谷 好通コラム

2025年10月01日(水曜日)

10.01. 自分に自信を持つのはまだ早い。まだ全然早い。100年早い。

私のところに何かの売り込みの業者は誰も来ない。

特に広告や商品の売り込みは一切受けないので、どこの誰も来ない。

何処に対して、

どんな販促を打つのか、

お客様に対してどんな商品を提供させていただくのか

自分達が、お客様の事をよく知って、

お客様の為に自分達が出した方針によって決める事であって、

決して、私達が売り込まれるものではない。

売り込まれ好きは、自分がすべき仕事の放棄でしかなく、

売り込まれる窓口、

売り込まれる事が自分の仕事だと思っている人は要らないし、去るべきだ。

 

今日の会議の中で、

相手の都合より、自分達の都合を優先する事を当然だと思っている人に会った。

久しぶりにそういう人に、

画面の向こうに会った。

久しぶりに腹が立った。

それでも、きっと、自分達の都合を通す事を、

まだ当たり前だと思っているのだろう。

自分勝手なことが、自分の価値の担保だと思っている人は、

いつも、どこにでもいるから仕方ない。

自分に自信を持つのはまだ早い。まだ全然早い。100年は早い。

 

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2025年09月30日(火曜日)

09.30.自分達の想像だけではお客様を知ったことにはならない。

2001年から書き始めて、

最初の100話は一日も欠かさず書く。と決め、それはやったが、

それ以降は一日も欠かさず書いた月は一度もなかった。

 

書くこと自体を目的にしては書きたくなかったから、

書こうと思う事が無い日は、無理して書くだけ書くという事はしなかった。

と、もう一つ、

ご存じの通り酒を飲んで酔っ払った時は書かない。書けない?

 

それが今月は珍しく28日まで続いて一日も欠かさず書いていたので、

初めて「無休」の月になるかと思っていたら、

昨日は、久しぶりに書く気にならなかった。

というより、何も湧いてこなかったという方が正しい。

 

昨日は記録的に用件の数が多く、一日で11件もの予定がびっしり入った。

結局、昼食も10分間で済ませ、

昨日の予定は数が多いだけでなく中身も濃い。

しかし、

一つ一つの事が変化に富み、濃く、短く、続く。

すると、一つ一つの事がこなしているだけになりがちになる事に気づく。

予定は多くこなすだけこなす方が仕事をしているような気になるが、

こなしているだけで、

せっかく中身があったかもしれないものを、

こなすだけで捨ててしまっていたのと同然になっていたかもしれない。

だからなのか、

昨日は何も書くことが頭の中になかった。

今後は、予定を極力詰め込み過ぎないようにすることにした。

 

 

同じような事で出張の移動時間もそういう面がある。

本人にとっては、その場所に行く出張そのものには意味がある筈なので、

その為の移動時間にも同じく意味があるように思えるが、

移動時間は移動時間であるだけであり、それ自体には意味はない。

今の時代、どこにいてもリモートでの話もリアルに近い内容と意味が持てる。

本当にそこに行くという事に意味があるのかどうか、

移動という時間と費用を要する行為が必要なのか、

やたらと移動時間ばかりが多い者は、やはり、仕事量自体は少ない傾向にある。

移動は時間を無駄に過ごし、

すべき仕事の量を減らし、質をも落とす恐れを持つ。

 

 

私は昔、KeePer LABO店舗がまだ少ない頃、

パソコンでやる仕事を持って、どこかのKeePer LABO店舗に行き、

お客様がお待ちになるゲストルームの一隅に座って、

一日中、座り仕事をしていたことがあった。

そうすると、自然にお客様が話している声が聞こえてくる。

こちらが一生懸命パソコンを打っていると、

お客様に意識が行かない。

こちらが意識しないとお客様の方もこちらを意識しないようで、

自然なおしゃべりが聞こえてくる。

或いは電話で話す声が聞こえてくる。

 

このお客様の自然の声が、

私にものすごくたくさんの事を教えてくれた。

私達が良かれと思ってやっていた事が、お客様には不評でしかなかったり、

何気なく言ったスタッフの言葉がお客様に凄く感じ良く響いていたり、

逆に、スタッフの何気ない言葉がお客様を不愉快にしていたり、

私達がまさかと思うような物が、

お客様からはすごく期待されていたり、

こちらが思っていた事と、

お客様の感じていた事の、その”食い違い”には、たびたび驚かされた。

 

私達は、私たち同士でお客様の事を話すが、

それはあくまでもこちらからの想像でしかなく、

その実際は、お客様自身の気持ちで話すお客様の言葉の中にしか出て来ない。

私達は、自分があたかも知っているという前提で意識を持ちがちだが、

私達は、お客様ではないので、

自分達の想像だけではお客様を知ったことにはならない。

私達はお客様の出したデータで分かった気になるが、ただ傾向は分かっても、

その実際は、私達は分った気になっているだけで、随分違ったところにいる。

 

私達は想像でお客様を分かった気になってはならない。

実際に聞き、実際に見て、

実際に使って見て、実際に接しなければ分かった気になってはならない。

 

 

DIY用のお風呂KeePerに使うスポンジが、

普通の人には使いにくいという事が分って、

まだ入社したばかりのECサイト担当の澤久君が、

普通の人として、色々なスポンジを実際に普通の人として使い、

これがいいと指定したスポンジは、

「へぇ~」と、開発のメンバーが意外であったものだった。

ECサイト澤久君と「なるほどスポンジ」

 

北海道の新しいKeePer LABO店舗のデザインを

前の道を通る人の目になって造ってみた。

 

10月の何日からか開催される「ジャパンモビリティーショー」のKeePerブース。

何度も何度も車の選定をみんなで考えたり、ブースのデザインも考えた。

 

KeePer TIMES10月号の1面に「RACING LABO」を取り上げた。

その記事に使う写真を、こんなのはどうだろうかと出した。

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2025年09月28日(日曜日)

09.28. 会社(法人)とは、決して個人事業の延長ではない。

ドイツSONAXの技術責任取締役が、私との会話の中で

「私はSONAXが」家族で経営されている事に対して好感を持っている。

(オーナー社長として血族承継会社)

資本と経営が別の場合、資本の交代で経営方針の大きな変化があるので、

私達、研究開発部も大変ですが、家族経営の場合はそれが無いから安心です。」

と、おっしゃった事を思い出します。

なるほどそういう考え方もあるものだなぁと思いました。

 

 

世の中には、個人商店、個人企業が山ほどあって、

これはあくまでも私人、個人そのものであって、法人ではない。

だから、その個人企業の構成員が何百人もいる大会社としても、

その個人企業が得た所得は、その個人の所得であって、

年末に個人の所得申告をして

その額が巨額になると、累進性をもった課税率で、

所得額の半分を遥かに越す様な莫大な金額を所得税として課税徴収される。

だから、個人企業のままで事業を発展させ大きく儲けると

累進した税率で巨額の税金になり、事業としての発展も成長も難しい。

その代わり、その事業の所有者は事業主であり運営者も事業主。

だから事業の責任者もその事業主。

オール個人であり公私混同を言われる恐れは全くない。

自由度100%である。

 

それに対して「法人」とは、

個人・私人とは別の公(public)としての人格で、

ヒト、モノ、金の集まりであり、人間としての人格は無く、

その所得に対する課税には累進性が無く、

どれだけ大きな所得になっても

一定の税率の法人税などを収めるにとどまる。

だから、事業を発展・成長させる為には事業の法人化は必須と言える。

しかし、

法人のお金を個人の私用の費用として使う事はならず、

私用の費用は、その法人から得た給与あるいは役員報酬の中から支払う。

公私混同は厳しく管理され、その自由度はほぼ無い。

しかし多くの場合は、

飲食など個人レベルの出費でも、

それを税効果のある経費として申告せず、税金を払う利益の中から使う。

 

資本主義国家の元での会社(法人)とは、

会社(法人)の資本(株式)の所有者に所有権があり、

経営は、所有者本人か、所有者から委託された経営者によって行われる。

会社とは、本来public(公)なものであり、

会社(法人)とは決して個人営業の延長ではない。

社外取締役など客観性を持った役員らによって十分にけん制され

社会に開かれたpublicな存在であることで、

証券市場などで資本を調達する事が出来、税制上の特典もある。

 

 

しかし会社によっては、

おおよそ中・小型の会社、

特に起業した初代の経営者は、

会社の所有者と経営責任者が同じ者である場合がほとんどだ。

いわゆるオーナー社長である。

 

その上で、

会社が証券市場に株式を上場すると

会社の所有者=株主は、

経営者とは一部分重なる部分があっても基本的には別々になる。のはずだが、

元々のオーナー社長と一族が大株主を占め、

会社としての経営活動は、オーナー社長時代と何ら変わらない場合もよくある。

 

オーナー社長体制を継続する場合は、ほとんど血族に限られる。

会社の所有権、つまり株式という換金性のある有価証券の継承は、

血族の場合は「相続」となるが、

そうではない場合は「贈与」となり、

税制も税率も全く違う。

高い贈与税を払う為にわざわざ会社の株式を贈与する意味が無い。

 

オーナー社長が、自分の子供に会社の株式を相続し、

最高経営責任者をも承継するような形でオーナー社長を承継する場合は多い。

特に中小の企業に多いが、

先のSONAXもそうであるように欧米でも普通に存在していて、

別に珍しくない。

うまく行っている場合も多い反面、そうでもない場合も多いようだ。

優秀な経営能力を持った経営者の血族の者が、

優秀な経営能力を備える資質を持っているかどうかは全く分からない。

外れる場合も少なくはない。多いとも言える。

そんな場合は、そこまで成長してきた会社の成長が止まることが多く、

しかし、無理して派手な施策を打って失敗するより、

一代分の無成長、空白時代を過ごした方がマシなケースも見てきた。

 

勿論、その承継者が前オーナーに増して優秀で、

あるいは、それを支える者たちが優秀で、

非常にうまく事業承継され事業が成長している場合もたくさんある。

 

しかし、

資本主義社会において、

血族承継が続くほど個人と法人の区別が無くなって、

法人としての税制的な優遇の意味が、

実質的に個人に効いてしまうような意図しない傾向に

社会の活性化として、

法人の所有と経営の分離が急がれている一面もある。

 

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2025年09月27日(土曜日)

 09.27. 最初は、迷うことなく相手にとって良かれと思ってした事が

 

最初は、迷うことなく相手にとって良かれと思ってした事が、

相手にとっては驚きでしかなく、

余計なお世話、むしろ不快ですらあったのかもしれない。

しかし、

それに対して、

まさかと思ったどんでん返しの一手が相手によって打たれた時には、

余計なお世話が、倍のお土産を持って帰って来たと、

思わず笑ってしまった。

 

しかし、

笑っている内に、

そのどんでん返しが、

まさか、まさかの五倍返しのような特大ドン返しを、他から呼び込んでしまい、

倍が、そのまた五倍返しのお土産になるとしても、

お土産としてしまうと

前の相手のそのままを息の根を止める事にもなるので、

しばし、しばし躊躇していると、

我らが自らの支えが、何をしばし躊躇するものかと、我らを突き動かしてくる。

 

しかし、

その躊躇を根拠づける為の企みを相手がしてくるので、

余計にどうでも良くなるのだが、

張本人など別にした多くの関連者にとってはどうなのか、

そちらの方が気になるが

しかし、それこそ余計なお世話なのか、大きなお世話か。

余計なおせっかいなのか。

いよいよわからなくなってくる。

 

このまま、予定通りでも罪と言われ、

どちらの予定を外れても罪、

どうちらとも無くせば、いよいよ、もっと罪で、

損得で考えても、

損得抜きで考えても、

どちらもダメなので、両立できないかと考える。

すると、それが一番無理であることに気が付く。

そうなってくると、正直、どっちでも良くなるが、

放り出すと、居場所がなくなるので、少なくとも今はワーストになる。

 

私は、これを毎日書いているので、

書いてはいけない事を書いて叱られることも多々あるのだが、

今日みたいに一切の「名詞」と「動詞」、固定的な「形容詞」抜きで書いたら、

やっぱり駄目だろうか。

 

ここまで、こう書いてきて、だんだんどうにでも良くなってきた、

少なくとも今日土曜日と、日曜日は、

KeePerに関わるKeePer PRO SHOPやKeePer LABOの人達はみんな大忙し。

お客様に喜んでもらうために大忙しです。

 

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2025年09月26日(金曜日)

09.26.  創業40年、重い宿題を貰った株主総会。

この会社が始まって以来40年、

この会社はずっと株式会社だったので当然、株主総会は毎年あった。

その株主総会はその会社の最高決定機関なので、

私は、毎年、欠かさず出席してきた。

しかし、この会社、

最初の頃、社員も3人とかせいぜい10人くらいであり、

株主は私と家内だけで、

総会といってもどっかに二人で外食して終わりだった。

あれは株主総会と言えるようなものではないが、あれはあれで楽しかった。

 

40年後、社員も1,300人を越してきて、

株式上場を約10年前に果たし時価総額が1,000億円を超すようになると、

株主総会も大きな行事になってくる。

このところ株主総会の会場は、名古屋駅前、トヨタビルの大ホール。

駅前だと、関東とか関西などからも来ていただける方が多いので、

もうしばらくこの会場でやっています。

 

今年の株主総会は他社株に関わるTOB問題があるので、

株主総会に来られる方が多くなるのでは思っていたが、

意外にもいつもより少し少なめで、100人をどれくらいか越した程度だった。

この会社の株主さんはずっと昔から株をお持ちの方が多く、

参加いただいた証券会社の方から

「まるで同窓会みたいだ。」とよく言われる。

だから、

なおさらお喋りが長く、

今日も3時間近くもかかった。

 

皆でこの会社を良くしていこう育てていこうという気持ちが会場に満ちる。

本当にありがたいといつも思うが、反面、つい、

準備や運営にも緊張感が足らず、我ながらいつも駄目だなぁと思う。

 

しかし、

今回は、

当社が保有するsoft99さんの株式が、

MBO(経営陣による株式買取)を目的としたTOB(株式公開買い付け)に対し、

強力な他者からの対抗TOBがかけられている件について、

KeePer技研株式会社がどちらのTOBに応募するかで、

勝ち負けが決まってしまうような微妙な状態になっており、

一方に応募契約が結ばれているにもかかわらず、

まだ決済が済まんでいない今、

KeePer技研㈱の株主総会では、

激しい議論が交わされることを予想していたが、

意外にも、いつものようなお話や質問が多くちょっと拍子抜けの感があった。

 

しかし、

しかし、

その話が無い訳が無く、

かなりの人数の株主さんが、

会社は株主の利益を最大限護るべきだ、取りに行くべきだ。

と、厳しく指摘をされ、迫られた。

私達の株主総会ではほとんど見られない緊迫した一瞬であった。

私たちも、

それに対して最大限の努力をした上で

誠実に答えを出して参ります。と答えるしか出来なかった。

 

一昨日、39℃近くの発熱があって、

発熱そのものはほぼ二日間で、

すっかり引いてしまったが、

病院でインフルエンザと診断され、5日間の人との交流禁止を受けていた。

たせから今日の株主総会は、

広い会場の隣の狭い部屋から、リモートでの参加だ。

 

会場に来ていた娘たちに言わせると、「よく分かって良かったよ。」と、

言われたので、これは楽チンと、

来年からもこの手で行くかと思ったりしたが、

絶対に許してくれそうにないのでそれは言わなかった。

もうすぐ10月。

空はすっかり高くなったが、まだ真夏日が時折続く。 

毎月の「ベストカー」の広告原稿がやって来たので、ついでだ、載せてしまおう。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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