谷 好通コラム

2010年07月06日(火曜日)

2545.過ぎたるは及ばざるがごとし

いまさら言うことではないが、
毎日よくもまあ、これだけたくさんの事があると思う。
自分が望んだことであるし、ありがたいことだとは思うが、
それにしても、
次から次へと新しいことが持ち上がって、
楽しいと思いつつもなかなか体が追いつかず、
頭がついていかないのは、やることが増えすぎたのか、歳のせいか。

 

いい年になっても何でもやりたがるのは悪く事ではない。
むしろ良い事だと思っているが、
自分の限界、キャパシティーをわきまえるのも必要なのだろう。

 

しかし、自分が持っているキャパシティーとは、
実は自分が思ったほど小さくはないことの方がむしろ多く、
自分で勝手に「自分はこの程度のもの」と決め付けて、
実は、楽をしてしまっていることの方が多い。
いつも全力で限界に近いところで行動し経験を積んでいくと、
本人も気づかぬところで力がついてきて、キャパシティーそのものが拡大するものだ。

 

自分の分をわきまえて、
ほどほどの幸せを守っていくことが幸せであると
自分の限界を勝手に決めてしまうと
そこでその人の能力と限界が固定してしまう。

 

本来、その人の能力の限界とは、
その人の行動と思考、学習の連続によって日々成長し、
拡大していくものであって、固定しているものではない。

 

もっと言うならば、
その人の能力の限界とは
本人の行動と思考、学習による成長だけではない。
外から与えられる力によって
限界をはるかに超える可能性を与えられるもので、
実は、ここの部分が本人の能力の限界を突破させる大きな力になる。

 

つまり、
その人が、自分と自分の家族の安定と平和のために、
自分の限界を、自分でその範囲の内側に設定すると、
きっちり、そこが限界点として固定してしまうが、
自分の行動、思考を「外側」へ向けると様相がガラッと変わる。
「外」とは、多くの仲間たちのことであり、会社であり、社会のことだ。

 

つまり、
その人の思考と行動が、
多くの仲間たちのためであり、会社のためであり、
社会のための方向に向いているならば、
多くの仲間たちは、その人の行動と思考を有益なものとして応援するし、
会社は重用するであろうし、
社会は、その人の行動と思考を有益なものとして受け入れるだろう。

 

その人の思考と行動が、
多くの仲間たちのためであり、会社のためであり、
社会のための方向に向いているならば、
その人の持っている力に、多くの仲間たちの力が加わり、
会社の力が加わり、社会全体の力が加わって、
その人が元々持っている力の何十倍、何百倍の力となって、
その人の思考と行動の方向が持っている目的を確実に実現していく。

 

「夢」という言葉あるが、
「夢」とは、自分と自分の家族のためだけのものならば、
それほど大きな力にはならない。
と言っても、
自分と自分の家族のための夢を否定するものではない。
それはそれで、その人の価値観の問題であり、善悪、価値の上下に関わる事ではなく、
平和で暖かい生活と人生は非常に魅力的であり、
そこにある幸せは、人生にとって十分に価値のあるものになり得るものだ。

 

それを前提とした上で、
「夢」を「内側に」だけでなく、
大きく「外側に」向けると、
「外側」がその「夢」を実現することに力を加えてくれるので、
本人のもっていた想像をはるかに超えて、
とんでもなく大きな力となって実現することがあるということ。
大きく外側へ向かって「夢」を持つと、
私にはとても楽しいような気がするので、それがいいなと思う。

 

 

しかしそれでも「過ぎたるは及ばざるがごとし」という言葉があるように、
無謀であっては決していけない。

 

 

今日、私たちは「過ぎたること」をやってしまった。

 

話は長くなるが、
昨日の夜、福岡・久留米の営業所でミーティングを行った後、福岡に泊まり、
今朝、広島に向かって発ち、
午前中に広島営業所でミーティングを行った。
広島の山迫課長が
「昼ごはんはおいしいお好み焼き屋さんが近所にありますから。」と言うので、
そこへ行く。

 

曾根屋という店であった。
広島の町によくある小さな店で、15人入ったら満員で、
脱サラのオヤジさんと奥さんでやっているそうだ。
注文したのは「肉・卵のイカ天トッピングで細めんダブル」680円。

 

私はそこにいくつかの快洗隊との共通点を見た。
「広島風お好み焼き」は“チェーン店”が少ない。

 

ハンバーグとか、牛丼とか、カレーとか、ファミレスとかの外食チェーンでは、
料理を半分調理しておいて、いわば半製品でチェーン店に支給し、
店舗では暖めるだけとか、焼くだけ、揚げるだけで、
そのチェーン店の画一化された“味”を提供することが出来るが、
広島風お好み焼きは、
うどん粉とキャベツ、卵、豚肉、天カスなど、
無調理状態の原材料から、鉄板の上で造り上げていかなくてはならず、
味の画一化が難しいからだろう。

 

 

広島風お好み焼きはいわば一軒一軒の職人芸なのだ。
だから、小さな店ごとに独特の味を作り上げ、一店舗だけの店が多い。
味に凝ったラーメン屋でもそのような事が言えるかも知れないが、
ラーメン屋の場合は「スープ」と「麺」という決定的な要素を支給できる。
そういう意味では広島風お好み焼きの方が、
味を決める材料を支給できる要素がないと言える。

 

洗車・コーティングの専門店「KeePer LABO by 快洗隊」(これが今の正式名)や、
「KeePer PRO SHOP」、KeePer施工店などでは、
コーティングの材料は共通であるし、
施工方法もマニュアル化されてキチンと決まっているが、
作業は最初から最後まで人間が行うので、
キチンとマニュアルを守って施工されなければ想定の品質を造る事は出来ない。
だからラーメン屋と広島風お好み焼き屋の中間ぐらい性格と言えるかも知れない。
だから、全国9箇所のトレーニングセンターで、
毎年一万人以上の技術スタッフに対してトレーニングを行っているのだ。
トレーニングそのものはまったく採算には合わず、事業としては成り立たないが、
これによって正しい品質のキーパーコーティングを提供し、
たくさんのユーザーに支持されることで、
キーパーコーティング全体の事業が成り立っている。
チンと暖めて出来上がる程度の技術では製品品質の一定化が出来ない。

 

これが、洗車・コーティング専門店のチェーン店化が難しい部分で、
大資本がシスティマティックなチェーン店として参入してこない大きな理由である。

 

一軒だけの広島風お好み焼き屋「曾根屋」は、
驚いたことに販売手法にもKeePer LABOと共通点があった。

 

ひとつは「予約制」。
私たち男ばかり6人が、
「肉・卵のイカ天トッピングで細めんダブル」が出来上がるのをじっと待っている間に、
おばさん二人が店に入ってきて、
座ったとたんに、
お好み焼きを食べ始めた。
そういえば、私たちのお好み焼きを作っている脇で、
別の種類のお好み焼きが二枚、出来上がりつつあった。
おばさんたちは電話か何かで
「何時何分に行くから△▼□を焼いといて」と予約したのであろう。
待ち時間を解消する「予約制」は、わがKeePer LABOと同じコンセプトである。
なるほど。

 

 

もうひとつ。
ポイントカードを発行しているのだ。
広島風お好み焼きも「常連さん」「リピーター」作りが大切なようだ。

 

 

さて、「過ぎたるは及ばざるが如し」の本文である。
「肉・卵のイカ天トッピングで細めん“ダブル”」は、デカ過ぎて食べきれない。
曾根屋の常連である山迫君が、
「肉・卵のイカ天トッピングで細めん“ダブル”」を頼んだので、
初心者の私たち5人は、
迷わず「肉・卵のイカ天トッピングで細めん“ダブル”」を注文した。
いや、
ダイエット中の私は“シングル”にしようか少し迷ったのだが、
他のみんながすべて“ダブル”なのに、自分だけ“シングル”は寂しいと思って、
やっぱりダブルを注文してしまったのだ。

 

麺がダブルで入った「肉・卵のイカ天トッピングで細めんダブル」は、
想像以上にデカかった。

 

 

私は途中でギブアップし、パックに詰めてもらいお土産にしてしまったが、
山迫君を除く他の3人は、かなり苦しみながらも完食していた。
(左の苦しそうな山本君の隣の山迫君はケロッとしている)

 

 

アップアップ

 

 

いっぱいいっぱい。

 

 

いずれにしても、
最初に「肉・卵のイカ天トッピングで細めんダブル」を注文した山迫君が、
半端でない大喰らいであったことを、みんな忘れていたのだ。

 

物事やればいいということではない。
冷静に考えて、過ぎたることは慎まなくてはならないのだ。

 

 

この話の最初の頃の「夢」の話とは、
かなりズレタ話になっていることに気がついてはいるのだが、
広島から名古屋に向かう新幹線は、2時間たっぷりあるので、
ついつい、しょうもない話で長くなってしまった。

 

 

 

一昨日の夕方、つくばのレースが終わって、
次の富士スピードウェー戦のために、レースカー2台を東京営業所に預けて、
東京駅から新幹線で名古屋に帰る途中、
夕闇の中に富士山がかろうじてシルエットで見えた。

 

 

昨日、中部空港から福岡へ飛んだのはプロペラ機「ボンバルディアDHC8-Q400」

 

 

梅雨空の雲の上は、ちゃんと青空があった。
もう梅雨明けはそこまで来ているかのように感じた。

 

 

今回の強行軍の出張は、
新年度にあたってみんなと部署ごとにしっかりと話をしたかったから。

 

昨日の夜、福岡営業所の中西所長、進藤君、原田君。

 

 

一緒に行った鈴置本部長、畠中常務、森課長。

 

 

福岡へ生還かなった西田君と、名古屋営業所へ転勤する永江新所長。
そして、占いの立つ人酒部副本部長。

 

 

たまには自分も一枚。セルフ写真。

 

 

今日の午前中は、広島営業所でミーティング。
山迫課長、門田係長、山本所長。

 

 

今回は4人~5人連なって行ったので、
狭い後ろの席に3人いつも詰め込まれての移動であった。
広島駅への車中で。「やっと帰れるぞ。」

 

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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