2016年04月09日(土曜日)
4.09.帰ってきたくなったら、いつでも、すぐ、帰っておいで。
私は、他人に対していくら説教をしようと、諭そうと、
他人を変えることは出来ません。
しかしその説教の中に、
その他人が、自分をそのように変えたいという部分があれば、
その部分を、自らが自分を変えることがあるので、
私は、他人を変えることが出来そうな気になりますが、
そうではなく、
その人が変わったのは、その人が自ら、自らを変えたかっただけです。
私は、その人に影響を与えただけで、
その影響とは、
雨が降ってきたとか風が吹いてきた程度で、
その人は、自分が寒くなったから上着を着るだけで、
自分が寒くなければ、上着を着ることはありません。
自分が変えられるのは自分だけであって、他人を変えることは出来ない。
他人も自分を変えることは出来ず、自分を変えられるのは自分だけ。
それは、自分が変えられるのは「未来」であり、
「過去」は変えられないのと一緒だ。
自己啓発セミナーで習う一番の基本ですね。
仕事をしていて、
仕事を通じてみんながそれぞれに生活や、家族や、仲間が良くなって、
みんなに幸せになってほしいと、心から思っています。
それが仕事の力の源泉です。
でも、私が出来るのは、
やり甲斐が湧くはずの仕事の在り方を造り出したり、
危険を避けたり、皆が不公平にならないようにしたり、
外部環境に類する部分を変えることが出来るだけで、
「自分が寒いから上着を着る。」の自己動機のところまでは、手が届きません。
そんな事をしみじみ思ったこと。
先日、ある若い女性社員が会社を辞めました。
その人はすごく魅力のある人で、
私も大好きな人でした。
共感性をしっかりと持った、ピュアな娘でした。
東京にある幸せをつかみに行く為に、会社を辞めて行くのです。
東京に行って、幸せになってほしいと心から祈るのですが、
私に何も出来ることはありません。
影響を与えることすらできません。
そのことに、ひどく無力感を覚えます。
「帰ってきたくなったら、いつでもすぐ帰ってこいよ。出戻り大歓迎だよ。」
と、声をかけただけです。
プレゼントをもらいました。
入っていたハート形のクッキーを連れ合いと一緒に食べました。