2019年04月12日(金曜日)
4.12.昔、長崎での創始のコンテストに心を揺さぶられた。
今、全国でキーパー技術コンテストの県チャンピオン決定戦が行われている。
今日は本社のある中央トレセンで、愛知1チャンピオン決定戦だったので、
私も少しの時間でしたが、見学をさせてもらいました。
予選を勝ち抜いてきた選手と、
昨年の技術コンテストで上位入賞者と
昨年の選手権で優秀な成績を出した店舗からのシード選手が
KeePerの施工技術を競う県チャンピオン決定戦なので、
そのレベルはものすごく高い。
二組30名での準決勝から、
一組10名での決勝戦に勝ち上がるためには、
準決勝で160点以上の獲得が必要だった。
数年前の全国チャンピオン戦と同じレベルと言っていいだろう。
今年から決勝はダイヤモンドキーパーを一人で1台施工する。
だから、
今年から、技術とスピードだけでは勝ち抜けず、
無駄のない合理的な動きが求められるようになって、
普段の作業の数と量が物を言う県チャンピオン決定戦になった。
この技術コンテストが、
単に競技の為の競技ではなく、
KeePerの目的であるお客様の車を本当にきれいにする
仕事に役立つ為の競技会であって欲しいと考えての改革でした。
ここまでの経過では、
その狙いがうまく発揮できていると聞いていたので、
良かったと思っていたのですが、
実際にこの目で確認しようと思って、
ちょうど決勝戦が始まってしばらくの時間に見に行きました。
そこで、ふと気が付いてしまいました。
県チャンピオン決定戦で使用している車は、
地元のレンタカー屋さんで借りてきた同じシルバー色の同じVITSです。
競技の公平を期す為にいつの頃からかこうしています。
だから全部、同じ色のほぼ新車であり、それがズラッと並ぶ様子は異様です。
その車で一斉に競技の作業が始まって、
ふと、もっと異様なことに気が付いたのは、
どの車もフロントウィンドウが
フッ素撥水加工をやったばかりのようにバリバリに水をはじいているのです。
レンタカーでフロントが撥水加工してある車があるはずがありません。
レンタカーを借りたお客様の好みがあって、
撥水するフロントウィンドウが嫌いな人もいるので、
どんなレンタカーも、撥水加工はしてないのです。100%そうです。
なのに競技されているレンタカーたちは全車バリバリにはじいています。
これは変だと思って、
審査をしていたスタッフに聞いてみました。
そうしたら、「撥水加工してないとウィンドウの水を拭き上げにくいので、
公平を期すために前もって全車にはっ水校を施しています。」と言う。
このコンテストの競技はスポーツではない。
厳密に同じ車種で同じ新車で、
同じ色の車で、フロントウィンドウに同じように撥水加工してあるクルマで
競技するなんて、まるで”スポーツ”ではないか。
スポーツですら、ここまでイコールコンディションを造っていない。
トラック競技でも直線だけを走る100m走以外の競技では、
アウトコースとインコースがあって、ずいぶん条件が違う。
そういう不公平を乗り越えて、勝つランナーは勝つ。
どんな競技でもラッキーorアンラッキーはある。
それを乗り越えてタフな勝つ選手は勝つから面白いのだ。
それに比べて、我が競技は、
あくまでも純粋に仕事としての競技のはずだ。
なのに、
普段の仕事であるはずのない同じ車種の新車で同色の
アホみたいに全車ウィンドウ撥水加工済みで、技術を競うなんて、
なんて生ぬるいことをしているのか、
普段の仕事を考えれば、
同じ車種なんかである訳がないし、同じ色である訳がない。
色の違いによって技術の違いが出る訳がない。
新車であっても10経った車でも同じようにキレイに出来る。
むしろ10年経った車の方がKeePerの効果が良く強く出る。
今のこれは、KeePerの技術コンテストから徐々に外れて
まるでスポーツ競技のようになっていないか。
競技の為の競技になっていないか。
私が一番最初に見た長崎での、土砂降りの中、
バラバラの車で
テント張りの下でみんなが歯を食いしばってやったあの創始のコンテストは、
私は心から感動した。
今のキーパー技術コンテストの原点だ。
それが今では、
フロントウィンドウの撥水加工まで同じにして
厳密に公平にした、有りもしないシチュエーションでの競技。
何かをどこかで間違えてきてしまったことに気づき、
また、改めて改革を加え、この競技が仕事の競技であることの原点を、
取り戻すべき時期に来ていることを思いました。
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