谷 好通コラム

2025年03月08日(土曜日)

03.08. 経営者は君臨する支配者か。管理者か。事務所は本社か。

これは私個人の価値観にもとづいての会社観、経営観です。

 

「会社とは。」で検索すると
ほぼ共通して「事業を行い、利益を出していくこと」と出ます。
会社の役割とは
「社会に何らかの価値を提供して、報酬を得、利益を出すこと」

 

だから、
このKeePer技研株式会社で言えば、
「社会に対して、
クルマの美しさという価値を造り出して、提供し、
お客様の満足からの報酬を得て、
従業員と会社に関わる全てを賄い、なおかつ利益を出して発展し成長する。
お客様からの報酬を、直接得る部門と、間接的に得る部門で構成される。」

 

だから、この会社の本体は、
価値を直接造り出す直営店舗の構成員であり、
間接的に価値を造り出す営業インストラクター達。
あるいは、価値を造り出すためのケミカル等の道具を開発し、維持する者たち。
その道具を全国に発送する出荷倉庫の構成員。
会社の本体が使った費用や、生み出した利益を整理して記帳するのが経理で
本体の活動の中で発生する雑多な事柄を処理するのが総務。
このような経理、総務、求人など事務所の仕事とは、
本体の活動に従属する形で縁の下の力持ち的な存在です。
しかし、これを管理部門という言い方をするので、
管理≒管理者≒上司みたいな感覚で、
下手をすると管理部門≒経営部門のような、
根本的な大勘違いが横行する事もよくあります。

 

会社の活動を立案し、動かし、コントロールするのは経営陣であり、
会社にとっての本社です。
事務所とは、本体の活動に付属する形で存在し縁の下の力持ち的な存在です。
しかし、この両者は同じ建物の中にあることが多く、
まとめて本社事務所などと言うので、
事務所=本社と間違いやすいので気を付けなければなりません。
だから事務所の人が、
自分達のことを「本社」と言うのは間違っているという事になります。

 

会社の社会的意義とは、
KeePerという価値を社会に提供する事。
それによって得られた利益を活用し、会社の活動をより拡大増強して、
会社が生み出す価値をより大きく成長させれば、会社が成長する。
だから、
そこから出てくる利益も、結果として、成長拡大する。
経営者とは、
その活動の中で、
それぞれが担った役割であって、
当然の事ながら、
会社の仕事に従事する者達の支配者でも何でもない。
勿論、会社の支配者でも何でもなく、
会社の所有権は株主に帰属していて、経営者は会社の所有者でもない。

 

経営者は、会社の活動を分析し、判断し、企画し、起動させ、
コントロールし、奮起させ、管理して、会社の目的を推し進めるのが役目。
間違っても、
支配し、君臨することではない。
むしろ、そんなことはどうでもいい事で、むしろ、邪魔でしかない。
勘違いからの君臨は、
会社にとって、さらに社員にとっての害毒にすらなる。
経営者が自らを支配者であるかのように錯覚するのは、
よくあることだが単なる錯覚でしかなく
錯覚でしかないのに君臨してしまうのは、よくあることだが滑稽でしかない。
しかし、
会社にとって、社員にとっては害毒になるので、排除する必要も出てくる。

 

以前、大会社が、組織の活性化を図る試みとして、
全国の拠点でカンパニー制をとり、
その拠点長を社長と呼称したことがあったが、
多くが失敗して、今ではほとんど廃止しています。
それは、それぞれのカンパニーに、
君臨してしまう勘違いが多発したからだと聞いたことがあります。

他山の石とせねばなりません。

 

世界が、化石燃料に支えられた文明から
カーボンニュートラルを前提とした文明に変わろうとしている時、
私たちの会社は、草創期、成長期、
一つの成熟を得、そこを経て、
いよいよ、世の中から必要とされる新しいモビリティベースとして、
普遍的に価値を提供していく新しい段階に入って行きます。
その大切な段階において、支配とか君臨とか、
それ自体には何の生産性もないようなくだらないものに囚われるようでは、
先行きはとても明るいものではないでしょう。

 

「社会に対して、
クルマの美しさという価値を造り出して、提供し、
同時に、車などに関わる更なる価値を探り、提供しながら
お客様の満足からの報酬を得て、
従業員と会社に関わる全てを賄い、なおかつ利益を出して発展し成長する。」
これを、総力を挙げて実現して行かねばなりません。

 

誰も君臨したり、支配などしなくても
犬・猫だって共存できるのだから、きっと大丈夫です。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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