2025年08月28日(木曜日)
08.28. 組織の拡大には、個人の自分実現欲の拡大がマイナスになる。
私自身もそうだが、
普段、何をやるにしても、
人は自分の思い通りにやりたい。
自分が良いと思った事を、良いと思った方法でやりたい。
人間の欲求は5段階に分けられるとすある。
「マズローの5段階欲求」とは、自己啓発セミナーには必ず出てくるあれだ。
第1段階の欲求が生理的欲求で、腹が減ったから飯が食いたい。眠たい。など。
第2段階は安全の欲求。これはそのまま。さらに経済的な安定。
第3段階が社会的欲求で、公平に扱われたい。友情、愛情。
第4段階が承認の欲求、他人から認められたい。自尊心、達成感など。
第5段が自己実現の欲求で、自己の可能性を実現すること。成長すること。
それで、第5段階の自己実現の欲求が、
質の高い欲求として、これを目指すべきと習ってきた。
これは、自らの目標を高く持って、それを実現すべく学び、努力する。
という事なのだろうが、
しかし、最近思うのだが、
自己実現の欲求とは、
一歩間違うと、
ただの我儘。わがままってことになるのではないか。
これをネットで調べると、
「我儘・わがまま」とは、
人が嫌がろうと、自分の想ったままにしたい。
他人の気持ちなど知った事じゃない。自分の好き嫌いを優先する。
わがまま」とは、相手の都合などを考えずに、
自分の思いどおりに振る舞うことや、その態度を表す言葉。
「わがまま」は性格や態度のことを指すことが多く、
「自分勝手」は具体的な行動を表すときに使われる
わがままな人は、自分の意見や主張を押し通さないと気が済まず、
嫉妬深い、寂しがり屋の一面もある
と、あった。
マズローの5段階欲求の「自己実現の欲求」を最高の欲求とすると、
一歩間違うと、「我儘」「自分勝手」を正当化する事になる。
組織の”長”になると、
自分の我儘を押し通すことが、”長”としての威厳であると思い込んだり、
自分の好きなようにやる事が”長”の特権であり、
それが”らしさ”なのだと思う人がいるから
自分の不合理、不条理を押し通すことが自己実現だと勘違いする人がいる。
こういう勘違いが、組織の中で大手を振ってまかり通ると、
その組織は、もう成長することは出来なくなる。
これがワンマン経営会社の最も大きな短所なのだろう。
トップが不合理なわがままを言っても、
誰もそれを指摘しようとしない。
下手に指摘すると、復讐されたり、無視されたりして、
ひどい目に合うので誰も指摘しない。
そういうトップは、自分で自分の間違いに気が付いても、
それを誰かのせいにして、間違いを握り潰す癖があるので、すぐ分かる。
組織の中で、組織の為より自分の我がままを押し通し、拡大する者がいると、
その組織は成長拡大が出来なくなる。
それを解決するには、
そのわがままそのものを潰すか、
わがままを言うその者を潰すか。どちらかになる。
自己実現の欲求は、
我がままであることとは明確に違う事を自覚しないと、
もちろん、何も実現しない。
組織が大きくなると、
あたかも自分を我儘に実現する事が、
特権だと勘違いす者がはびこるようになる。
これをいかに潰すかが、組織の未来につながることにもなる。
我々は一人一人が自省しなければならない。
ネットのニュースに
プーチンの超豪華クルーザーだと書いてあった。
数えきれない人を殺した上で、
この豪華なクルーザーに乗って彼は何を満足するのだろうか。