谷 好通コラム

2016年08月04日(木曜日)

8.03.企業の本体とは現場そのものです。

企業の本体とは現場そのものです。
現場が、その行動で社会に貢献し、その報酬としてお金をいただくわけだから、
企業とは、サービス業、物販、製造業、漁業、農業、運送業、金融業、外食産業等々
ほぼすべての企業において、
社会に対して付加価値を提供するのは現場であり、
会社が稼ぐお金は、
そのほぼすべてが現場から入ってきます。
だから、企業の本体は現場であり、現場がその企業そのものです。
これは私の信念です。

 

それに対して事務所は、現場から生み出されるお金を計算して、
しかるべき所(例えば税務署)へ配分したり、書類にしたりする所、
あるいは個々でやればいい事を、面倒なので、まとめてやる所。
現場を支援する所で、企業活動の補完的役割の部署であって、本体ではない。
その証拠に、現場は、
その企業の作り出す付加価値によって千差万別に変わり、
その企業の価値そのものであり、将来を決めるが、
事務所は、どの業種でも似たり寄ったりで、
その企業の価値を決める所ではなく、将来に関わるものではありません。
もちろん業態によっては、
事務所=現場の場合もあるので一概には言えないこともありますが。

 

いずれにしても、基本的に企業の本体は現場であり、現場がその企業そのものです。

 

勘違いするのは、多くの場合、
事務所、とりわけ本社事務所に、
その会社の経営者、あるいは監督者、企画者と言える役員さんたちなどが居るので、
事務所が会社の本体であるような錯覚を持つ場合がありますが、
それは物理的に居る場所がそこであるだけで、
意識と思考はいつも現場にあるのが、あるべき経営者なのではないでしょうか。
だから、企業の実体、本体は現場であることに変わりありません。

 

しかし事務所は、
エアコンが入って夏は涼しく、冬は暖かい。
体の移動距離もほとんどない。
下手をすると、ずっとパソコンを覗きこみっぱなしの人もいる。
だから肉体的には楽チンです。しかし、あまり健康的ではない。
現場は、
エアコンが入っていることも少なく、夏は暑く、冬は寒い。
肉体的に大変な場合もあり、しかし、多くの場合は健康的です。

 

だから事務所が頭脳労働であり上等で、
現場は肉体労働で下等などというような単純なバカバカしい区別はなく、
多くの場合、
現場にこそ、優秀な頭脳と能力が集まっているものです。
逆に言うと、
企業の最前線である現場に
優秀な頭脳と能力を揃えている企業こそ強い企業と言えます。
しっかりと社会貢献して、しっかり稼いでいるからです。
企業はそのことを忘れないで、
本当に稼ぐ人にしっかりと報いなければなりません。
涼しい場所で仕事をしていることにちゃちな優越感を感じる人がいるとしたら、
それはひ弱く愚かで、きっと報われない人でしょう。

 

私自身、根っからの現場人間として
35℃を越す最前線で活躍する皆さんに対して、心を込めて熱いエールを送ります。
年を取って、すっかり暑さに弱くなった情けない自分を恥じながら。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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