谷 好通コラム

2025年11月16日(日曜日)

11.16.熟練は慣れに通じ、時に「ダレ・命取り」に陥る事がある。

「熟練」は「慣れ」に通じ、

「慣れ」は、時に「ダレ」となって、「命取り」になる事がある。

 

 

掲示板にこんな投稿をいただいた。

その一部、

「設備の増強、増店、技術者の増員もさせてからの新サービス発売。

極め付けは、年末の需要期に向けてかなり大がかりな販売促進。

あとは、技術者のレベルが上がっていれば、もう一段階上にいきそう。

※ここがダメだったら、逆にネガティブが一気に世の中に広がる。

見ものだわ。」

 

先日、KeePerの有力ユーザーであるエザキ株式会社が、

KeePer技術社内コンテストを行いました。

 

これは、KeePer技研㈱主宰の技術コンテストが、

KeePerの施工技術の底上げが主目的であった事と一致しています。

華やかなのは「県チャンピオン戦」であり「全日本チャンピオン決定戦」。

最終的には全日本チャンピオンが、全出場選手が目指す大切な目標です。

しかし、大会開催の主目的は

全国で約5,000名が出場し176回以上開催された「予選」にあった。

この「予選」は、

これに出場して157点以上を取った人が、

県チャンピオン戦に出場する資格を得る事が目的となっているが、

予選の本当の意義は、

予選に出場して、

  1. 自らの技術レベルを知って、もっと上手くならねばと思ってもらうこと。
  2. 自分より上手い人の施工を見て、学ぶこと。
  3. 間違った施工があれば、採点者がその場で指摘して修正すること。
  4. 新しい施工技術をまなぶこと。

など、広く施工者のレベルアップにつなげることが「予選」の目的であり、

このKeePer技術コンテスト自体の、最も大きな目的の1つです。

 

だから、このエザキ㈱の技術コンテストも、

ベテラン技術者と入社してまだ数か月の人も混じって競技をします。

上手い人に混じって、まだ施工が下手な人も混じって競技する事になる。

だから、

私は、前回のコンテスト後での講評で、

(私はこのところ県大会以上の競技会にしか出たことが無かったので、)

「久しぶりに下手な施工を見ました。」と失礼な事を言いました。

しかし、エザキ㈱さんの凄い所はそれを逆にエネルギーにして、

上手い人をたくさん造って、着実に実績を上げている。

だから、今回のコンテストも、

上手い人とまだ下手な人が混じっていたが、

沢山の施工が行われた事が良く分かる「上手い人」が、

すごく増えていて、全体のレベルが明らかに上がっています。

そこで、

今年も競技が終わって、最後の私の講評ではこんな事を言わせてもらいました。

「今年も、まだ施工を始めて間もない人もいましたが、

多くの施工を経験している上手い人が、ますます上手くなっていて、

そんな人がすごく増えている事を確認しました。その上であえて申し上げます。

 

仕事に熟練して上手くなってくると、

施工に「慣れ」て来て、

慣れると緊張感が無くなることがあって

それが「ダレ」につながって、

緊張感のないダレた仕事になることがあります。

すると、そのダレた仕事を見たお客様はその店に対して不信感を持って、

この店にはもう来るのはヤメようと、容易になってしまいます。

技術がまだ、未熟だった時は、

それでも、一生懸命さが出ていて許してもらえる場合もありますが、

仕事をする態度がダレていたり、

スタッフ同士の私語が多かったりすると、お客様は許してくれません。

 

イイ仕事が出来るはずのスタッフが、

ダレて、いい加減な仕事しかしないようで、

かえって不信を呼び、致命傷になります。

特に、それまでお客様が信頼を置いていたスタッフが、

ダレたいい加減な仕事をしていると、

お客様の不信は、かえって大きくなります。

技術が上がって上手くなって、返って、お客様を失う危険が生まれます。

 

今日のコンテスト、皆さんにとっては大切な時間ですが、

審査をする私たちKeePer技研㈱のスタッフにとっては、

たくさんやっているコンテストの中に一回です。

私には、懸命に競技をやっている皆さんに比べて、

私達のスタッフの緊張感のない姿勢が気になって仕方なかった。

熟練→慣れ→ダレ→印象の悪い・いい加減な仕事→お客様からの不信

これと同じことです。

皆さんの技術が確実に上がっている事を確認した以上に、

私達こそ、謙虚さが欠けて来ていると感じた事に危機感を持った会でした。」

 

 

技術を信頼してリピートしていたお客様が、

ダレた態度や、緊張感のないいい加減な施工や態度をされると、

「もう、この店には来ない。」と思うのは、当たり前です。

 

先の投稿にあったように、

KeePer技研㈱は、快洗隊に始まったKeePer LABOが、

どんな設備が有効なのか、試行錯誤しながら造ってきた初期の旧式の設備を、

一定の行き着いた設備に更新する時期があって、

次に、店舗数をもっぱら増やす時期があり、

猛暑に備える意味もあって、急激に人員を増やし、

今後のKeePerの決め手とも言える「DIA Ⅱ」をデビューさせ、

年末にかけて、かなり大掛かりなプロモーション活動を仕掛けます。

正に勝負所でしょう。

ここで、お客様の期待に応える技術力を発揮できれば成功も大きいでしょうが、

反対に、ダレたいい加減な技術で、お客様にガッカリさせたら、

その反動は大きく、KeePerにとって大きな痛手になる可能性だってあります。

 

「技術者のレベルが上がっていれば、もう一段階上にいきそう。

※ここがダメだったら、逆にネガティブが一気に世の中に広がる。」

 

半端ない危機感を持って、本気で年末に向かって行きたいと思います。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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