2024年12月21日(土曜日)
12.21. 2025年を新たなスタートとして、KeePerが描く近未来図。
現在72才の私が、25才の頃だから、47年も前の事です。
47年前、私はちょっと大手の会社が運営する普通のガソリンスタンドで働いていました。その会社の販促企画で「O.T.S.作戦」という名のキャンペーンがありました。0はオイル、Tはタイヤ、Sは洗車を含むサービスの意味です。
つまり、そのスタンドのメインの商品であるガソリンや軽油など燃料を給油することで得られる収益にプラスして、せっかく車が給油に店舗に来てくれるのだから、その車に対してオイル、タイヤ、サービスの収益(油外収益という)をしっかり上げて、店舗全体の収益を上げようというキャンペーンです。
この「O.T.S.作戦」は、大成功だったようで、はじめは年一回、一か月間だけの企画だったものが、あまりにもいい結果(利益が上がった)ので、だんだん頻度が多くなって、三年ぐらい経った頃には、シーズンごとに一か月間のキャンペーンで年4回もやって、年がら年中「O.T.S.作戦」で、いつの間にか収益強化キャンペーンの意味が無くなって年中行事のように緊張感のないものになってしまった記憶があります。
昔、どこのガソリンスタンドでも、「油外収益」は、燃料油から得られる「燃料油収益」と同金額であることが「優秀の証」と言われた時代がありました。
その大昔、「洗車」はガソリン満タン時、オイル交換時のサービスでやっていた時代だった。洗車はドライバーが自分でやるものであり、ガソリンスタンドでは優良客に対するサービス品、あるいは高価格商品を売る為の景品、客寄せでしかなかった。
39年前に私がガソリンスタンドとして起業した時代もその連続です。その頃の収益の主役は1番が「オイル(1,500km毎で交換)」、2番が「タイヤ」or「バッテリー」で、3番目はラジエターの「不凍液 ※春抜いて・秋又入れる。その度に”洗浄剤と防錆剤””漏れ止め”が売れた」(のちに年中のロングライフクーラントになって消滅)。それに私もよく売った「水抜き」。「エアコン」関連。意外と電球関係。パンク修理、タイヤローテーションなどなど、その昔、自動車はまさに油外収益の塊であった。
この頃になると、より油外収益の向上の為に「洗車有料化」が叫ばれ始めた。
それが、いつの頃からか、オイルは化学合成オイルの出現で使用可能走行距離が10倍増し、さらに交換作業も難しくなって、車種によってはオイル交換そのものが出来なくなってきて、バッテリーは大型化して手に負えなくなり、ラジエターはLLCによって封印され、タイヤは専門店やドライブショップが強力なライバルとなって多くは負けた。油外収益の塊であった自動車は、徐々にガソリンスタンドのメンテナンス(油外収益)から手を離れ始めた。
すると、洗車収益がクローズアップされ始め、より高価格な「WAX洗車」が主流になって、マイクロエマルジョンのアミノシリコンによる「撥水コーティング洗車」が流行り始め、今でも多くの洗車機によって用いられている。
その後、より高付加価値の「手がけ」による「ポリマーコーティング」に進化して、
KeePer独自の「ギセイ被膜理論」と「アルコキシオリゴマー」による「非研磨コーティングでの塗面改善」と「無機被膜と有機被膜の二重構造」で、コーティングの実用品化とその施工技術の研修による高度化を広めることによって、ただ自動車の汚れを取るだけの洗車の域から、よりキレイにしてその自動車のオーナーが自分では造り出せない美しさを実現し、オーナーの美的感性を満足させるサービス業的な要素が強いサービス商品として「KeePer」はガソリンスタンドでの収益の大きな柱になっています。
一方、主業である燃料販売は時代の大きな流れの中で、大型化セルフ化が進み、小規模施設での少量販売を、人手をかけて運営することはこんなんになった。
さらに、油外収益の塊であった自動車が発達してノーメンテナンス化が進み油外収益の手段が細くなるに連れて小規模給油所はますます廃業、統合が進んで、最盛期には60,000箇所以上もあった給油所がすでに20,000箇所を切ろうとしている。
ガソリンスタンドが三分一になり、特にローカルにおいては給油インフラが過疎になって、給油難民なる現象が社会問題になっている程だ。
こんな現状を踏まえて、近未来のモビリティ―社会がどうなっていくのか、何が求められているのか、考えて見たい。
地球温暖化に対してカーボンニュートラルの早期の実現と言う命題が絶対とするならば、化石燃料を燃やす内燃機関を動力とした自動車は早急に解消されなければならない。しかし、それに代わるEVは巨大かつ桁外れに重い電池をも移動する人間等と一緒に移動させなければならないという致命的な非効率の欠陥を持っています。
そこで、考えました。
内燃機関を併せて持つハイブリット、それも、EVに寄ったPHEVが暫くの間の主流になると言われている。
私は更に、電池の固形化と効率化によって小型軽量化された超小型バッテリーで航続距離100km程度の小EV(車重は今のEVの半分以下になるはず)と、排気量200cc程度のターボエンジンで(今の技術ならば昔の360cc軽自動車並みの走りは十分出来るはずだ)。それでエンジン走行燃費20km/㍑を実現、燃料タンク15㍑で航続距離300kmを併せ持つPHEV(航続距離計400km)が出来れば、ほとんどのユーザーが、家庭での充電だけで必要な移動が可能にな.る。
さらに極小エンジンの併載で、今のカーライフと同じくらいの安心感と利便性を持てるのではないかと想像するのです。
そうなると、給油という行為は年に2回、20㍑くらいで済んで、平均的なドライバーが年に6,017km(国土庁)走るとすると、実質的な燃費は約300km/㍑になり、今の便利さのまま、化石燃料の消費を、今の約30分の一(3%)に抑えられるようになるのではないか。
もちろん、これは私の勝手な妄想ではあるが、こんな組み合わせの自動車が近未来の主流になると考えたのです。
つまり、自動車の目的である「移動」は、それに必要なエネルギー(移動エネルギー)を得るには化石燃料と内燃機関が圧倒的であり、バッテリーによる動力はそのあまりにもの重さによって、”航続距離”を求めれば求めるほど効率のいい移動エネルギーを得る事は出来ない。(当然、電力も化石燃料を消費する)。この宿命的な問題を解決するには、「ハイブリット」の組み合わせ方が最善の解決方法なのではないかとは、今一番言われていることです。
だから、日常生活の中で自動車に必要な燃料は、遅くとも10数年先には、3%程度に減るのではないかという事であり、そうなった時を想定して、これからの自動車の走行インフラはどうあるべきなのか、或いはどう求められるかを考えるべきでしょう。
今、仮定したのは燃料の販売量が30分の1になるという事で、それは、その供給拠点が昔の3分の1になっていて、今のままでもローカルでは希薄化している現状を考えると、その供給拠点はせめて現状の2分の1、10,000か所が必要でありつつ必要販売量は全体で30分の1程度、1店舗あたり現状の5%~8%の販売量で成り立つ店舗でなければならないという事になるのではないでしょうか。
ならば、全国に約10万軒弱が存在するコンビニが、燃料を供給するのでしょうか。
それでもいいかもしれません。しかし、給油所は消防法にがんじがらめに規制されて、
膨大な設備投資が必要になり、そこから得られる収益はわずかなものになります。
もともとアメリカではコンビニエンスストアは、ガソリンスタンドと共にありました。日本でも現状、相当数の大型ガソリンスタンドにコンビニが併設されています。
考えてみれば、世の中のほぼすべての「タバコ屋さん」と「酒屋さん」、「文房具屋さん」「お菓子屋さん」、「牛乳屋さん」、ひょっとすると「お弁当屋さん」などが、コンビニエンスストアの普及と共に負けて、コンビニに吸収され無くなってています。そのすべてがコンビニエンスストアの店舗内の商品棚に吸収されました。
しかし、燃料はそれが出来ません。新たに大きな設備投資を伴ってガソリンスタンドを併設するしかないのです。
しかし、すでに一部のコンビニエンスストアを併設しているガソリンスタンドは、販売量が減ると共に、ガソリンスタンドの設備を縮小してコンビニと一体化していくのかもしれません。同じ物販業でもあり、ガソリンスタンドはセルフ化が進んでいるので、リソースも共用で問題ないでしょう。ガソリンスタンドを燃料を供給する物販と割り切れば、それが合理的です。
昔、ガソリンスタンドは「サービスステーション」と言いました(今も?。) 私が39年前に起業した店舗名は「共同石油 高津波サービスステーション」です。
それが自動車の発達と共に、自動車が「油外収益の塊」ではなくなってきて、燃料販売に徹する店舗が増えて来た半面、少量販売のガソリンスタンドが成り立たなくなってきて、店舗数が激減しています。
それでもなお残る油外収益であるタイヤ・オイルの販売、車検、板金、車販、保険、カーリースなどに力を入れ、さらに自動車の美的価値を上げるKeePerや洗車などに力を入れ、サービスステーションの役割を維持している店舗も決して少なくありません。
KeePerの施工技術一級資格者が在籍するKeePer PRO SHOPは2024年12月現在6,615店舗あり、その内ガソリンスタンドが90%以上なので、全国のガソリンスタンドの4軒に1軒がKeePer PRO SHOPに登録されています。
ガソリンスタンド、特にKeePer PRO SHOPは、燃料の販売という物販のビジネスと、自動車の美的価値をその店舗内で造り上げて提供するサービス業のビジネスの両面を持った珍して存在なのです。そこにはサービスの資格を持った技術者というリソースがいます。コンビニエンスストアの業務と兼ねるリソースとは別のサービス業としての種類のリソースです。
かたやKeePer PRO SHOPが活用するKeePerコーティングを専門店として販売、施工するする「KeePer LABO」がある。
約15年前に始めた時は「洗車屋 快洗隊」として、洗車の専門店であり、その洗車からより高付加価値のサービスとしてKeePerコーティングを提供していた。しかし、KeePerコーティングがポリマーコーティングからガラスコーティングに進化する中で需要が著しく膨らんで来たので、KeePerコーティングの専門店として「KeePer LABO」と改名した。
そのきっかけとなったKeePerコーティングについて、一度ここで整理したい。
そもそも何故カーコーティングが必要なのか。
自動車には合金ボディーの上に「塗装」が施され、防錆などの機能的役割と色・質感を表現して美観を作り上げています。その塗装も、日光の紫外線や何らかの物質との摩擦によって傷んでいきます。「カーコーティング」の役目はより美しい艶を演出すると同時に塗装に加えられる攻撃から、カーコーティングが塗装の身代わりとなって痛み汚れ「ギセイ被膜」として塗装を守る事です。
カーコーティングは定期的に入れ替える作業が容易であることが重要な要素。
塗装の身代わりとなって自らが傷み、荒れる「ギセイ被膜」としてダメージを受け止めた後、一定の作業により容易に除去できることが非常に需要な要素で、加えて、新たなコーティング被膜を容易にまた形成出来なければならない。
「カーコーティング」は塗装を守り続ける「手入れ」の「手段」。
カーコーティングはごく一部の人の為の嗜好品として生まれました。しかし、自動車が贅沢品ではなく日常の相棒として使分ける現代、嗜好品としてでなく、車を長くキレイに乗る為にコストパフォーマンスに優れ、洗車の回数が減る「日常品」として広く使われ世の中に急速に広まっているのです。
KeePer Mobility Base構想
KeePerは「塗装面改善の方向性」という思想から、カーコーティングを「塗装を磨き削る”研磨”」+「高硬度ポリシラザン」の組み合わせから、「低硬度・低分子ガラス被膜でのアンカー効果+埋め込み式平滑」と有機レジンの二層構造によって。カーコーティングの役割を「ギセイ鼓膜」と位置づけた。
カーコーティングを従来「新車時に一度行う美観向上サービス=嗜好品」から、KeePerは「繰り返し行う塗装保護と美観保護=実用品」とした。更に、有機レジンの二層目をファンデルワールス力を最小化する特殊構造に「雨が降ったらキレイになる”自浄効果”」を得て、洗車なしでも雨に勝手に車をキレイにさせる「キレイと楽ちんの両立」を得た。
すると、”年1回だけ”2時間かけてしっかりと車をキレイにすると、(フレッシュキーパー or Bメンテナンス)・少なくとも1年間は”洗車無し”で、キレイな状態がキープ出来る。(晴れに乗った埃汚れは、雨が降ったら落ちる)すると1年間洗車フリーでキレイなクルマ生活が送れる。
【時間節減効果】
年1回の2時間使うだけで洗車の時間がすべて無くなる。それまで1月に1回洗車をしていたとすれば時間1回1.5h(往復0.5h+待ち0.5h+作業0.5h)✖60回=1年間90時間の自由時間が生まれ。
【費用節減効果】
(ドライブスルー機械洗車)費用又は(手洗い洗車)費用12回×1年間✖5年間分
【CO2節減効果】
往復5km✖60、待時間0.5h✖60と設定するとその間に排出するCO2を節減
450kmと30hのアイドリングで排出するCO2を節減できる。
このように、年に一度はKeePerで来ていただく仕組みは、その間に車内の清掃とか、どうしてもの洗車、除菌、抗菌、フロントガラスの撥水処理、無塗装樹脂パーツのコーティング、タイヤWAX、など。何度かの来店機会があるので年に2~3度のご来店をいただける。
また、どこかの時点でEV、PHEV車が急激に増え始め、給油の機会が激減してくると、ひょっとしてKeePer LABOが、自動車に関わる産業で一番多くの来店機会をいただく店舗になりかねません。
そんな時代になったら、KeePer LABOは、KeePerコーティングをプラットホームとしてカーシェアリングとか、保険とか、板金とか、車検とか、タイヤ、車買取、あるいは究極には新車の販売にも関わる車のベースとして新しい時代の、車社会のアフターの軸になれる可能性を思うのです。
そして、そこに販売量としてはわずかであったとしても、ガソリンなどの燃料を供給できる機能が加わっていれば(あるいは元々あれば)、お客様にとって、一段と便利なモビリティーベースとしてご利用いただけるのではと思うのです。
そして、そんなことが実現出来て、KeePer PRO SHOPで物販業とサービス業を両立しているたくさんの仲間達と合流できたら、どんなに嬉しいか、どんなに幸せかとも思うのです。