谷 好通コラム

2016年11月19日(土曜日)

11.19.改めて理解した「日本に新しい洗車文化を」の意味。

先日、IR(アイ・アール/投資家向け広報活動)で、
機関投資家の方から非常に面白いお話を聞きました。

 

IRとは、私達のような上場企業の経営者が、
巨額の資金を運用する機関投資家に事業の状況と可能性を説明し、
自らの企業の株の購入、保持を通じて投資を促す活動であって
機関投資家からの質問に私達が答える形で進むのが普通です。
私はこのIRの活動が好きです。
自企業の状況や可能性を語っているうちに、
機関投資家の立場からの意見やアドバイスをもらったりして
今まで気が付かなかった「可能性」や「リスク」に不意に気付くことがあります。
それどころか、今まで自分の持っていた見方とは違った見方で
色々な事を教えてもらうことがしょっちゅうです。
投資家は投資を通じて企業と関係を持つだけでなく、
彼らの見方、考え方で、多くの事を教えて企業を育てる関係でもあるのです。

 

昨日も、今後のKeePerの行先に大きな影響を与えるであろう事を教えられました。
以下は、その内容です。


 

セブンコーヒーは、(セブンイレブンの本格カップ珈琲)
わずか数年で、20億杯、920億円の売上げるビジネスになりましたが、
それは、飲料メーカーの「缶コーヒー」や、
スターバックスのコーヒーのシェアを、そんなにも奪いませんでした。
スタバの既存店は、微妙にプラスです。

 

むしろ、「日本に、新しいコーヒー文化」を広げた。
という事象が足元では起き始めています。
コンビニで、手軽に24時間、本格的なコーヒーを飲める様になり、
コーヒー飲料市場を、むしろ大きくして、ライバルのシェアを奪うことなく、
市場、そのものを大きくした。
というのが、調べてみると分かってきました。

 

Keeperコーティングも同じだなと思いました。
Keeperの事業拡大は、
町の洗車・コーティング屋さんのシェアを奪うのではなく、
むしろ、コーティング市場、そのものを大きくしている。
という事になるのではないでしょうか??
5000か所に及ぶプロショップ、そしてLABOの拡大は、
「車にコーティングをする」という消費行動と「文化」を根付かせて
市場そのものを拡大させ、業界全体を大きくして、
お互いネガティブ・キャンペーンによるシェアの奪い合いではなく、
産業として大きくなる中核的存在が、keeper技研であると。

 

セブンコーヒーも年間20億杯も売れるのですから、
消費者の「需要」や「欲求」は、元々あったのだと思います。
誕生の経緯を調べると、元々開発担当者は、朝早く出勤する人だったのですが、
毎朝、6時に空いているスタバの様な本格的コーヒー店がなく、
仕方がなく缶コーヒーを買っていたのだそうです。
「ああ、朝早く本格コーヒー売ってる店ないかな」
こんな欲求や需要は、人ひとりの1杯ではなく、20億杯あったという事になります。

 

「ああ、近くに本格洗車・コーティングしてくれる店がないかな」
これは、僕自身も免許を取った25年間も前から思っていたことで、
それは、300万台あったのですね。いや300万台どころではないハズです。

 

「keeperコーティングの需要は、セブンコーヒーと似ています」
「市場そのものを大きくし、日本に洗車の文化を」


 

私は、
私自身が造り出したスローガンですが
「日本に新しい洗車文化を」の意味を
改めて理解したような気がしました。

 

方向がはっきりと見えた気がします。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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