谷 好通コラム

2025年05月05日(月曜日)

CERUMOからの決勝レース報告。

「2025 SUPER GT 第2戦富士大会決勝レポート」をお送りします。

 

富士大会決勝レース、優勝いたしました!
KeePer CERUMOとしての初優勝をポールトゥウィンという最高の形で飾ることが出来ました。
皆様、応援いただきありがとうございました。

引き続き、TGR TEAM KeePer CERUMOをよろしくお願いいたします。
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株式会社セルモ
取締役 村田 淳一

 

2020年以来のポールポジション獲得に沸いた5月3日(土)の公式予選から一夜明け、SUPER GT第2戦はいよいよ決勝日を迎えた。早朝こそ雲が多かったものの、午後0時40分からのウォームアップ走行が始まるころには富士スピードウェイは快晴に恵まれ、4万9200人という多くのファンが訪れるなか、午後2時11分、気温24度/路面温度38度というコンディションのもと、いよいよ決勝レースの火ぶたが切って落とされた。

 

全43台の先頭となるポールポジションからスタートを切ったKeePer CERUMO GR Supraのステアリングを握ったのは大湯都史樹。スタートをしっかりと決めると、まずはオープニングラップを制し、好ペースで後続とのギャップを広げていく。5周目には早くも2番手の#19 GR Supraに対し3.606秒のリードを広げると、6周目にはGT300クラスの車両が大湯の眼前に出はじめたものの、これもスムーズに処理。20周目にはその差を12.661秒まで広げてみせた。
直後、GT300クラス車両のストップにともないフルコースイエローが入るものの、23周目の解除後も大湯のペースは衰えず、かつて立川祐路監督の現役時代がそうであったように、KeePer CERUMO GR Supraの強さをみせつける序盤戦を展開していった。

今回のレースは3時間の争いで、GT500クラスは28周にはピットインする車両が出はじめた。そんななか、スタートから1時間を過ぎた40周を終えてTGR TEAM KeePer CERUMOはまず1回目のピットストップを行った。大湯がステアリングを握ったまま、タイヤ交換と給油を実施。アンダーカットを成功させ2番手に浮上した#8 CIVIC TYPE-R GTに9秒ほどのリードをつけ戦線に復帰すると、変わらず首位のままレース中盤を戦っていった。

少しずつ気温が下がっていく状況ではあったものの、大湯のペースは衰えることを知らない。65周を過ぎ、レースが半分を過ぎると2番手との差は20秒ほどになっていく。リードをいかに広げ、レース終盤にマージンを築き石浦宏明に託していくかに大湯は集中していった。

大湯は残り1時間06分となる72周を終え、ついにKeePer CERUMO GR Supraをピットに戻し、2回目のピット作業を実施。TGR TEAM KeePer
CERUMOのメンバーはマージンを活かしながら、きっちりとタイヤ交換と給油を終え、石浦をコースに戻す。終盤、路面が汚れていくなかでもコースに戻った石浦のペースは落ちることなく、85周を終え、GT500クラスの全車が2回目を終えてみると、なんと大量34秒のリードを築くことになった。

陽が傾くなか、石浦は着実なペースでKeePer CERUMO GR Supraを走らせていった。苦しかった6年間、そしてどん底のような第1戦岡山での悔しさを晴らすかのように力強い走りを続けていった。そして午後5時19分、ついにカーナンバー38は、2019年第2戦富士以来ちょうど6年ぶりとなる栄光のチェッカーフラッグを受けた。

夕焼けのもと、目に涙を浮かべなからパルクフェルメで喜び合った石浦と大湯は、立川祐路監督と熱い抱擁をかわした。KeePer CERUMO GR Supraは3時間で116周を走破したが、トップを譲ったのはピットイン後のわずか17周のみ。まさに完勝と呼べるポール・トゥ・ウインだった。

レース後、TGR TEAM KeePer CERUMOのピット裏にはたくさんのファンが訪れ、ひさびさの優勝をともに祝った。もちろん、レースでの優勝の先に見据えるのはチャンピオンという頂。TGR TEAM KeePer CERUMOは真の復活を遂げるべく、喜びを力に変えて新たな目標に向けて突き進んでいく。

 

ドライバー/石浦宏明
「スタートから大湯選手がどんどんうしろを引き離してくれて、前がクリアなときは1分29秒台を連発するようなペースで走ってくれました。僕としては『もっとぶっちぎってくれ』と祈っていましたが(笑)、自分にもメカニックのみんなにもプレッシャーがかからないくらいのマージンを作ってくれたと思います。みんなが落ち着いて、ノーミスで仕事ができた要因になったと思いますし、そういう速いクルマを作ってくれたこと、大湯選手の頑張りで中盤までに勝負がついていたと思います。本当にみんなに助けられた優勝になりました。感謝の気持ちでいっぱいです。前回の優勝からあまりにも間があいてしまいましたし、シリーズランキングでも下位に沈む苦しいシーズンがありましたが、昨年からチーム体制が大きく変わり、今年優勝まで繋げることができました。“大湯効果”がチーム全体に出ていると思いますので、良い流れを続け、常に強いレースができるようにしたいと思います」

 

ドライバー/大湯都史樹
「本当に良かったです。この富士大会に入る前まではまさかポール・トゥ・ウインができるとは思っていませんでしたが、予選でもポールポジションが獲れ、レースでもパーフェクトなかたちで終えることができたので、本当に言うことなしの週末になったと思います。決勝でもクルマが本当に良かったですし、セットアップが良い状態でも、些細なことでパフォーマンスが出ないことは多々あります。そんななかでも、クルマをいちから作り上げて、完璧な状態までもってきてくれたチームに感謝ですし、こうして結果を残すことができて本当に良かったです」

 

立川祐路監督
「お待たせしました。昨年から監督という立場になりましたが、着実に一年間かけてチームがレベルアップしてきて、やっと優勝を飾るところまで来られたと思います。チームスタッフの日々の努力の賜物だと思いますし、特に今回は開幕戦で壊れてしまったクルマを、スケジュールが大変ななかで元どおり以上にクルマを仕上げてくれたおかげです。エンジニアも素晴らしいセットアップを、そしてドライバーたちも完璧な仕事をしてくれたことがこうして結果に繋がりました。何より長年応援してくださる皆さんに、最近はなかなか優勝を飾る姿をみせられることができなかったですが、今回こうして表彰台の頂点に立つ姿をみせることができたので、嬉しい気持ちでいっぱいです。引き続きご声援よろしくお願いします!」

 

 

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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