谷 好通コラム

2016年11月27日(日曜日)

11.27.過ぎたるは及ばざるがごとし

「健康な組織は人手不足の組織だ。文句を言う暇もないくらい多忙にせよ。」
とは、優れた経営をする四国の経営者の言葉で、
もっと単純に「人が多過ぎると店が腐る。」とは、私がよく言う言葉です。

 

過ぎたるは及ばざるがごとしで、
人手が多いほど仕事がはかどり、
質の良い仕事が出来るように思えますが、
それは逆であって、人が多過ぎると、
一人一人に「自分がしっかりやらなくっちゃ」の緊張感が無くなって
「誰かがやるだろう」と人に頼った、責任感の無い仕事になって、
質の低い、そのくせ余分に時間のかかった、だれた仕事になりがちです。
緊張感のある職場を作りたければ、まず最初に人の数を減らすことです。
人件費を節約する意味で人の数を減らすのではなく、
仕事の質を高め、効率を高める為に、
人の数は常に最適な「少なさ」が必要です。
人時生産性で言えば5,600円/人時くらいか。

 

加えて最近、ふと気が付いたのですが、
店舗の従業員の休憩、食事のためのスタッフルームは、
広過ぎるのは、いけないようです。
広い方がゆったりとした気分で休めて、福利厚生的にもいいように思えますが、
緊張感が無くなってしまって、
かえって休憩後に仕事に上手く乗れなくなって苦労することがあります。
休憩場所は適度に狭い方が、
ある程度の緊張感を維持したまま休むことが出来て、
休憩後の仕事にもスムーズに乗ることが出来ます。その方がかえって楽です。
そんな事に最近気が付きました。
スタッフルームの広さも過ぎたるは及ばざるがごとしで、
経験的に3人から6人程度の店舗の標準で、
四畳半、7,3㎡ぐらいが適切なようです。

 

 

スタート当初の店舗は、従業員3名がKeePer LABOの標準です。
労働時間が176時間として、
適正人時が5,600円/人時とすると、
1人当たりの売上高が985,600円であって、三人だから、
約3百万円の売り上げになったら従業員が一人増えます。それまでは三人です。

 

ただし、これは他のLABOの直営店がある程度近くにあって、
スタッフが風邪を引いたなど何かがあった時には
人の融通をして助け合いが出来ることが前提です。
今回オープンした福井大和田店のように、
一軒だけうんと離れた所にある店舗の場合。
年間を通じて週休二日と最低2人営業体制を維持するために
最初から4人体制で、スタートします。

 

しかしすると、決まって苦労するのは、人の多過ぎです。
KeePer LABOは、スタート当初はあまりお客様がいらっしゃいません。
この店舗はストックビジネスの性質を強く持っているので、
お客様にKeeperコーティングの良さを知っていただいて、
リピートしていただくころになると、店舗は繁盛してきますが、
それまでは、お客様にきちんとしたキーパーコーティングを提供するのみです。
何かがあった時に応援がもらえない遠隔地にある店舗は4人体制で始めますが、
こんなスタートの閑散期には、調整し切れず、スタッフが余分になって、
店舗を腐らせないために新鮮さを保つのに苦労します。
多過ぎる方が、少ない時よりもむしろ苦労します。

 

過ぎたるは及ばざるがごとし。
人は少な目がちょうどいいし、
休憩室は、ちょっと狭いくらいの方がテンションが維持できていいですね。

 

そんなことに注意をしながら、
今日は、今後に予定されている新店のプランの見直しを、
店舗部と支社長クラスが集まってやりました。
現在47店、今年中に50店舗を越す直営店が、来春またすごいことになります。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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