2013年06月12日(水曜日)
6.12.任せることと、放任することの違い
仕事を任せられるかどうかは、
任せるその相手を信用するかどうか、
なんてこととは関係ありません。
仕事を任せられるかどうかは、
任せられた人と、その仕事の経過を、
その仕事を任せた人が、いかによく知っているかどうかです。
知ってさえいれば、
ひょっとしてその仕事の進め方に、
何か間違いがあっても、
任せた人が、その間違いを容易に修正できるし、
間違いによって、その仕事の相手にご迷惑をおかけする事も防げる。
あるいは指導、指示、によって、
より大きな付加価値を提供する事もできます。
仕事とは、
会社が社会に対して何らかの働きかけを持って、
そこに有益な付加価値があれば報酬が社会から会社に与えられるものです。
任せられます。
仕事とは、会社が、
その会社以外の会社・個人との関係において成されるものです。
だから、会社の責任者とは、
常にその仕事の経過、結果において社会に対して責任を持つことです。
つまり、
会社の責任者とは、
会社の誰かが仕事を通じて
社会に対して何らかの影響を持つことに、責任を持つということであって、
それは、その仕事の内容、経過、結果、いずれの段階のことも、
“知っている”ことによって、初めて果たされるものだと思います。
一番いけないのは“仕事を任せる”という名目で、
部下に任せたその仕事について“知らない”ことなのではないでしょうか。
それは責任者として、社会に対する責任義務を放棄していることであって、
部下に対する信頼の証ではありません。
単なる無責任な放任行為です。
大きな会社で、優秀人たちが組織を成し、
一人一人が責任を持って仕事を果たしている組織で、
「任せる。」という行為が、
実に見事に成されている例は知っています。
そんなことが出来るには、かなりの組織作りと、
徹底した報連相が、組織全体に敷かれた高い次元の結果であって、
実に綿密な内部統制が成り立っているから出来るものです。
とても、とても、私達のような
小さな会社で、
いい加減な報連相しか実現していない組織で、
知らないまま、知ろうともしないまま「任せる。」なんてことは、
単なる社会に対しての「無責任」な行為でしかないでしょう。
「知っている。」ことは、
社会に対してより良く仕事をする事であり
あらゆる部下を心から信頼する唯一の方法であると思っています。
会社の隅々のこと、一人一人のことを、知るべきであるし、
知る所にいて、行動を常にして、一人一人を理解し、信じているつもりです。
知っているからこそ、信じられます。任せられます。
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