谷 好通コラム

2025年03月15日(土曜日)

03.15. 雨の日の土曜日、10年後を想う完全なる妄想。

カーボンニュートラルは地球的レベルで避けては通れぬ宿命で、
今でも石油製品の消費は年率2~3%の率で減少しているのだそうです。
更に今後、EVやPHVの普及が進めば、
その減少スピードがどんどん加速していく事は間違いないでしょう。
20年前の給油所は全国に約60,000カ所あり、
現在の商業的な給油所(通称GS)約30,000カ所に減少しています。

 

昔のGSは石油製品からの収益の他に油外収益が豊富でした。
エンジンオイルが鉱物オイルであって耐久寿命が短く
1,500km~3,000㎞程度の短サイクルでオイル交換作業が必要であったり、
(今は化学合成オイルになって1万km以上の耐久)、
ラジエーターの不凍液の入れ抜きが春と秋に有ったり、
(今はL.L.C.で無交換、フリーメンテナンス)
他にも、車のメンテンス関係で燃料以外の収入が豊富にあったものです。、
それが、
自動車の進化と共にどんどんメンテナンスフリーになって、
油”外”収益の素が無くなって来て、
収益がほぼ燃料油だけになってきた時、
大量の燃料油を販売して収益を確保する為にどんどん大型GS化してきました。
1店舗当たりの販売量が大きくなれば、当然、店舗数は減少します。

 

さらに、自動車のエンジンの燃焼効率化と、ハイブリット車の普及で
燃費が昔とは劇的に上がったが、
自動車の台数が増加している事で、ある程度相殺されて
燃料油の販売数量はそれほど減少していません。

が、
それでもGSの店舗数は、GS店舗の大型化もあって、大幅に減少しています。

20年前の約60,000店から、今は30,000店舗に減少し、
更にサービススタッフのいるGSは、約20,000店舗にまで減少しています。

今後も、2035年迄に内燃エンジン車の製造をゼロにする施策が生きていたり、
燃料油販売量の減少は、着々と進んでいくことは違いないでしょう。
それと共に、GS店舗数の減少も進むことは避けられず、
特に人口密度の希薄なローカルにおいては、GSの数が非常に少なくなって、
住んでいる人達の不便が、既に大きな問題になっています。

 

燃料油の需要が減ってきたら、
その代替え動力である電力の補充、充電の需要が考えられるが、
電気というエネルギーの供給インフラは、
世界中の家庭の中、隅々に至るまで行き渡っており、
家庭のコンセントからの普通充電で、充電需要のほとんどが賄われるので
急速充電の必要性、需要はあまりなく、
費用的にもGSの代替えビジネスにはならない。
ビジネスにはならないが、必要性がゼロではないので有った方がいい事はいい。

 

減少しつつあるGS数の中で、
KeePerはいまだに求められるGSの油外収益として存在し続けています。
技術認定店KeePer PRO SHOPだけでも約6,000店舗余あり
このKeePer PRO SHOPを含むKeePer施工店全体で、
2024年6月期でのケミカル出荷金額から逆算して、
434億67百万円のKeePer関連売上があったと予測される。
さらに
2024年8月期のKeePer LABO運営事業が、
直営120店舗で111億81百万円なので、1店舗当り平均93百万175千円。

 

すると、新車ディーラーでの施工金額を引いても、
KeePer PRO SHOPとKeePer LABOだけで546億48百万円ある。

 

たとえば、
このKeePer LABOに1台のマルチ計量器が1台あって、
そこから年間1,000kl程度の化石燃料あるいは合成燃料が供給されて、
仮定として、さらに、
たとえば、いつも清潔な車を提供するLABO流カーシェアなどを組み込めば、
KeePer関連(洗車含)収益は年間40百余万円もあれば十分に収支が取れ、
健全な経営が出来るはずだ。
とすると、
現状のKeePer関連収益レベルでも、
1,400店舗以上の複合LABO店舗が成り立っ。
KeePer関連の売り上げは、この4年程度で約2倍になっているので、
この成長がもっと進めば、今の2倍程度になるのには10年まではかからない。
そうなると3,000店舗も見えてくる。
(もちろん、この辺まで来ると完全に妄想の域を出ないが)

 

ChatGPTに10年後の燃料油の供給量を聞くと、
約50%に減少すると答える。
EV、PHVの普及スピードを考えると、電力供給に燃料が相当必要なので
自動車への直接の燃料供給は30%くらいにまで下がるとすると、
今の規模でのGSは10,000店を切ってくるのではないか、
そうなってくると、
特にローカルの人たちが相当に不便して困っているはずだ。

 

その中で、
現在の単独のKeePer LABOの売上げの半分弱の
KeePer関連収益、年間40百余万円あって、
燃料油(化石燃料or化石燃料あるいは水素か?)が年間1,000kl余供給され、
二桁台数のカーシェアが運営されている
そんな新しい時代のモバイルベースが3,000店舗も稼働していれば、
かなり減ってしまって多くの人が不便をしていた給油インフラの、
ずいぶんの足しになるのではないでしょうか。

 

KeePerは、既に、嗜好品から日常的な必要品に進化している。
これがきちんと根付いて、
もちろん完全な妄想ではあるが、
こんな、今までにはなかったモバイルベースが出来れば、
KeePerは、街の日常風景になっているはずである。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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