2001年05月08日(火曜日)
第108話 瀬戸内の電車
朝6時40分に福山のホテルを出て
広島を経由して「呉」の隣町「広」に行き
メールで知り合った人と会った
そして
ただ今午前11時半ごろ
JR呉線の鈍行列車で
「広」から「尾道」に、約1時間半かけて向かって走っている
いろんな事情があって
こういう経路になった
本当はもう一度広島に戻って、新幹線で「新尾道」に行く予定だったが
ちょっとした事で
予定の電車に乗り遅れてしまった
ホンの5秒差であった
「まずいなぁ~」とホームで思わず声を出してしまった
尾道では、昨日のコラムに登場の松井さんと
ガソリンスタンドの方々が30名ほど集まって、待っている
久しぶりの「尾道洗車セミナー」だ
スタートは午後1時
このまま、次の電車に乗ったのでは、絶対に時間に間に合わない
「遅刻か?」
窓口に行って駅員さんに相談をした
『あと3分で逆方向の三原行きが出ますから
それに乗って在来線のまま尾道まで行ってしまった方が早いですね。
三原駅で8分待ち合わせの乗り換えで
尾道には12時41分の到着です。』
「ヤッター、間に合う!」
という訳で、“のどかに”
1時間半の瀬戸内沿いの鈍行列車に揺られることになった
儲けものであった
ローカル線はのどかで実に気分がいい
しかも瀬戸内の海がずっと見える
車両にはおじいちゃんおばあちゃんが多い
と言っても今現在は、私を除いて乗客4人だけ
先程まで、あたりをはばからずベタベタしている若いカップルが乗っていたが
彼らが降りてから、ぐっとのどかになった
(若いカップルのベタベタは、嫉妬からかほんとイライラする)
昼飯は「広」で買ったおにぎり2ケ
ワカメのまぜご飯と、昆布のおにぎり
瀬戸内の海を眺めながら食う、なぜか格別にうまかった
一時はあせったが、とんだ儲けもの
今ガソリンスタンドは
いろいろな法律が自由化になって、ガソリンの利益が激減している
この世の不幸を一身に背負ったように言われる方もいる
概して悲観的な空気が強い
が、考え方一つで
そうでもないと思っている
このような状況になる前
バブルがまだ潰れていなかった時は
ガソリンの利益もマアマア有り
資本を持っているところが
資本に物を言わせて事業を拡張して行った
ガソリンの販売数量がすべてにものを言った時代であった
設備投資と、景品付きのキャンペーン販促が
すべてを制するような勢いがあった
今は、その店の接客の「質」
取扱商品の「質」「技術」
つまり商売としての人的要素がかなりものを言う
あるいは徹底したコストダウンか
そして
時代の先を見た経営者の資質と行動力が真に問われる時代だ
物量ではなく「質」が問われる時代になった時
「差」をつける事が出来る
まわりが脱落していく分だけ
生き残る事によって、結果的に勝ち残りになれる
昔は質的な差をつけることより先に、資本をどれだけ投下していけるかが
大きな決定要素だった
だから
今のこの時代は
私達のように裸一貫で「起業」した者にとってはチャンス到来の時代と言える
私は今日電車に乗り遅れてしまったが
その事によって
“のどかに移動”という
とんだ儲けものになった
何が福となすか分からない
ひょっとしたら今の時代こんな事なのかもしれない
今日朝お会いした方
広島県呉市のとなり町「広市」でガソリンスタンドを経営している
「神垣石油」さん
面白い話が一杯あったので
続きはまた明日
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