谷 好通コラム

2024年07月20日(土曜日)

07.19. caste カーストから hierarchy ヒエラルキーへ

福沢諭吉が

学問ノススメの中で

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」と言ったそうだ。

これは血族・世襲による身分格差(カースト)の否定。 ⇒人類平等

生まれながらの格差を否定したもので、

学問ノススメなのだから、

学問において優れたものが上に立つという、

学歴偏重・学歴社会肯定

学歴ヒエラルキー(格差)推奨のみたいなものだと、何かで読んだことがある。

 

ヒエラルキー(格差)が悪いと言っている訳ではない

カースト(世襲的格差)よりはよっぽどいい。

世の中はヒエラルキーが隙間なく張り巡らされていて、

 

「ヒエラルキー」で検索したら、

まず軍隊でのヒエラルキー。

「ガンダムの地球防衛軍」のヒエラルキーだそうだ。

軍隊では「階層」における命令系統は厳密でなければ、

その軍隊は間違いなく全滅する。

戦争そのものの是非は全然別にして、軍隊のヒエラルキーは必要だろう。

 

しかし、面白いヒエラルキーがあった。

古代ギリシアのソクラテスが考えたヒエラルキー

自分(ソクラテスの場合「哲学者」)を本当に一番上と思うみたいだ。

しかし、面白いのは最下層に政治家と弁護士、教師がいることで、

ソフィスト(詭弁家)と同列だということは、

これらの人をすべて詭弁家と決めつけている。

ソクラテスは、この人たちをよほど嫌いだったみたいだ。

 

もっと面白かったのは、ある巨大企業の構成企業の序列だった。

これは外の人間には全く分からない事で、大変驚いてしまった。

しかし、正直言ってバカバカしいとも思った。

 

更にバカバカしいのは、

金たくさん取ってりゃ、人間の価値が変わるのか。

価値もないのに高い物を売りつけたい者の、身勝手なヒエラルキーだ。

 

 

そして、ごく普通にある会社のヒエラルキー。

しかし会社のヒエラルキーは、格差、階層というよりも

むしろ”役割”の差という意味で、

昇進した人は役割がより重くなったという意味であって、

“偉く”なった訳ではない。

ましてや、

今までやってはいけなかった事が、やって良くなった訳でもなく、

今まではやらなくてはならなかった事が、やらなくても良くなった訳でもない。

 

だから、昇進したと同時に、

自分と自分の行動に厳しくなる者は、

もっともっと上に上げなくってはと思うが

逆に、自分自身の行動に甘くなって楽をするようになる者は、

上げなければ良かったと思う。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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