谷 好通コラム

2022年12月04日(日曜日)

12.04.店長が受注に専念していては絶対にダメ。LABOの仲間達へ

店長は、自身のコーティング技術が優れている事は必須の用件で、

さらに

商品知識が十分であり、経験が豊かでたくさんの事例を知っており、

お客様のお悩みを理解して解決方法が提示できることと、

お客様のお車へのご希望をお聞きし、

それを実現するメニューをご案内し、

選択された上で質の高い仕事を実現して、

お客様に喜んでいただく事が出来るはずの人。店長とは。

さらに

普段の仕事の段取りを判断してスタッフごとに仕事を割り振ったり、

状況応じた適切な指示が出せる事。

その他にもいろいろと持っているべき能力はあるが、

基本的にはコミュニケーション能力が、ある程度は高い事は必須だ。

 

だから、

たいていの場合「受注能力が高い」場合も多く、

店舗によって程度の差はあったとしても、

店舗での受注は、店長が受ける場合が比較的多い。

 

実際には店長とチーフなどが交代で受注していて、

比較的店長が多い程度だが、

何を間違ったか、

「受注能力が一番高いはずの店長は”受注に専念すべし”」と、

勘違いした幹部がいて、そんな指示を出したことがあった。

 

これを真に受けた店長やマネージャーがいて

「店長という役職になったら、受注はすべて店長が専属で受けて、

店長は作業などの受注以外の事をやってはいけない。」

という、極端な行動に出て、

作業の車が溢れそうになってスタッフが悲鳴を上げていても、

店長は受注カウンターから離れず、作業に加わらなかった店長は、

サボっていると、スタッフから総スカンを受けていた。

それで、

店舗の実績はどうなったのかと言えば、

受注能力が一番高いはずの店長がすべてのお客様を受注したら、

販売実績は明らかに低迷し始めていた。

 

KeePerの知名度と評判が高まっている今、

KeePer LABOでのご来店数がグングン上がって、

多くの店舗において、平均単価も目を見張るほど上がって、

その二つの要素が同時に上がる”二乗効果”となって、

この三年間くらいで、既存店の一店舗当たりの実績が二倍以上に急成長した。

しかし、

ここに至って、

平均単価が見るからに下がって、

来店台数のプラスがあっても前年実績を割ったりする店舗が出始めた。

平均単価はお天気によって、

洗車が増加すると平均単価は簡単に落ちるが、

今回の場合は、お天気の要素が無くても平均単価が明らかに落ちている店舗がある。

おかしい。

 

例えば今、

トヨタ自動車が大増産体制にあるので、

工場の社員さん達の土日出勤が続いていて、

高付加価値コーティングを好む層のお客様の来店機会が減っている。

という解釈があったが、

ならば、そのトヨタ自動車の工場が一番多い地域にあるLABO豊田店で、

まったく平均単価も下がらず、

販売実績も上げてきている説明が全く出来ない。

 

やはり、平均単価が低下している店舗は、

受注に問題がありお客様の要望をお聞き出来ていない。

そして、その傾向は

店長が受注に専念してしまっている店舗に偏っているような気がしたのです。

 

 

受注力が一番高い筈の店長が受注に専念すると、なぜ平均単価が下がるのか。

 

いつものリピーターであるお客様が来店すると、

いつもの店長が、いつものように受注して、

いつものお客様はいつものように注文する。

きっとその多くは洗車だけなのだろう。

すると、

いつものお客様から

「いつもの奴、やっといて、」と、

いつものように洗車+αの注文を受けた。

いつもの店長は、

その車の状態を見ることもせず、だから、まともに受注会話もせず、

いつものように作業をして、いつものように伝票を打ち、精算して、

いつものように送り出す。

 

この繰り返しだから平均単価は下がる一方だ。

さらに、

受注に専念している店長は、

次から次へとご来店するお客様の受注をサバくことになり、

お客様のお車を、お客様と一緒に見ながらの受注なんて全く出来ず、

サバキの受注は、当然、単価は著しく下がってしまう。

しかも受注に専念している店長は、自分の受注によって作業の内容が決まって、

平均単価も決まってしまうので、

頑張って、単価を上げようと高い商品を売ろう頑張ると、

自然に「売り」に入ってしまい、

その「売り」の言葉に対してお客様はかえって財布のひもを締めてしまう。逆効果だ。

 

「店長は受注に専念する」は絶対にダメなのです。

 

受注とは、

商品知識とか、経験的知識も必要なので、

誰にでも出来るというものではなく、

出来ないスタッフが

無責任に受注することは、

お客様にとっては大きな失礼・無礼であり、

多くの人は離れてしまいます。

 

だから受注を出来る人が、実際に、受注する事は必要ですが、

店舗には受注出来る人が、必ず、複数以上いるはずなので、

店頭での接客受注は、

複数の人が交代交代で、いつも新鮮な接客受注をすべきです。

 

平均単価が平均より低い店舗の店長は、むしろ、受注回数は少数回にすべきです。

 

もう一度言いますが、

「店長は受注に専念する」は絶対にダメなのです。

 

店頭での接客受注は、

受注が出来る”複数の人が交代交代”で、いつも新鮮な接客受注をすれば、

嘘のように平均単価が上がり、お客様の満足度も上がって、予算達成できます。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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