2016年12月09日(金曜日)
12.09.待ち時間30分より13分の待ち時間で15分遅い到着
名古屋駅から東京駅経由で仙台駅に向かう新幹線に乗っています。
東京駅で東海道新幹線から東北新幹線に乗り換えることになりますが、
“東北”新幹線は「はやて」が圧倒的に速いので、
今日の今の場合だと、
東京駅で30分の待ち合わせ時間でもその「はやて」に乗った方が、
13分待ち合わせの「やまびこ」に乗るより15分も早く仙台に着く、
カウンターの女性スタッフは、当然、
東京駅で30分待って「はやて」に乗るものと決めてかかっているが、
私は待ち合わせ時間が13分の「やまびこ」を頼んだ。
私は足の都合で、立っているのがひどく苦手なので、
たとえ到着が15分遅れたとしても、
東京駅のホームで30分立つより13分だけ立っている方を選んだのです。
早けりゃいいってもんじゃあない。
その人にはその人の都合があるものなので、
誰にとっても早いことが第一優先ではないのです。
考えてみると、
鉄道はやたら「速さ」「早さ」に金をかけます。
新幹線で十二分な速さなのに、
今度は「リニアモーターカー」だそうです。
今新幹線で約1時間35分かかっている名古屋⇔品川間が、
最短で約40分だそうです。
そのために天文学的なお金をかけます。
しかし、
そんなに時間を有効に使っている人は中々いるものではありません。
考えてみれば、
個人が運転する自動車はやたらとスピードを落とさせます。
莫大なお金と時間をかけて、
高速を出しても安全な新東名高速を作っても、
100km/h制限を、
たかが120km/hにするだけをためらっています。
普通に200km/h以上のスピードを出して走っているアウトバーンより、
はるかに精度が高く安全かつ豪華な構造なのに、
制限速度をたった20km/h速くするだけをしない人達が、
かたや鉄道では、
狭い日本の大都会を結ぶ列車を、
誰も頼んでもいないのに数十分早くするために、天文学的税金を投入します。
これを矛盾と感じるのはおかしいでしょうか。
リニアモーターカーはその98%がトンネルの中だそうです。
とんでもない話です。
40分間ずっと真っ暗なトンネルの中にいるより、
1時間30分、「今日は富士山見えるかなー?」と、
わくわくしながら東京に行く方がいいに決まっています。
もうこの歳になって、
景色を見る楽しみを全部捨てて、
東京に行くのにたった数十分を早く行きたいとは思いません。
待ち時間30分より13分の待ち時間で15分遅れの到着の切符を買って、
そんなことを思いながら、新幹線に乗っていましたが、
残念ながら、
スカッとした富士山はまたもや見えませんでした。
でも、これで十分です。わが富士山。