手洗い洗車の初級技術から始まって、
最初に書いた定番の、
実際に先輩と一緒に車をキレイにした上で、
そのすごくキレイになった車を見たお客様がすごく喜ぶ場面を体験しながら、
「お客様が喜んでくれること」を楽しみにして
車を本気ですごくきれいにすることを、技術と共に学んで行きます。
これは、「二年生が”先生”になって」の部分がミソで、
二年生が、初めて社会人になったばかりの一年生の気持ちを、一番よく知っており、
一年生にとって、一番優しい先生であると同時に、
何が難しいのか、何が嬉しいのかも知っているので、
一番最良で、最強でもあるベストな先生になれるのです。
と同時に、先月まで一年生として、ある意味一番下の存在であった現二年生が、
一度、先生を経験すると、驚くほど成長して逞しくなるのです。
だから、「一年生の先生を二年生にやらせる。」は、
まさに一石二鳥なのです。
誰の発案なのか私は知りませんが、すごくいい発案です。
それとも、いつも学ばせていただいている会社からの学び(真似)なのかもしれません。
それは中途入社の場合でも同じで
おかげで、一年生・二年生の離職率が驚くほど減りました。
現在、全社員の年間を通しての離職率は約6%です。
今日から、新入生の初期研修が、各地のトレセンで集合で始まりました。
少数ですが二年生も集まって早速先生です。
今日明日が終わったら、各店舗に配属されて各店舗での二年生が先生になります。
近所の石ヶ瀬川堤防の桜が満開。
娘と孫たちが住む富山でもやっと桜のつぼみが膨らんできたそうです。