2016年07月28日(木曜日)
7.28.人時生産性の不思議
私達の店舗では「人時(にんじ)生産性」を重視していて、
毎月、店舗ごとのその実績を公表しています。
ここまで公表するのは珍しいと皆さんに言われますが、
これは今さら始めた事ではなく
キーパーLABOがまだ『洗車屋 快洗隊』という名前であった10年以上前から、
全ての店舗の売上げと共に、
この「人時生産性」を公表してきました。
人時生産性とは、
人員1人、1時間当たりの付加価値(売上総利益)の金額を人時生産性と言います。
売上総利益(円)/総労働時間(時間)=人時生産性(円)/人時
平たく言うと、
人間1人が、1時間に何円稼ぐかという「効率のバロメーター」と言えます。
だから、
人時生産性の高い店舗の方が、
同じ人件費でたくさん稼いでくれるので、会社として儲かるが
人手が足りないのでサービスが落ちてしまい、
働く人と、お客様にとっては、忙しくてサービスが行き届かない店なのか。
逆に、
人時生産の低い店舗とは、
効率が悪くて会社としては儲からないが
働いている人は楽ちんで
人手に余裕があるのでサービスが行き届いているのか。
そう考えがちだが、
これは全く逆で、
5,500円~6,500円/人時ぐらいに適度に高いと、
スタッフと店全体に適度な緊張感が生まれて、
サービスも充実して、高い品質も実現できます。
店舗としての効率も高く、一番良い状態を維持できます。
7,000円以上に高過ぎでは、
スタッフは疲れて、行き届かないサービスになるので、
管理者は速やかに増員を図らなければなりませんが。
高額商品を買うお客様が多くて、平均単価が10,000円/台以上に高い場合は、
人時生産性が7,000円以上になっても適切な場合もあります。
人時生産性は平均単価と相関関係があるようです。
救いようのないのは、人が多過ぎで、
3,000円~4,000円などと
人時生産性が低過ぎる場合は、つまり余分なスタッフがいて、
1人でやるべき作業を2人でやったりして、
著しく品質を落としながら、
余計に遅くなって、お客様をイライラさせることがしきりにあります。
さらに、スタッフ同士のおしゃべりは、店舗から緊張感を奪い、
店を腐らせることになります。
この法則は絶対で、スタッフの多過ぎを平気で見過ごす管理者は、
真理と心理が見えない管理者失格の人で、鈍い人です。
店舗が暇なので人時生産性が落ちるのか、
人時生産性が低いから店が腐って暇になるのか、
「ニワトリが先か、卵が先か」の議論に似ていますが、
人時生産性に関しては、人時生産性が低いから・・・が先です。
例外なくそうです。
そんな場合は、躊躇なく人を減らすと、
緊張感が生まれて接客も良くなり不思議に売上も上がってきて、
減った人の時間数減も手伝って、みるみる人時生産性が高くなります。
店舗に人が多過ぎると店が腐って、売上も落ち、
人時がますます下がって何もかもダメになります。
これは譲れない本当の事です。