谷 好通コラム

2001年12月03日(月曜日)

293話 レースより怖い

サーキットから帰ってきて、いつも思う事
「一般道は、レースよりよっぽど怖いところ」
特に怖いのが
周りの車を脅しながら走ってる奴、これは狂犬病の犬と同じ
こちらが、ただ普通に走っていても
吠えないと気が済まないようだ

 

混雑している道ですら、後ろから来たと思えば
何の意味もなくビッタリと、くっついて来る
「どけっ」という意味なのか
左右に車体をゆすって、あおって来る
抜かれざまに、乗っているドライバーを見ると
シートにふんぞり返って、片手で運転している
目線でも合おうものなら
睨み返してくる

 

レースでも、前の車をパスしようとする時には、ピタッとくっつく場合がある
しかし、それを怖いと思った事はない
こちらが明らかに早い場合には
くっつく前に進路を譲ってくれるし
(もちろん、私の場合はこの逆で、進路を譲る場合が多いのは当然だが)

 

同じレベルの車が競り合っている場合でも
どこで加速し、どこでフルブレーキを踏むか、決まっていて
どんなにくっついても
お互い、一番早く走るためと言う事で一致しているので
相手の動作がよく分り、別に怖くはない

 

特にストレートでは、「スリップストリームに入る」と言って
200kmものスピードを出しながら、何十センチ単位までくっついて行く
それでも追突する事などめったにない
お互いの目的が「早く走る」と言う事で完全に一致していて
しかも車の性能も拮抗していて
スピード差が全くと言っていいほど無く、かえって平気なのだ

 

一般道ではそうは行かない
お互いの目的も違えば、車も違う
技量の差も大きければ、どこでどんな風な状況があるかもしれない
だから、一般道では、“怖くて”車間距離を縮めるなんて事はできない

 

逆に、後ろに車がいる場合は、ブレーキを踏むのにも随分気を使う
滅多にないが、とっさにブレーキを強く踏む場合でも
必ず後ろを確認しながら踏む癖がついている
そして、追突されないようにブレーキを踏むようにしている

 

レースでは、絶対的なスピードが高く
マナーを守らないとお互いが危険なので
ほとんどの場合、驚くほどマナーを守って走っている

 

一般道ではその点、全くアテにならない
特に、信号無視は本当に怖い
オーバーでなく、青信号になっても左右を確認してから出ないと
ビックリするような信号無視の車が突っ込んできて、肝を冷やす場面がある
そんな事に平気な「おばさん」が多いのにはもっとビックリする

 

一般道では、どの車も「予測のつかない行動に出る」と考えて運転しないと
本当に事故になってしまう
一般道では、「お互いに事故にあわない」という共通の目的があるはずなのだが
それよりも、信号なんてまともに守っていたら「損だ」とか
目先の「損」「得」の方を優先する人たちが
大変多く
価値観が違う人たちが、混在して走っているので
ほんとに怖い

 

「レースなんかに出て、よく怖くないですね」
と、よく言われるが
実際には一般道のほうがよっぽど“怖い”と思っているのです

 

(一般道には、こわ~~い“覆面”もいるし・・・(^_^;))

 

帰りの駐車場で見た
※目先の損得。ポツンと置き捨てられたマクドナルドの袋・・「恥知らず」

 

 

今日は昨日のレースの余韻が多分に残っています
仕事は一生懸命できましたが
コラムはいつもよりだいぶ短めで切り上げて、もう寝ます。
あのレースの夢でも見れたら最高

 

あしたは、今回一緒にレースを走ってくれた素敵な人の話を書きたいと思っています。おたのしみに。
(昨日「なんでも掲示板」に投稿してくれています。)

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2001年12月03日(月曜日)

292話 3日間の休暇

コラムを書くのを3日間も休んでしまった
正確に言うと“掲載”するのを休んでしまった
書くことは、書いていたのだが
色々深く考えることがあって、話が重くなりすぎ
掲載をためらってしまい、結果的に休んでしまった

 

最近の私の話は重い話になりがちだ
イカンなぁ~、と思っている
話に軽快感がないという事は、生活と仕事にスピード感がなくなっているということ

 

さて
何度か書いてきたように
今日、12月2日は私の最後のレースであった
MINEジュニア耐久レース
今回のレースで、ちょうど一年
4回目のレース
書き切れないほどの内容と充実感のあったレースであった
(詳しくは2~3日中に「へなちょこレース日記」に)

 

このレースには少々思い入れがあった
本気で、最後になるかもしれないとも思っていた

 

今という、仕事に大きな転機を迎えている時
自分に軽快感をなくしていると感じている時
自分のスタイルを変えるべき時が来ているのかもしれない、と感じていたとき
私は
今回のレースをどのように過ごすことが出来るかで
私自身の気持ちの上でのパワーの可能性を知ることが出来るのでは
と思っていた

 

そして
レースが終わって
これを書いている今
私は、自信を取り戻しつつある
いつも以上のトラブルがあったのに
それを楽しいこととして思い出している自分に、ほっとしている

 

どんなトラブルをも“楽しめる”パワーが、自分にちゃんとあったことに
ほっとしている

 

結果として、順位はたいしたことなかったが
意味ある“完走”を、心の底から楽しく思い出している自分にほっとしている

 

もっともっと、自分の心のアクセルを深く踏み込んでも
気持ちよく加速して
突っ走ることが出来そうだ
仕事、生活、遊び、
あらゆることにおいて、まだまだ加速しても
それを充分に楽しむことが出来るだけのパワーはありそうだ

 

あらゆることにおいて
可能性を追い求める行動には、トラブルがつき物で
それを当然のこととして、それをも楽しめるパワーがないと
可能性を実現する事は困難である
その“たくましさ”なくして、可能性に対する実現力は持てない
それが、まだ自分に充分にあるか!

 

私はあると判断した

 

だから
私達みんなが作り上げた大きな可能性に、アクセルべた踏みで行く
新しい世界に、躊躇することなく挑戦していきたい

 

 

しかし、しかし
レースは、イイ!

 

私は、“気持ちを全開にして”サーキットを走ると
どんなにめげそうになっている時でも、元気が100倍になる。

 

 

どうやら、私はこのレースを“最後”にすることを、やめたくなってきている
「またか、」と、お思いになる方も多いかとは思いますが
「まっ、いいか」にしておいて下さい
本人、もっともっとバリバリ仕事をする気になっております

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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