谷 好通コラム

2018年07月25日(水曜日)

7.25.ダイヤモンドキーパーの威力

キーパーコーティングの最高峰商品にダイヤモンドキーパーがあります。
十数年前に開発した商品で、
当社のKeePerのボディガラスコーティングの最初の商品であり
KeePerの中の”最高”の価値ある商品という意味で、
“ダイヤモンド”キーパーとした訳ですが、
実際のダイヤモンドとは何の意味的なつながりはありません。

 

実際のダイヤモンドは炭素(C)の同素体の一つであり、
ガラスなどより遥かに硬く、天然の物質では地球上で一番硬い物質です。
それに対して、
ダイヤモンドキーパーは基本的にSiOで構成されていて、
その分子結合が制限的にコントロールされた柔軟な”低分子(オリゴマー)”です。
つまり、実際のダイヤモンドのように地上最強の硬さどころか、
SiOだけで構成された標準的なシリカガラス程の硬さもありません。
塗装と同じ硬さ(鉛筆硬度4H程度)の柔軟な被膜を形成します。
ダイヤモンドキーパーとは最高の価値を持ったKeePerという意味であって、
物理的な意味においては実際のダイヤモンドとは全く関連のないものです。
しかし、実はこの塗装と同じ硬さ、柔軟性を持っている事に、
ダイヤモンドキーパーの本来の意味があり、価値があるのです。

 

昔から、自動車の車体用にガラスボディコーティングは存在していました。
パーヒドロポリシラザンという原料から出来たコーティング剤で、
塗装上に塗られてから空気中の水分と化学反応して、アンモニアと水素が飛んで、
SiOだけが残る無機ガラスコーティングです。防蝕、防湿性は高い。

 

しかし硬いだけでもろく密着性も良くないので、塗装に塗ってもはがれやすく、
だから、ナノレベルの極薄の厚みでしか塗装面上に塗布することが出来ない。
だから、元々の塗装に微細な凸凹がある場合(ほぼすべての場合)、
回転バフのポリッシャーとコンパウンドを使って表面の凸凹を削り取り、
塗装表面を平滑状態にして艶を出してからガラスコーティングを施すことになる。

 

だから、新車に対するコーティングは元々の塗装の凸凹が少ないので簡単だが、
経年車の場合、すでに塗装が摩擦などで傷み、表面の凸凹が大きくなっているので、
ポリッシャーとコンパウンドを使った前処理の作業量が大きく必要で、
事実上、経年車への施工はほとんどされていない。

 

新車への施工の場合でも、塗装上に塗布されたガラス被膜は極薄く、
素材としての被膜自体の強度はあっても、
しかも無機物ゆえの経時耐久性はあっても、
そのあまりにもの薄さで、
被膜の系としての硬さは塗られている塗装の硬さに由来し、
塗装そのものの強度でしかなく、
塗膜そのものが硬くもろいので、割れたり剥がれたりして
結果、耐久力はポリシロキサン等を使ったポリマーコーティングより弱いと言える。

 

だから、コーティング後の洗車では、
洗車機を使用することを禁止したり、
指定以外のシャンプーすら禁止するなど、過度な注意事項を設け、
塗装を守るためのコーティングのはずなのに
注意書きでは塗装以上にコーティングに神経を使わなければならないなど
何の為のコーティングであるのか、本末転倒なことになっている。
旧態依然のポリシラザンタイプのコーティングは
ほぼ新車にしか施工できず、
塗装よりも保持に神経を使わなくてはならない神経質なコーティングであり、
何のメリットがユーザーにもたらされるのか疑問を持たざるを得ない。

 

それに対して、
ダイヤモンドキーパーは前に書いたように
基本的には被膜はSiOで構成されて無機であるが故のタフさを持ち合わせた上に
その分子的結合が制限的にコントロールされていて
柔軟な”低分子(アルコキシオリゴマー)”の状態になっていて
つまり、実際のダイヤモンドのように地上最強の硬さどころか、
SiOだけで構成された標準的なシリカガラス程の硬さもありません。
塗装と同じ硬さ(鉛筆硬度4H程度)の柔軟な被膜を形成します。
このコントロールがKeePer独自の技術でありノウハウです。

 

ダイヤモンドキーパーは
低分子状態のSiOの透明被膜が柔軟性を持ったアンカー効果で塗装上に留まり、
その柔軟性が故に塗装の上で平均1μレベルでの厚みを保つことが出来、
その結果、当表面の凸凹を埋める形で平滑化して、
まるで塗装を新車状態に戻したかのように艶のある新鮮な輝きを造り出します。
だから、ダイヤモンドキーパーの施工では、
ボリッシャーによる研磨作業が必ずしも必須ではなく、
多少塗装表面が凸凹になって艶が落ちてきたような経年車であっても、
ちょっとした下地処理とダイヤモンドキーパーだけで、
新車のような状態に戻すことが出来ます。

 

ポリシラザン系の数十ナノの極薄の被膜に対して、
数十倍もの圧倒的な厚みを持つミクロン単位のダイヤモンドキーパーは、
空気中の水分と自然な反応をさせてゆっくりと密度の濃い被膜を造っており、
分厚いだけでなく頑丈な被膜であり、
その上にレジンの破膜を加える独自の手法(後述)をもって、
コーティング後は洗車だけで三年間の持続性を保証しており、
その間、スポンジブラシの洗車機に限定させていただくが、
非常に便利で楽な「自動洗車機」の使用もむしろ奨励しています。
ダイヤモンドキーパーをコーティング施工した塗装は、
むき出しの塗装よりも遥かに丈夫になっているのだから、洗車機OKは当然です。

 

あるいは、1年毎のメンテナンスによって、
レジン被膜部分を1年ごとに傷む犠牲被膜として扱い、
定期的にレジン被膜を交換することによって、5年の耐久性を保証しています。
しかしこの1年毎のメンテナンスは有料であり、
作業時間も2時間程度かかることから、その面倒を嫌って、
三年ごとにダイヤモンドキーパーを繰り返す方が、
1年ごとのメンテナンスと5年間のダイヤモンドキーパー持続を
選択される方よりも倍近く多く、いらっしゃるので、
最近ではダイヤモンドキーパーを最初から
三年耐久コーティングと謳っている施工店も多くいらっしゃいます。

 

また、ダイヤモンドキーパーのガラス被膜を二重にかけて、
独特の深みを増した艶を楽しまれる”ダブル”ダイヤモンドキーパーが、
ダイヤモンドキーパーを経験済みのユーザーを中心に増えています。
「ダイヤモンドキーパーが良かったので、
今度の新車はダブルダイヤモンドキーパーでやって見るよ。」という感じです。
ちなみに私の個人車もダブルダイヤモンドキーパーで非常に満足しています。

 

“ダブル”ダイヤモンドキーパーは、
シングルのダイヤモンドキーパーに比べて艶が一層増すだけではなく、
ダブルダイヤモンドキーパーは、はっきりと汚れにくくなるのです。
新車で買ってから半年近くなりますが、
最初にダブルダイヤモンドキーパーをかけてから、
途中で一度だけ安城店の純水洗車機で洗車しただけで、
あれから4か月、記録的豪雨も、続く猛暑も経て、
いまだに洗車の必要性を感じません。ほぼまったく汚れていないのです。
透かして見るとうっすらと表面に埃がありますが、
今度の土曜日に振るかもしれない「雨」が楽しみで、
その雨でキレイになってしまう確信があります。

 

実は、一つ楽しみにしている事があります。
ダブルダイヤモンドキーパーをかけてから1年目に、
メンテナンスとしてクリスタルキーパーをかけて見ようと思っています。
Bメンテナンスがクリスタルキーパーに似ていますが、
微妙に違うところがあり、爆ツヤでの最初の擦りこみをちょっと強めにやって、
クリスタルキーパーで、ガラス被膜を補充すれば、
もう一つ別次元の艶が出るような気がしているのです。

 

もう一つ別次元のツヤと言えば、ドイツSONAXから、
ダイヤモンドキーパーケミカルの進化版として、
難しい素材が送られ続けていて、もう百を超えるサンプルが来ていて、
やっと使えるかもしれない画期的なサンプルがありました。
まだこれから何年もかかって、
百の何倍もの種類のブラッシュアップサンプルをテストして、
造り上げていくのでしょう。
あと何年かかるかわかりません。
しかし、結構、すごいですよ。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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