谷 好通コラム

2002年07月04日(木曜日)

460話 言葉が難しい

昨日書いたコラム「459話 シーサーの笑顔」に
思わぬイエローカードが出た

 

「OBATAさんとの、今までの経緯を知らない人が、これを読んだら
何か、OBATAさんの悪口を書いているように、取られるかもしれないよ」

 

あるいは
「ひょっとすると、外部の人がこれを読んで
それが“行間”を読み取れない人だと、
この会社は、ここまで書かれるのか、と思われるかもしれませんねぇ」

 

私にとっては、思いもよらぬことであった
私は、あの文章の中で
逆説的な表現でなかで、そして、その後のいくつかの表現で
OBATAに対する最大限のポジティブな気持ちを
表現したつもりであった

 

しかし、上記のような提言は、私に好意を持って
投げ掛けられたものなので
「それはあらぬ誤解だ」と、無視してしまう訳にはいかない

 

本当に、悪意に取った人もいるかもしれない

 

私の表現力不足と言ってしまえば、それだけなのだが
考えた
よっぽど、表現の仕方を変えて書き直そうとも思ったが
あえて、やめた

 

何度か読み直した
一部の文章を取り上げると
たしかに非難の言葉が並んでいるように読めるが
それは、後に来るポジティブな言葉の為のプロローグであって
その部分を弱くすることが
逆に、ポジティブな気持ちを弱めることになるだけ
そう思えて
あえて直すことは、やめた

 

言葉の使い方は難しい、とは、実に思い知らされる

 

 

今日は、東京・六本木近くのホテルでセミナーをやった
100名以上が参加してくれた大きなセミナーであった
(そういえば、おととい、この近くのドイツ酒場で飲んだっけ)

 

いつもは、私が喋るだけ喋って終わるのだが
今回は、その後にグループディスカッションがあり
その中に、各1名アイ・タックのスタッフにも参加して欲しいということで
珍しく5人がかりで参加した

 

最初の2時間、私の講演であった
しかし毎度のごとく、時間オーバーで3時間近く話してしまって
その後
事前に出されていた参加者からの質問に答えるコーナー

 

このコーナーは、常務が担当した
その常務の話を聞いていて、思ったこと
「まどろっこしい」
「言葉の後についてくる“ハイ”という一人相づちが、うとっしい」
などなど
聞いていて、
その堂々とした答えっぷりに
頼もしくなったなあ、と感心しながらも
少しイライラした
常務も、そんな私のイライラが伝わるのであろう
しきりに、こちらの方を気にする

 

しかし、私は知っている
“私も”
言葉の後にいちいち“ハイ”と、一人相づちを打つのだ
自分で喋っているときは
まったく気が付かないのだが
常務がそれをやっているのを聞くと、自分“も”やっていることを思い知らされて
きっとイライラしたのであろう

 

言葉は、喋る時と、聞く時とではずいぶんギャップがあるものだ
自分が話している時には、まったく気が付かないのに
それを、聞く側になると、気になってイライラとすらする

 

あるいは
書いたつもりの表現が、それを読む側のこちらへの感情によって
書いてあることに対して
読み取る意味が正反対になってしまうことがある

 

言葉の使い方には
よほどの気配りがないと
誰にでも同じような意味に伝えることは、難しいのだ

 

私はいつも、たくさんの人に対して喋り
毎日、書いている

 

喋れば、喋るほど
書けば、書くほど
言葉の使い方に、その難しさを思い知らされる

 

 

今日のセミナーの最後
「まとめ」ということで、アイ・タックの誰かに、何か喋るように言われた
そこで
もうすぐ結婚のT部長を指名した
今までならT部長は
「勘弁してくださいよ」
と必ず、しりごみをしたものだが
なぜか今回は、ヘラヘラと「うえ~、僕がやるんですか~」と笑って
ごく自然に引き受けた

 

「まとめ」を喋り始めた彼は
結局、スクールの宣伝をして「ぜひ来てください」と締めくくって
それを、今日の「まとめ」にしてしまった
なんというか、図々しいというか
まっいいか、である

 

 

奴は、結婚間近となって
何か彼の中に変化が現れたような気がする
Oにかなり仕込まれているのか

 

そんな気もする

 

Oの亭主教育術は、想像以上かもしれない
タイシタモンダ、リッパナモンダ
!(^^)!

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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