谷 好通コラム

2019年12月09日(月曜日)

12.09.イタリアンレストランで気がついたすごくいい事

昨日はいい事がいっぱいあった日でした。
一つは「日本モンキーセンター」で元気で幸せそうなサル達と会った事、
そしてもう一つは、
夕食で行った大府のイタリアンレストランでの事です。

 

このレストランは地元の農家と提携していて、
毎日朝採れの新鮮な野菜が「ぜいたくサラダ」という名前で山ほど出て、
(正直に告白するが)野菜が嫌いな私でも、
ここの野菜はわざわざ行ってでも食べたいと思わされるような、
新鮮でシャキシャキですごくおいしく、
もちろんパスタもピザもお料理も美味しいので、
決して安くないのですが、
全席で100名は座れるほどの大きな店でも、
いつも満席で、待ちのお客様が座って並んでいる大繁盛のレストランです。

 

その日もすでに二十人が待っていて、
私達は四番目でしたが、当然のように待ちました。
30分近く待ってから席に案内され、美味しい食事をしました。

 

ふと、
忙しそうに料理を運ぶアルバイトの女の子達に目が止まりました。
彼女たちは誰もほぼノーメイクで、
ストレートヘアを後ろにまとめて
清潔でシンプルなコスチュームを着こなし
口角を上げることなく真剣な表情で、
躊躇することなく動き回り、
元気な明るい声で仕事をこなしている。
明らかにアルバイトなのだが、かっこいい。
「自分の娘が、ここでアルバイトをしたら嬉しいだろうな」と思ったのです。
そう思った時に、
はたと気が付きました。
この店ではアルバイトさんの数には不自由していないだろう。と、

 

店の中に【アルバイト募集】と書いておけば、
食事に来た”親”がそれを見て、
自分の娘に「あの店でバイト募集していたよ。
良さそうな店だから、やってみたら。」と言ってくれるだろう。
親にそう言われて、
親がそう言うならやってみようかな。と素直に思う娘は、
たいてい親子の関係がうまく行っていて、素直な真面目な子が多いはずなので、
結果的に、比較的いい子が集まることになる。
すると、
そういう子は簡単には辞めないので、
仕事も良く憶えて、慣れ、いい仕事が出来るようになって、
店の雰囲気と料理の味だけでなく、
受注と給仕のレベルも上がる。
その姿を見た大人が
「自分の娘が、ここでアルバイトをしたら嬉しいだろうな」とまた思う。
あくまでも私の勝手な想像だが
そんなプラスの循環が起きることになる。

 

それと似たようなプラスの循環を思いついた。
就職活動の季節になると私達のLABO店舗にも
職場見学の人がいっぱい来られるが、
高校卒業予定の人の場合、本人が来るだけでなく、
親御さんがお客様のような感じで来て、職場を見に来られる場合も多い。
そんな時に、
あとでよく言われることに
「スタッフとお客様が両方ともニコニコして笑顔で話をしていた。
この職場だったら、自分の子供が働いたら嬉しいと思った。」
それはアルバイトの親御さんにも言われることがある。
来年の四月には、また40人を越す高校卒業の若者が入社してくる。
ひょっとしたら、
私達の職場でも、嬉しいことに、
あのイタリアンレストランで感じたプラスの循環があるのかもしれない。

 

あるいは
地主さんから土地を貸してもらう時も、
土地を貸してもらう申し込みをした後、多くの地主さんが、
「他のLABOの店に行って洗車をしてもらいました。
その時の感じが良かったので、あなたの会社に貸す事に決めました。」
地主さんも、ご自分の土地をこの会社に貸して、
地元の人たちに喜んでもらえるのかどうかを確かめに来られるのだろう。
貸してくれることが決まった時に、よくそんなことを言われる。

 

お客様の笑顔と、
従業員の笑顔は、KeePerの基本だ。
その両方の笑顔が同時にある事が、KeePerの最大の力とも言える。
そんなことを思って、
イタリアンレストランで胸がいっぱいになってしまったのです。

 

もちろんお腹もいっぱいになりました。
とってもおいしい「ノンナカコーレ」という近所のイタリアンでした。
https://nonnakako-re.gorp.jp/

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2019年12月08日(日曜日)

12.08.「日本モンキーセンター」で勉強になったこと

今日は、いつか行きたいと思っていた「日本モンキーセンター」に
家族たちと一緒に行ってきました。

 

私がまだ中学校の頃、子供会で、一度来たことがありますが、
その頃は、隣接の遊園地「モンキーパーク」と印象がゴチャになっていて、
これといった思い出にはなっていなかったのですが、
大人になってこの施設の類人猿研究が京都大学に所属していて、
絶滅種の保存に貢献が大きいとか、素晴らしい成果を上げている話を
何かの記事で読むにつけて
昔の子供の頃の印象とは全く違うので、
ここは一度じっくりと行かなくてはと思っていたのです。

 

犬山市にある「日本モンキーセンター」は
濃尾平野の北端にあり美濃の国に接する山岳地帯の始まりの丘陵地を、
強引に開発した「明治村」「リトルワールド」などの施設と一連であり、
隣接のモンキーパークには、
大阪万博の太陽の塔を模したモニュメントがあるなど
建ってからもう五十年も経っていて、施設そのものが既に老朽化しています。
しかしその内容は、人間以外の霊長類約90種が提示され、
ここでの類人猿研究を含めて世界トップクラスの施設です。
しかし、それがどんなに素晴らしい存在であり貴重であっても
ここにいるのは「サルだけ」であり、
五十年前以降に造られた数々のアミューズメント施設には、
娯楽的な面においては完全に遅れを取っていて、
入場者数は圧倒的に少なく、収入少なく、毎年膨大な赤字を出している。
と、Webサイトの記事に書いてあり、
私の、ここへ行くまでの予備知識でもあった。

 

午前中に大府の家を出て、
犬山の「日本モンキーセンター」まではNAVIで54kmと出ていた。
名古屋市内からならば大体の所から1時間以内で行ける。

 

到着してから
まず駐車場は狭く分りにくい。
入場者数の少なさが大きな駐車場を必要としなくなかったのか。
しかし採算を取れるだけ入場者数が来たら、まず真っ先に駐車場がパンクする。
しかし、それは入場者数が増えた時に考えればいいことだ。
次に入場切符の売店窓口が8カ所あったが、
日曜日というのに2か所しか開いていなかった。
入場者数の少なさの深刻さがこんなところからもよく判る。

 

園内に入れば、
清掃が行き届いていて、清潔さは申し分ないが、
施設という施設が古くなっている。
お客様商売を主宰している者としての目であれこれ見ていて、
ふいに気が付いた。
サルたちがみんな”元気”で、”キレイ”で、”健康”そうなのだ。
イライラしていない。
自然の動物がただでさえ狭い空間に辻込められているのだから、
どこの動物園に行っても動物たちのイライラが反復行為になって出ているが、
個々の知能レベルの高いはずの霊長類たちは、
そのイライラを感じさせてこないのだ。

 

展示も一つ一つ工夫されていて、
テナガザルにはビル4階建位もある巨大なジャングルジムが造られていて、
彼らの15m上空でのアクロバチックな行き来は、惚れ惚れするし
フクロテナガザルが半端ない大きな奇声を上げて愉快に騒いでいる。
その奇声を聞いていて、私は何度も何度も大笑いしてしまった。

 

ここのどのサルたちも、みんな元気で、愉快だった。
どのサルも捕らわれの身とはいえ、幸せそうだった
これは、
この日本モンキーセンターの飼育スタッフ達のレベルの高さと、
歴史の中で培われた技術の蓄積のレベルの高さ、
そして何よりもサルたちに対する愛情の深さなのだろうと思った。

 

それともう一つ思ったのは、
観客の少なさが彼らにとってイライラの少なさに繋がっているのかもしれない?

 

いずれにしても、ここは気にいった。
しばらく通いたくなった。

 

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2019年12月07日(土曜日)

12.07.所長会議のサンタクロースたち

北は北海道から、南は鹿児島から、
全国の営業所の所長たちが午前11時に集まり、
みんなでがやがやとビックマックとポテトを食べはじめて、
正午には自然に14人の営業所長と部長達の会議が始まり、
午後4時半まで集中して議論しました。
議題は多岐に渡りますが、
主題になったのは12月のキーパープロショップ全店訪問で、何をすべきか。

 

各地の営業所長は、
社員の中でもベテランがほとんどで、
お互いに気心が知れていて、議論をしていても自然と笑い声が多く出てきます。

 

話も終わりごろ、
昨日の「アマゾンで配るサンタクロース」の話になって、
誰もそうすることに不満がある訳ではないが、ちょっと寂しいねとなったので、
思い切って
「スタッフの子供に、
その地の営業所長がプレゼントを買って送ってあげたらどうだろうか。」と
呼びかけて見たら、
「いいですね~、素敵だね。」と
賛同の声が自然に上がって、そうしようと言うことになり、
名簿をどうするのか、
プレゼントは送った方がいいのか、届けた方がいいのか、
送り主を何と書けばいいのか。
とか、
所長会議のサンタクロースたちは
しばらく、みんな、その話で楽しく盛り上がった。
みんなが笑顔で盛り上がった。

 

この会社、ここ十年でみるみる大きくなってしまって、
当然のように分業化が始まって、
みんながいつも共有できるような目的意識が希薄になってきたと
嘆くこともあったが、
みんながみんなを思い合うKeePerの心は、
間違いなくあった。

 

後で、LABOのマネージャーに電話をして聞いて見たら、
「あ~、いいですね~、喜んで、やりましょう。」と言ってくれた。

 

まだまだ、まんざらじゃありません。
子供たちにとって最高のクリスマスが来そうです。

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2019年12月06日(金曜日)

12.06.アマゾンで配るサンタクロース?

昨日、総務の新しい責任者が私に言ってきました。
「クリスマスプレゼントの対象者が160名に増えました。
今年はプレゼントを全部、アマゾンから送ろうと思います。
去年も一定数はそうしていました。
全部そうした方がいくらかでも安くなりますし、
選べる種類も結構豊富で、年齢でプレゼントを決めれば簡単に済みます。
手間が大幅に省けますし、今年は数も増えたので、そうしようかと思います。」
総務の新しい責任者は誠実であり
仕事熱心であり、業務の効率化に熱心で、よくやってくれている。
彼の言う事はたぶん正しいし、
プレゼントをもらった子達も、
それがアマゾンから送られて来ても、何の不満もなく喜んでくれるだろう。
こう書いて見ても、それでいいと思う。
しかし、その夜、
その事を連れ合いに話したら、なぜか涙が溢れてしまった。

 

もう何十年も前、
KeePer技研㈱の名前が
アイ・タック技研㈱の時代のその前、
ガソリンスタンドの㈱タニの頃からクリスマスプレゼントは始まりました。
ガソリンスタンドとして独立した最初は、
私と連れ合いと二人でしたが、やがて社員さんが何人か増えた頃、
彼らの子供さんにクリスマスプレゼントを買って送ったことがありました。
近所のおもちゃ屋さんで、
「○○君とこの子供は小学校三年のお兄ちゃんだから・・・
○○さんとこの子はまだ生まれたばかりだから・・・・」
と、主に連れ合いが一つ一つ選んで、送ったものです。
そうしたら、
その子達から
「サンタクロースのおじさん、プレゼントありがとう。
とてもうれしかったです。・・・」と、
たどたどしい手紙が送られてきたり
とても喜んだと、親から言われたりして、
私達もそんなに喜んでくれるとは思ってもいなかったので、嬉しくて、
いつの間にか、年中行事のようになってしまいました。

 

そのうち、私は日本国中を走り回って出張が多くなって
プレゼントは連れ合いと事務所のお母さん事務員さんの仕事になって、
いつしかその数が何十個になり、百個も越すようになったのです。

 

連れ合いも社員を引退して、
総務社員が一手にそれを引き受けてくれていました。
特に今年は、大量に新入社員が入った時期の人が、
ちょうど子供が出来たタイミングだったのでしょうか、160人だったそうです。
それが、今年からはアマゾンでということは正しいでしょう。
当然です。
今さら、160人もの子供へのプレゼントを
おもちゃ屋さんでいちいち選んで買って送るなんてことは出来ません。

 

しかし、ふと、昔ことを思い出して、
一人一人の子の事を思い浮かべながら
プレゼントを選んだあの日の事を思い出すと、
素直に「それでいい」と言えないのは、
歳をとった私の勝手な感傷なのでしょう。

 

今日は連れ合いを相手に酒を飲みましょうか。

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2019年12月04日(水曜日)

12.04.偉くなると何故我が身の事と考えられなくなるのか

役職が上がると、自分が担当するのがいくつもの組織になったりする。
その組織とは小さければ店舗であり、部署であったりするが、
担当単位は、それがいくつかある地域であったりする。
すると不思議なことが起きることに気が付いた。
自分が担当するその組織の事を、
わが身の事と考えず、
まるで自分が評論家のように、
その自分の担当する組織を他人事のように評価して、
自分の感想を述べることが、自分の仕事のように思う人がいる。

 

役職が上がり、偉くなって、
複数の組織をまたがって担当するようになると、
その複数の組織の上空に存在する雲の上から下界を眺めているかのように、
まるで他人事のように、
その組織のどこに問題があって、
それが、どんな問題なのか、評価して、
それがだんだん治って来ることを期待したり、楽しみにしていると言う。
その組織の事とは、まさに自分の事なのに、
問題があったとしたら自分がそれを治さなくてはならないのに、
自分はそれを指摘したり、たしなめたりして、
その組織の者が直し修正する事を自分は期待したり楽しみにしていると言う。
他人事のように。
それが偉くなった自分の仕事のように錯覚している者がいる。

 

そんな人の話を聞いていると、
最初はそれが不思議ではないように思えるのだが、
ふと途中で、こちらが「あれっ?」と気が付き、
それはあなた自身の事であり、あなた自身の問題であることを指摘すると、
その人は「えっ?」と、不思議な顔をする。
多分、その人は、指摘されても、
その人が評論しているのは、まさに自分自身の事であることに気が付かない。
どこで、そんなすれ違いが起こるのであろうか。

 

その人は、ちゃんと面接にも通っているし、
お客様の喜びを自らの喜びと感じることが出来るから、
KeePerの仕事が出来てきたし、
その仕事ぶりと成果が評価されて上の役職を得てきたのだから、
重要な要素である「共感性」を間違いなく備えているはずなのに、
自分自身の担当する組織の問題を、
我が身の事ではなく他人事のように評価評論できるのだろうか。

 

上の役職に上るということが、
その人の共感性を鈍らせてしまうほど麻薬的な働きを持っているのか。
或は上に役職に就くと言うことが
間違って、支配的な価値観を作り出してしまうのか。

 

ここをどう克服するのかが、
今後のこの組織を健全に拡大できるかどうかの境目かもしれない。
「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」とは、
そんな勘違いをたしなめている意味なのではないだろうか。

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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