谷 好通コラム

2020年06月08日(月曜日)

6.08.今年のスーパーGTとインタープロト

今年はまだ一度もスーパーGTもインタープロトもスーパーフォーミュラも、
何もサーキットを走っていない。
コロナ禍の影響で人が集まる事が全部ダメなのでレースもダメになっている。
プロ野球も、サッカーも無観客試合で一応やる事は決まったようだが、
力士に新型コロナウィルス感染症で死者が出た大相撲は、まだ先が見えない。
車のレース場は、およそ「密」にはならない屋外であり、
選手同士の接触もあり得ないのだが、なかなか決まらなかった。
それが、先日、今年のカレンダーが決まったようで発表があった。

 

今年のスーパーGTは、
富士と鈴鹿、茂木だけで複数回レースを行い、
今のところ、観客を入れる予定はない。
それでも9月以降のレースは
社会情勢を見て検討することになっているようだが、まず無理だろう。
移動をできるだけ少なくすることを目的に、
九州の阿蘇の外輪山にあるオートポリス、一番山の中にある岡山、
仙台の郊外の山を越えてたどり着くSUGOは、
最も安全な場所に思えるのだが、今年は行くこともしないという。
海外のレースは一応検討としているがあり得ないだろう。

 

今年はサーキットで誰とも会えない。
こう書いただけで涙が出てきそうだ。
せっかく、今年の#37は下馬評が一番手高かったのに、
サーキットらは1チームについて数人だけが行くことが許されるようで、
誰とも一緒に応援できない。

 

観客がまだうんと少なくて、
昨年、一昨年と一生懸命、観客を呼んだインタープロトレース(IPS)レースも、
富士で7月4日(土)だけのワンデーレースと、
鈴鹿サーキットで7月25日(土)、26日(日)の二日間で、
鈴鹿は遊園地があるので、その為に観客を入れてレースが出来そうだ。
インタープロトは集まっても数千人なので、無観客にする意味がない。
鈴鹿はどういうレースになるのか、楽しみだ。

 

スーパーGTのそれぞれのチームは、
コロナ禍が表面化していない1月中にスポンサーと契約を済ましているので、
レースが無かった場合はスポンサー料は返されるが、
無観客レースは全く想定されていなかったので、
契約書には無観客レースの場合には触れていなく、
このままいけば、当然、契約時のスポンサー料は払うことになる。
テレビ中継もなく、誰も見に来ていないレースに、スポンサー料を払うのは、
その広告料としては破格に高いものになってしまうが、
今のところ、何とも手の打ちようがない。

 

昨年の今頃は、もう2レース行われていて、
去年5月の帳簿には、すでに、
広告宣伝費がレース関係で3000万円以上支出されていたが、
今年の5月はまだゼロで、
6月もその予定はない。
今年5月6月の支出は確実に減る。

 

レースが行われなくても、支出もなければ、あまりピンとこないが、
7月からは、
確実に出ていく支出にどんな思いを持って無観客レースを観るのだろうか。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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