谷 好通コラム

2008年05月14日(水曜日)

1915.タコも役に立っていた

月曜日の午前中、
近所の皮膚科に行って「足のタコ」をほぼ完璧に削り取ってきた。
以前行った、時にはタコを専用器具を使い上手に削ってくれたことに感動したが、
その時にもらった「スピール膏」という貼り薬をもらい、
タコの部分に貼って軟らかくふやかし、
今回はさらに深くほぼ完璧にタコを削り取ってしまったのだ。

 

今まではタコの部分が大きく出っ張って
特に板の間などを歩くと、タコがその下の皮膚を刺激し痛くて歩けなかったのが、
先回削ってもらった時には大きく改善され、
さらに今回は削った跡が赤くなっているがほぼ完全に平らになって、
タコが無くなった状態にまでなった。
こんなに具合が良くなるのなら、また痛くないのだったら、
もっと早く皮膚科に行けば良かったとしみじみ思った。

 

靴を履いて歩く時も全く痛くない。
快適そのものである。
私の靴は足に障害を持っている人のための特殊な靴なので、
昔タコが大きくなって痛くなった時、
靴の中に入れるインソールという調整のための靴の中敷きをタコの形に削って、
その切込みでうまくタコが強く当たるのを避けていたのだが、
その切り込みも要らないようだ。
具合がいいこと最高である。

 

しかし、意外な不具合も発生した。
今まで出っ張った大きなタコが足の裏を支えていて足首が安定していたようで、
それがなくなったら、足首の動きがフラフラして、
足首をくじき(捻挫)そうになるのだ。
慣れるまでにかなり時間がかかるような気がする。

 

今まで、痛くて邪魔だけであった「足のタコ」が、
意外なことに私の足首をずっと支えてくれていたのだ。

 

タコが私をずっと支えてくれていたことに、
タコがなくなって、初めて気が付いた。

 

私の体にあるもの何もかも、邪魔だけで不用な物なんてないのかもしれない。
ひょっとしたら私の体を無用に重くし、
血管や内臓を痛めているであろう「脂肪」だって、
きっと何かの役に立っているに違いない。
なんて、自分のデブに意味のない正当化を図るが、やはり意味がないのであろう。

 

脂肪と言えば、タコの治療のついでに
「耳たぶに小さなシコリがずっと前からあるんですけど。」
と皮膚科の先生に言ったら、
「あっ、これは脂肪ですね。取りますか? 麻酔を打てば痛くないですよ。」と言われ、
ついでに取ってもらう事にした。

 

処置自体は全く痛くなかった。
麻酔も、切開も、脂肪の塊を出す時も、脂肪がたまっていた袋を取る時も、
全く痛くなかった。
しかし、メスで切開した傷跡が、
ピアスの穴を開けるための処置の傷のように見えて、
私は「ピアスの穴を開けたばかりのオッサン」に見えてしまう。

 

私は外見に全く疎いほうだが、
いい歳こいてピアスの穴はいやだ。
タコのように邪魔でしかないように思っていたのに、
意外にも役に立っていたものもあるが、私にピアスの穴は全く無用でしかない。

 

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2008年05月14日(水曜日)

1914.何かがおかしいな

気持ちが届かない時、
不意にその人がいなくなることがある。

 

たくさんの人のことを思い続けていても、
不意にその人を忘れてしまうことがあって、
実際は忘れてはいないのだが、
思い出しても、思い出すだけで、その人の気持ちを忘れて、
こちらの気持ちがその人を素通りしてしまい、だから、気持ちが届かず、
途切れてしまうのか、不意にいなくなりかけて
後悔を伴いながら、気持ちを届けられなかったことを思い出す。

 

忙しいとか、うっかりとか、そういうことであっても、
深い後悔は、繰り返されるものだ。

 

相手を思いやる気持ちを忘れ、放った言葉は消えず、
たとえば、ほんの少しの無神経が、相手の姿が見えないことによって
自分にも見えなくなった。

 

 

会社を興してから23年。
古い過去には何度か危機もあった。
そのたびに歯を食いしばって頑張ってきたが、
頑張るためのモチベーションは、
投資したお金がなくなることへの恐怖とか、
今持っているものを失うとか、
会社を潰したら恥ずかしいとか、世間体が悪いとか、
そんなものではなかった。
一緒にやっていて気持ちが通じる人たちと
会社がなくなることによって縁が切れるのを思うとつらくて、
頑張れた面がある。

 

 

それは10人の時もそうであったし、
100人になっても同じことだ。
実際は会社の中だけでなくもっともっとたくさんの人との縁があって、
何百人もの人たちとの縁があって、
会社が無くなると、その縁が無くなることが何よりもつらく、
ひょっとしたら、それで今も頑張っている一面があるのかもしれない。

 

なのに、不意に誰かと縁が切れそうになることもあって、
そんな時は、とても元気がなくなる。
私は今、何かがおかしい。

 

・・・・
ここまでは、札幌から仙台への飛行機の中で書いた。

 

・・・
ここからは、仙台のホテルで書く。

 

仙台が久しぶりの予算達成!
それもずいぶん高くなってしまった予算を、二ヶ月連続の達成。
うれしくて、札幌から名古屋あるいは東京に行く予定に、
無理やり仙台を入れ、
みんなで達成会を飲むためだけに仙台空港に降りた。

 

飲んだ店は「いまい」
20年近く前に仙台に来始めた頃からの店だ。
最初、おでんを売り物にしていたとても小さな飲み屋さん「丸福」から、
今も、店の大きさは変わらないが、
とんでもなく美味しい店として有名になった「いまい」さん。
やはり、今日も相変わらずの絶品料理に、岩崎君、中さん、本郷君と大騒ぎしながら飲む。
先ほどまでしょげていたのに、
うまい酒と、美味しい料理で、すっかり元気が出てしまった。

 

と、ホテルに帰ってきてからブログのコメントをたまたま見たら、
このところの私の精神状態が、
ちょっと不健康になっていたことを図星に見抜いたようなコメントをいただいていた。
書いていて、自分自身が違和感を持った時は、
やはり、何かがおかしいようだ。
1913.は、三日間、
「違うよな、そうじゃないよな」と、何度も何度も書き直して、
でも結局、二日分の空白が気になって違和感を残したままアップしてしまったもの。

 

でもアップして良かったと思う。
指摘をいただいて、
自分の中の何かがおかしいことを改めて確認できたのだ。
独りよがりに頑張るだけでは、
いけない時もあるし、いけない事もある。
先ほどの元気が、また、しょげてしまった。

 

元気の素を仕入れにサーキットでも行くか?
あるいは、また、酒でも飲むか?
また快洗隊に行って、みんなの元気な姿を見るか?

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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