2014年08月03日(日曜日)
8.03.やって見せ、言って聞かせ、やらせてみて、根気よく修正する
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」とは
太平洋戦争の軍人で、
連合艦隊司令長官。元帥海軍大将と、
書いただけでも肩が凝るような肩書きを持つ有名な「山本五十六」の言葉です。
と、ここまでヤフーで調べました。
私は軍国主義でもないし、
山本五十六のこともほとんど知りません。
しかし名言としてよく言われるこの言葉を、
少し変えて会社の会議などでよく引用します。
「やって見せ、言って聞かせ、やらせてみて、(根気よく修正して伝える)」
技術研修などで、
インストラクターが、
研修に来られた人に、技術を伝える場合、
あるいは、
昇進して責任ある役職になった部下に、
上司が仕事を教える場合などに、この言葉が当てはまると思うのです。
まず「やって見せ」が最初に来るところ、が重要だと思います。
つまり、
「言う」「話す」「指示する」「教える」などのすべてより先に、
ます、やって見せることです。
「百聞は一見にしかず」とも言います。
まず、「見せる」ことでしょう。
上司が部下に、仕事を教える時も、
まずその仕事を、上司である自分がやって見せることです。
たとえば、
部下である「課長」が「部長」になったのなら、
その「部長職」がやるべき仕事を、
あるいは、
自分の部下「チーフ」が「店長」になったなら、
その「店長職」がやるべき仕事を、
その上の役の者が、
まず、やって見せることです。
その上で、その意味を真剣に言って聞かせて、
そろそろと、やらせてみて、
でも当然、うまくはやれないので、
根気よく、修正して、ちゃんとやれるようになったら、
成功するように、任せればいいのです。
時間がかかるのは当然です。
よく勘違いするのは、
「部下は、信頼してやらなくては、育たない。」
「仕事は、部下を信頼して任せなければ、憶えられない。」と、
やって見せることも、言って聞かせることも無しで
やおら仕事をやらせてしまう。あるいは任せてしまうことを、
部下を信頼し、育てることだと間違えることです。
部下は、
やって見せられてもせず、言って聞かせられもせず、
やおら、やらされれば、
当然、失敗します。
悪いことに、失敗しても、なぜ失敗したのかが解からないので、
その失敗が「学習」になりません。
上司は部下に失敗をさせてはいけない。
上司の仕事は、部下を成功させること。
と、私は思っています。
成功させるには、
まず、やって見せることです。
その上で、その意味を解かりやすく言って聞かせて、
そろそろと、やらせてみて、
でも当然、うまくはやれないので、
根気よく、修正して、
ちゃんとやれるようになったら、
成功するように、任せる。
上司と部下との関係とはまったく違いますが、
技術の伝達も似ているところがあります。
まず、やって見せて、
誰が見ても「こんな風にやれるようになりたい。」と思うほどの上手い技術で、
やって見せて、
一つ一つの動作や、道具・ケミカルなどの意味を解説して、
やらせてみる。=技術研修。
そして根気よく修正して、
キチンとした品質ができるとりあえずの段階まで来る。=技術検定。
そこで、成功の経験をある程度積んで、
もっと早く、もっと安定して、
もっと上質の品質を造り上げるために、
つまり、もっと上手くなるために、さらに修正を加える=上達会。日頃の鍛錬。
さらに安定した大きな成功を収める。
と、いうようなことではないでしょうか。
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