谷 好通コラム

2009年10月11日(日曜日)

2326.古典「ラーメンと洗車」第三篇

(ここでの古典とは、単に古いと言うだけの意味)

 

第一編の中の「うまいラーメン」の要約。

 

そのラーメン屋は地味で看板も小さい。
しかし、その店のラーメンは間違いなくうまかった。
だから、お客さんは「うまい、この店は憶えて置いて、また来よう。」と思い、
何度となくそのラーメン屋に通った。
店は目立たないし、
新しく入ってくるお客さんは少ない。
それでも「うまい、また来よう。」と思う人が多かったので、
少しずつではあるが、お客さんが増えてきた。
「あの店のラーメンはうまい。」口コミが広まるのも早い。
開店したての頃はお客様も少なくて、自信を失くしそうな時もあったが、
「自分のラーメンでお客さんが呼べなかったら、自分が悪いのだから仕方ない。」
と、気を取り直して、うまいラーメン造りに集中したのだった。

 

やがて、うまいラーメンは評判で長い行列が絶えなくなった。
若い店主はそんな行列を作っているお客さんに
「本当に申し訳ない。」と思いながらも、
だからこそ「うまいラーメンを食べていただかなかったら、もっと申し訳ない。」と、
どんなに忙しくても手を抜かず、
一人一つのお客さんに残らず丹精をこめて、造り続け、
「うまいラーメン屋」が大繁盛を続けたのは言うまでもない。

 

 

このラーメン屋は「うまいラーメン」を造っただけである。
店が暇でも、忙しくなってからも、
愚直と言えるほど、ひたすら「うまいラーメン」を造り続けただけだ。
皆さんこんな店に行って見たいと思いませんか?
こんなラーメン屋で、
長い時間を待たされてでも、
うまいラーメンを食べて見たいと思いませんか?

 

こういう店が、いわゆる行列の出来る店であって、
宣伝広告で集客して、
行列が出来てしまった店とは違う。
お客様が「またあのラーメンを食べたい。」と、
「リピーターが自ら行列を作る店」を、本当の「行列が出来る店」と言う。
行列に並んだ人は、間違いなくまたあのラーメンが食べたられると思って、
長い時間をワクワクしながら待っているのだろう。

 

前の話でラーメン屋はメーカーであり、
造った商品をその場で提供するサービス業でもあると書いた。

 

お客様が欲しいのは「ラーメン」という商品であって、
その商品の付加価値は「うまさ」なのだ。
お客様が食べて「うまいっ!」と思えば、その商品の付加価値は高く、
値段よりもその付加価値が高ければ、値段が安いということにもなるが、
そんな事よりも何よりも、
お客様はうまいラーメンを食べたいのだから、
その目的を、このラーメン屋は果たしているから繁盛しているのだろう。
お客様が求める目的を実現する事、
それを忘れると、宣伝をして集客を果たしたとしても、
「まずいラーメン」では、
その目的がそのラーメン屋では果たせない事を教える事になって、
結果として逆宣伝をすることになる。

 

ならば、いっそのこと宣伝などせずに、
愚直に、お客様の目的である「うまいラーメン」を造り続けたほうが、
「口クミ」という実に効果的な宣伝を得る事になって、繁盛店を作りやすい。

 

 

しかし、最も効果的なのは、
「うまいラーメン」を提供し続けると同時に、
そのうまいラーメンを、きちんと誠実に、しかも強力に宣伝することだろう。
それが、開店から繁盛店になるまでの時間を短縮する最も有効な方法である。

 

サービス業において、宣伝が悪いと言っている訳ではない。
宣伝だけして、商品そのものの品質が悪ければ、
ラーメンなら「まずい」ならば、
その宣伝も、逆宣伝になることがサービス業の怖いところと言える。
ラーメン屋の最高かつ最大の宣伝は「うまいラーメンである事」に尽きるのだ。

 

 

 

では、行列が出来るラーメン屋が、
すべてうまいラーメンを出すラーメン屋かというと、そうでもない。
人それぞれで、ラーメンの味の好みも色々。
好き好きなのである。

 

 

 

すぐ近くに
いつも行列が出来る「とんこつラーメン」の店があるが、
私はそこのラーメンが美味しいとは思わなかった。

 

それに、行列で待っているお客様に対して、どうも不親切に感じるのだ。
野ざらしで、粗末なイスまではいいとしても、
店員さんが行列のお客様を呼ぶ時、無表情でぶっきらぼうな言葉で呼ぶ。
「お待たせして申し訳ない。」とか感謝の気持ちをまったく感じなかったのだ。
店の中の席の数もいやに少ない。
それに相席は絶対にさせない。
店の席を少なくしてわざわざ行列をつくり、
宣伝に使っているような、嫌な感じまでした。

 

そのまたすぐ近くに、黄色いごく当たり前の台湾料理屋があって、
以前は汚くてまずかったが、オーナーが変わってから台湾ラーメンがうまくなった。
私は天津飯を一番よく食べるが、ラーメンならここの台湾ラーメンである。
行列のとんこつラーメン屋と同じくらいの店の大きさだが、
イスと机がいっぱい並べてあって、客席数は3倍はあるし、
一人でもたくさんお客さんを入れようと、
中国人のスタッフは平気で「相席いいですか?」と、ほとんど強制的に相席をさせる。

 

だから、行列は絶対にできないが、
私の会社から一番近い店であることもあって、この店で一番多く昼食を食べる。
そして夜は火鍋だ。
(そう、いつもの火鍋の店だ。)

 

うまいラーメンを出す「行列の出来るラーメン屋」もいい。
しかし、そういうこだわりのラーメン屋が好きではない客もいるのだ。私のように。
「とんこつラーメン」は福岡に行けば必ず食べるくらい好きである。
しかし、それでも好き好きはあって、
近くのあのとんこつラーメンはうまいは思わない。
それはラーメンの味以外の要素で気に入らない部分があるので、
味まで気に入らないのかもしれない。

 

ラーメン屋はサービス業である。
だから、味さえ良ければいいという訳にはいかない。
その味も、人それぞれであるので、誰にでも気に入ってもらえる味は結局ないので、
自分が理解できる感性で、味を決めるしかない。
店のサービスの在り方を決めるしかない。

 

快洗隊が、
ある人たちにとっては「うまいラーメン屋」であるかもしれないが、
ある人にとっては、
3分で終わる連続洗車機でセルフ洗車をしたほうがかもしれない。
うまさも人それぞれならば、
洗車やコーティングにおいても人それぞれである。
それを承知の上で、
第四篇では、ここまでに書いた要素を考えに入れ、
洗車・コーティングのビジネスがどうあるべきなのか、
今後どう展開するのか、考えて見たい。

 

かんばって、たぶん、明日書ける。

 

 

今日は、三河の快洗隊、
刈谷、知立、安城、岡崎、そしてぐっと北上して一宮店に行った。

 

野本店長とアルバイトの伴君

 

 

平林シート作「刈谷店のテント」

 

 

休日の応援団、いつも頼りになる石黒君

 

 

まだ朝のうち、店はまだ空いている。
だから全員でポーーーズ。

 

平林シート作「知立店テント」の下で。

 

 

安城店に行ったら、もうかなり混雑していた。

 

 

服部店長がへんな表情をしている。

 

 

な~~んか、へんだなぁ。

 

 

どうしても口を開かなかったが、
油断をして、ふと、ゆるんだ口に前歯がない。
(火曜日に入るそうだ。)

 

安城店は店長の前歯がまだ入っていなかったが、
店にはお客様がいっぱい入っていた。

 

平林シート作「安城店テント」

 

 

岡崎店は、なぜいつも、台風が去ったあと、こうも忙しくなるのか。
今日は四十万円越えであった。

 

村田チーフ。

 

 

今度の19日、1級技術検定を受検するといっていた。
斉藤君。

 

 

同じく19日に検定を受ける菰田君。必勝である。

 

 

いつも一番忙しい店にいる竹内大輔グループリーダー。

 

 

ぐるっと回って一宮店に行ったのは、
このところ思ったように実績が出ていないので、
しょげていないかと心配になったからだが、そんなことは要らぬ心配であった。
こいつらは、いつものように元気バリバリであった。

 

 

平林シート作「一宮店テント」
どのテントも、実にうまい。ホレボレするくらいにきれいで丈夫なのだ。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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