谷 好通コラム

2022年07月31日(日曜日)

07.31.単に女性の感性に合わせて面白く造ってしまったのか

雨が降る事によって、車に乗ったホコリなどが流れて、

洗車をしたみたいにキレイになる。

そんな「自浄効果」をコスパ№1のクリスタルキーパーに加えたら、

洗車が面倒臭いと思っている(アンケートによる)多くの女性ドライバーに、

すごく喜んでもらえるのではないかと、ECOクリスタルを用意して見た。

それをKeePer LABO店舗で先行して販売していく事になっていて、

皆と相談しながら女性に訴求できるようなパンフレットなどを造っています。

しかし11名のデザイナーがガヤガヤと話し合っていただけでは

具体的なものが出来上がってくるものではなく、

女性を意識したパンフレット案を

デザイナー全員に1ずつ案を出してもらいました。

 

 

KeePer LABOの来店客は85%が男性です。

これは車に対する根本的な”価値観”の問題で、

男性にとって車というものは嗜好品的な要素が強く、

「自分の好きな車」がピカピカになって光っていることはすごく嬉しい事で

数万円の投資でも、大きな満足感が得られれば十分に見合う。

 

ところが、

女性の場合は「車」は、普段の生活の中で大変便利なもので、

決して手放すことは出来ないが、

便利な”道具”以上の意味はあまりない。

とは言っても、その車がいかにもきたなく汚れていれば、

乗っている自分までだらしなく見えて、それは嫌だ。

だから、時たまガススタのセルフ洗車機に並んで洗車するが、

面倒臭いだけで、洗車が好きな女性はほとんどいない。

 

こんなシルエットが、

たくさんの女性からの話やアンケートから見えてきた女性における洗車像。

だから、

自浄効果で洗車の回数がすごく減るECOダイヤの宣伝には

反応していただいたお客様の35%が女性の方でした。

しかし購買はそれほどなく、

他KeePerコーティングと目立った差はありません。

 

ECOダイヤは3年耐久で7~8万円の価格であり、

女性はたぶん、3年後まで効果が続くというその投資を信用していず、

ましてやその投資に、

7~8万円もの大金の投資は考えられないという事でしょうか。

 

ある機関投資家の女性アナリストが教えてくれました。

「普通の女性の金銭感覚で言うと、

美容院でいっぱいいろんなことをやってもらっても2万円台までだから、

車に便利な効果が1年続くと言っても、出せるのは2万円台だね。」

そこで、ECOクリスタルの構想が一挙に進んだわけです。

 

 

ということで、

女性に違和感を与えないような分かりやすいネーミングと、

興味を持って手に取ってもらえるようなパンフレットを募集した訳です。

 

11人のデザイナーから出てきた案は、

今までのクリスタルキーパーや

ダイヤモンドキーパーのパンフレットをベースに、

ピンクの色を多用したものや、

女性のバックに入りやすくサイズを小さくしたものや、

出来るだけ分かりやすい工夫をしたもの、ストーリーを取り入れたもの。

 

今までコーティングに興味の無かった女性に合わせて

内容を”女性でも”出来るだけ分かりやすくしたものが多かった中で、

異色を放っていたのが、

東京のデザイナーの責任者立花デザイナーの作品でした。

彼は、

コーティングに対する女性ならではの差に合わせるのではなく、

単に女性の感性に合わせて面白く造ってしまったのです。

 

1年耐久のECOクリスタルを「E-ONEキーパー」として、

ONEだから、ワンで、

ワンコに喋らせたパンフレット。というふざけたパンフレットです。

これは、女性だけではなく、男性も、子供もお年寄りも

思わず手に取るかもしれません。つい、読んでしまうでしょう。

しかし、それにしても面白い事を考える奴です。

 

まだ、内容は吟味されていず、

まだ足りない所や間違った所もありますが、ここから作り込んでいきます。

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2022年07月29日(金曜日)

07.29.チーちゃんと伊藤トレーナー最後の日

私の家の住人の一人、茶トラの「チーちゃん」は多分、今年18歳になりました。

 

チーちゃんが生まれてそんなに時間が経っていない頃の写真が、

このブログの「2004年08月01日(日)新しい友達チビチビ」に載っています。

http://keepergiken.jp/president/42365/

このブログの日付からすると、

今、チーちゃんは誕生後18才と数日というところでしょうか。

猫の年齢は人の年齢の5倍と言うから、18才✖5倍=90才という事になります。

90才とは後期高齢もいいところで、

ヨボヨボでもいいはずなのだが、割と元気よく生きていて、

週二回の生理食塩水の点滴(15分)を受けて体の潤いをキープしつつ

便秘気味の時は適時浣腸をして、90才とは思えない美貌を保ちつつ、

同居の3才猫の子ミミと、5才犬のリンダに負けず、チーちゃんは元気です。

時々、食欲が無くてキャットフードを残すと、

犬のリンダに食べられてしまいますが、

90才の食からすればちょうどいいぐらいなのか、チーちゃんを怒る事もありません。

平和です。

 

でも、先日、チーちゃんは腰の力が抜けたような歩き方を見せて、

みんな、一瞬ドキッとしましたが、

直にまた、シャッキッとして、ちょっとホッとしています。

 

二年ぐらい前までは、チーちゃんだけが許されている特権、

食卓テーブルの上をかっ歩して、周りにニラミをきかしていましたが、

 

最近は、毛皮のツヤも心持ち鈍くなって、

お気に入りの椅子の上でウトウトしていることが多くなりました。

我が家の主・チーちゃんが、

平和で心地よく天寿を全うしてくれることを

家族みんな一人残らず心から祈っています。

 

 

ところで、

私は、昨年の11月に機能再生の為の手術を受けましたが、

その手術を受ける為に、2年半前にあった約95kgの体重を落とす必要があって、

食事の制限とレストレーション (再生の為のトレーニング?) と呼ばれる

トレーニングをパーソナルジム(伊藤トレーナーが自宅に来る)で受け、

約2年かかって78kg!まで落としました。

伊藤トレーナーの力は本当に不思議で、

言って見れば命の恩人の一人とも言えます。

そのおかげで元気な体に戻って絶好調になり、

本当に10年前に戻ったようです。

不死鳥のように復活させてもらったと言っても過言ではありません。

 

そのトレーニングを二年間担当してくれた伊藤トレーナーが、

家庭の都合で家業に入る事になったので、今日が最後のトレーニングになりました。

私のトレーニングは、伊藤トレーナー指名の別のトレーナーによって続きますが、

伊藤トレーナーから受けるトレーニングは、今日が最後の日でした。

 

それで今日不思議なことがあったのです。

私が居間でトレーニングを受けている間、

いつもは、チーちゃんと小ミミとリンダはお母さんの部屋で待っていて、

トレーニング終了後「終わったよ~」と私が声をかけると、

三匹揃って大喜びで居間に出てきて、

伊藤トレーナーに撫でてもらって大喜びするのが日課でした。

何故か、三匹とも伊藤トレーナーの大ファンだったのです。

しかし、

今日の伊藤トレーナーの最後の日は、

チーちゃんは、みんなと一緒にお母さんの部屋に行かず、居間の椅子にいて

まるで最後のトレーニングであることが判っているかのように。

トレーニングが終わるまで、じっとそこに一緒にいたのです。初めての事です。

 

チーちゃんは不思議な子で、

いつも、何もかも分かっているみたいなのです。

伊藤トレーナーも喜んで、最後にチーちゃんと記念写真を撮って行ってくれました。

 

 

私は実にみんなから守られています。

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2022年07月28日(木曜日)

07.28.大昔の借金の話。

大昔、三十数年前ガソリンスタンドとして起業し、

事業を拡大しようとして二軒目を持ったが、

その当時の特別措置法でガソリンスタンドとしての運営が出来ず、

洗車などだけで運営しなければならなった時がありました。

しかしそれがきっかけでコーティングと洗車のビジネスに転換したのだから、

今となっては良かったのですが、

その転換期の頃は、資金繰り的に非常に苦しい時代があり、

月末に金がない時代が何年か続いたことがある。

しかし、

資金に余裕が無くても、絶対に仕入れの支払いはせねばならないのは当然で、

従業員さんの給料を遅配すれば、たちまち不安が拡がって辞めてしまうので、

払っても払わなくても自分たちの自由になるのは、

自分達の給料だけなので、

何か月か、自分達の給料だけ取れなかったこともあった。

そんな時も、連れ合いは文句一つ言わずに一緒に働いてくれたが、

何十年か後、経営が楽になってから

「あの時は一番働いている自分達だけが給料無しで、とても悲しかった。」と、言った。

 

そんなに支払いには大変だったが、

従業員への給料の遅配は一度もなく、

仕入れの支払いも一円も削らず期限通りに現金で払った。

そんなことは、事業をやって行く上では当たり前のことだが、

あの時に、自分の給料欲しさに、

支払いを少しでも滞ったり、不当に値切ったりしていれば、

この会社の今は、絶対に無かったと言っていい。

だから当然、あれはあれで本当に良かったと思っている。

 

しかし、苦しい時代はそんなに続くことはなく、

新しい店舗でやり始めたQシステム(今のピュアキーパー)が、

たくさんのお客様に支持され、たくさん売れて、自分達の給料も普通に取れて、

“普通に”経営できるようになると、

すぐにまた次の展開がやりたくなって、

新しい事を始めていて、相変わらず月末にはいつもピーピー言っていた。

 

そんな時代には、当然借金もしなければならず、

かと言って、まだまとまった借金が出来るほど会社の信用もなく、

数百万円レベルの借金を複数の金融機関からしていた。

その頃メインにしていたのは、

起業当時からのメインであった○○信用金庫○○○支店。

細かく何度も借り入れをして、ほんの何年かの分割で返済してまた借りる。

他の金融機関からも借りて、

“普通に”経営とは言っても、自転車操業であったことには変わりなかった。

 

そんな綱渡りの様な経営だった頃、

○○信用金庫の次の借入れ実行日が、10日後に迫っていた時、

たまたまその○○○支店に行く用事があったので、

支店の中の融資担当の○○次長の席に行って

「今度の融資の実行、大丈夫ですよね。」と聞いたら、

その次長が、

「谷さん、まだ●▽の書類を頂いてないので、止まっていますよ。」と言った。

なにっ? あと10日後に実行予定の融資が、

一つの書類が揃ってないので、実行の手筈が進んでいない?

じゃ、何で電話ででも知らせてくれなかったのかと聞いたら、

「それは・・・担当者に伝えておきます。」と言う。

結果的にその足りない書類を揃えるのには少し時間がかかったので、

その融資は、実質的に必要な日には間に合わなかった。

それで仕方なく私は、自分の生命保険を担保にして、

保険会社からの借金をして、やっとその危機をしのいだのです。

 

その何か月か後、

たまたま来ていた他のある銀行の駆け出しの若い営業が言っていた

「私は、この会社には未来を感じます。今ある借入れを全部清算して、

私共の銀行に一本化して下さい。」の言葉に乗ることにした。

 

私は滅多な事では取引先を変えることはしないのだけど、

あの○○信用金庫で経営を続けていくことは出来ないと思ったので、

今回は心底、変更の必要を感じたのです。

 

その時の銀行とは、

今でもメインバンクとして続いています。

 

相手の事を考えず、自分の都合だけで仕事をすると、

相手に取り返しのつかない迷惑をかけ、

そのしっぺ返しは、いつか自分の所に帰ってくるものです。

 

自分の都合だけで仕事をしていると、

いつか痛い目に合うのは必ず自分であるという事なのでしょう。

 

我が身を振り返る事です。

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2022年07月27日(水曜日)

07.27.真夜中の北極海上は、ただの真っ暗であろう。

今日から賀来社長と増田開発部長が、

ドイツのSONAXに向け、羽田空港から出発しました。

やっと、事前の陰性証明で隔離期間無しで行き来が出来るようになって、

早速飛んで行ったのです。

 

しかし、コロナ以前とは飛行機の事情もずいぶん変わっていて、

ロシアのウクライナ侵略の為に

飛行機はロシアの上空を飛べないので、

大昔のように、北極周りの航路しか取れなくなっている。

 

以前のシベリア(ロシア)周りの時には、

日本からドイツまで約10時間(偏西風に乗る”帰り”)か、

約11時間(偏西風に逆らう”行き”)で、飛べたものが、

この北極周りだと相当遠回りになるらしく、

ドイツ・フランクフルトまで15時間の飛行になるそうだ。

 

しかし、冷戦時代の大昔は、同じように北極周りでも、

直行で飛べるだけの長い航続距離を持った飛行機が無く(B-707・DC-8の頃)

途中のアラスカのアンカレッジ空港に、給油の為の1度着陸をしたので、

20時間近くかかっていたらしい。

現代の長航続距離のB-747(ジャンボ)が登場してからは、

ノンストップで飛べるようになり、

しかも冷戦が終わったので

一番短い距離のシベリア航路をとべるようになってうんと速くなったものが、

プーチンのバカちんのおかげで、

また北極回りで直行便でも15時間かかるようになった。

そのせいもあって航空運賃は、

コロナ以前、プーチン以前の約2倍ぐらいにまで跳ね上がっており、

エコノミークラスでも約60万円かかると聞いた。

 

それでも3年ぶりでやっとドイツに行けるようになったのは良かったが、

せっかく飛べるようになったというのに、

ドイツのパイロットやCAたちは何を考えているのか、

賀来社長たちが搭乗予定の便は、なんと”ストライキ”で、欠便になり、

仕方なく、それでも次の便に乗れたので、10時間以上の遅れで飛んで行ったらしい。

 

ちょうど、今ごろは「北極海」の真上のはずだが、真夜中のはずなので、

シベリア上空ならば、原野にポツンポツンと灯が見えて幻想的であったが、

真夜中の北極海上は、ただの真っ暗であろう。

 

だから、うらやましくありません。

 

でも、

北極海の深海にも、日本の深海のように

ダイオウグソクムシがもぞもぞと徘徊しているのでしょうか。

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2022年07月26日(火曜日)

07.26.この会社の変わったところ

今、この会社がこれから正しく成長して行く為に

ぜひ必要な人材を発掘していく為の面談を続けています。

そこで、面談の相手にこの会社の説明もしなければならないのですが、

その説明をしているうちに気が付いたのですが、

この会社は、自分で言うのも変ですが、ものすごく変わっているという事です。

 

この会社は、従業員も800人もいて、

それなりに大きな売上げもあって、

東証プライム市場に上場までしていて時価総額が1000億円近くもあるのに

社長とか専務とかのいわゆる経営者と呼ばれる層の人間が、

その辺の零細企業のオヤジと同じように、

何でもかんでも自分でやっていて、

それが当たり前と思っている事です。

 

このレベルの会社で、社長と専務が、

800人もの従業員の一人一人の名前だけでなく、

それがどんな人で、どこで、どんな風に働いてくれているかを、

一人残らず知っていると断言できるような会社は、

やっぱり変わった会社なのでしょう。

だからこそ強いと言えるとも思うし、

少し以前の、300人を越す位の時までは、

私自身が社員の事はすべて知っていると断言していたので、

その延長で、次の代の経営者がそれを承継してくれていることは

私はそれが嬉しいし、頼もしいと思っています。

しかし、これからまたすぐに倍ぐらいになっていくであろう成長のスピードで、

いつまでも、このような状態が続けられる訳もなく、

手落ちが出て来たり、勘違いも起きてくることもあろうから、

会社全体の人たちの一人一人を

しっかりと正しく解かっているような仕組みを作って行く必要があります。

いわゆる「人事部」なのか「人事課」なのか判りませんが絶対に必要でしょう。

それでいてなおかつ、

経営者たちと従業員の一人一人の気持ちが通じているような

そんな会社になってはじめて、

会社の一人一人の気持ちがお客様と通じ合うような会社になれます。

ここは譲れない所です。

 

そういうようなことは、

いわゆる経理の部分とか総務的な部分とか多岐に渡るのでしょう。

その組織を造り上げていく軸になってくれるような人を、

一生懸命、捜し求めているのです。

いわゆるCFO(最高財務責任者)と呼ばれる存在です。

 

このクラスの候補者ともなると、かなりの力を持った人で、

強烈な個性も持っていらっしゃるので、

一日に何人もの候補者の方とお会いすると、

今までにはなかったような疲れ方をしていて、本当にぐったり状態になります。

でも、もうちょっとなので、頑張ります。

 

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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